ほうれん草

ほうれん草はとても好きな野菜なのですが、これまで買うことはありませんでした。それは農薬が怖いから。目には見えませんが、葉物野菜には農薬がたっぷり付いていそうです。なすとかきゅうりだったら、皮を剥くことでなんとかなりますが、ほうれん草はそうはいきません。同じ会社の中国法人で働く家族は、ほうれん草を食べて農薬中毒になり大変な目にあったと聞いています。インドでも農薬の使い方を知らないで(説明書が読めない人がいっぱいいるので)、めちゃくちゃな濃度の農薬がかかっている可能性があるので、中国より怖いかも知れません。

そんなわけで、葉物野菜は極力避けて、せいぜいキャベツか白菜を、外側の葉をかなり捨てて、コアの部分だけを食べるようにしているうちに、いつのまにかほうれん草など葉物野菜は選択肢から消えていました。                                                  先月日本に一時帰国した折、何が食べたいか?と聞かれた時、”ほうれん草の胡麻和え” が思い浮かんだのも、そんな4年にも及ぶご無沙汰があったせいかも知れません。

インドに帰って、改めて冷静に考えてみると、そんなインドのほうれん草でも、よく洗って、さらに茹でてから使えば、農薬はまず取り除くことができるはずです。会社の同僚に相談しても、”火を通せばれば農薬は分解されますよ” とのコメント。 ホントかな??                  とにかくよく洗って、茹でるというのはさらに熱湯で洗うようなものですから、まず除去されることでしょう。これまでも”ほうれん草カレー” など普通に食べてきたのだから、今更そう神経質になる必要もないかと。

というわけで、4年目にして初めてインドでほうれん草を買ってみました。1Kg近くもあると思えるほうれん草が束になって売っていました。その他の野菜、果物(にんじん、 ねぎ、みかん)と一緒でなんと89ルピー(140円)。インドでは貧しい人もたくさんいるが、金持ちはとてつもなく金持ちといわれますが、そのせいか物価もピンキリです。                                        病院とはいえ耳かきに5,000円もかかったりする一方、生活必需品はめちゃ安いです。 4年近くもインドで暮らしていて、いまさらではありますが改めて実感した次第です。

*ほうれん草は日本のスーパーで袋入りで売っている量の少なくとも3倍はあると思います。根っこの部分が甘くて好きなのですが、茹でても土が残っているような気がしたので切り落としました。これら全部で140円、ほうれん草だけだと45円ほどです。束の中には多少の雑草なんかも混じっているかも知れません。インドですから。

ごまあえにしたかったですが、ゴマをすり潰す道具がなかったので、かつお節としょうゆでおひたしにしていただきました。単純なだけに、日本のほうれん草の味そのものでした。茹でたほうれん草は冷凍しておくと、いつでも使えてとても便利です。たかがほうれん草、されどほうれん草。一種類の野菜が増えただけで、ずいぶん料理のレパートリーが増え、また栄養バランスが良くなったような気分になったのでした。

 

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