バスルームに監禁される

インドの友人がネパール訪問中、ホテルのバスルームに監禁されてしまうという事件が起きました。監禁されたと言うのは、誰かに閉じ込められたのではなくて、閉めたドアが開かなくなってしまったのです。その友人は(御婦人なのですが)、幸い裸で閉じ込められたわけではなくて、服は着ていたようですが、バスルームにあった唯一使えそうな道具、トイレットペーパーの金具(フラップ)を使ってロックがかかってしまったドアのノブの辺りを削って、何とか開けることができたそうです。脱出するまでにおよそ2時間の苦闘だったとか。冷静な判断力と行動力はすばらしいと思います。

数年前の話しになりますが、私の同僚K氏はシンガポールの自宅で同じ目に会いました。男一人暮らしでもあり、真っ裸でシャワーを浴びて、出ようとしたらドアが開きません。シンガポールだから?なかなかしっかりした造りで、ノブの辺りを削るなんてことは到底できそうになかったそうです。道具もないし。アパートは15階で、バスルームの窓はありますが、隣のビルが迫っていて、大声を出しても、たとえばトイレットペーパーを吹き流したところでだれも気がついてくれません。 そこに”Help”とか書けたらよかったかも知れませんが、ペンなどあるはずもなく、また携帯もありません。                                                   結局あきらめて、そのバスルームに閉じ込められること凡そ24時間、会社に出社してこないし、携帯にも出ないことを不審に思った同僚が、大家とともに部屋に入ってきて救出されたそうです。裸だったけど、暖かいシンガポールですからそこは問題ではなかったようですが、狭く何もないバスルームに24時間閉じ込められたところを想像するだけでも気が狂いそうです。

私は数年前、ポルトガルに旅行した時に似たような経験があります。ただ私の場合は逆で、部屋からロックアウトされてしまいました。ホテルのスタッフに開けてもらえば何も問題ない、と思うでしょうが、その日は出発の日の早朝で、そこは夜間は誰もいないホテルだったのです。                                                     バスルームは、部屋の中には無く、自分の部屋を出たところに別途設置されておりました。その夜はとても暑くて、窓を開けたまま寝ていたのですが、朝5時ごろ起きてシャワーを浴びようと、何の疑いもなく隣のシャワールームのドアを開けたと同時に、風がすーーと流れてきて、”ガッタン”。私の部屋のドアが風に押されて閉まってしまったのです。あっ!!と思ったものの、もう自分の部屋には戻れません。オートロックですから。            パニックになりそうな心を抑えて、パンツ一枚で最悪の事態と、何とか部屋に戻る方法は無いか考えます。                                              ”まず、最悪でも帰国できないだけ。チケットが無駄になるかも知れないけど、命までは取られるわけでもなし。遅くとも7時か8時ごろにはホテル従業員が来るであろう。朝6時に予約しておいたタクシーの運ちゃんには、こんな格好だけど、事情を話してお引取り願うか”                                                  さて、ドアを開ける方法はありやなしや?隣の部屋の客を起こしたところでどうにかなるものでもなし。外に出て、開いている窓から入るか。部屋は2階ですが、壁に窓はあってもよじ登るような足場はまったくありません。

しばらく考えて、”そうだ、確かレセプションは無人でカーテンが閉まっているけど、中には自分の部屋の鍵があるに違いない”                                       一階に下りて、レセプションの中をカーテンの間から覗いてから、カウンターを乗り越えて内側へ。まるでこそ泥のようです。机の引き出しを開けてみると、いきなり鍵がいくつか出てきました。”自分の部屋の番号が書いた鍵はいずこに?”  なかなか見つかりません。でもそのなかに、ポルトガル語ですが”マスターキー” の意味ではないかと思われる字が書かれた鍵がありました。(どのような綴りだったのかは今は覚えていませんが) それを手に、部屋にもどって一か八か試してみると・・・正解でした。ああ、なんと、、、助かった!!その間およそ20-30分ほどでしたでしょうか。

後日、この一部始終をメールにて、このホテルを予約してくれた知人に連絡すると、”それは大変申し分けなかった。私だったらハートアタックに見舞われていたところでしょう。ホテルに改善するよう申し入れておきます” というコメントをもらいました。こじんまりとしたそのホテルはきれいで、値段も手ごろで快適だったのですが、一瞬の不注意で途方にくれたものの、物事なんとかなるものです。

バスルームに監禁される」への2件のフィードバック

  1. 早速、記事にしていただき、ありがとうございます。

    その夜はラム酒で酔っぱらって帰ったのですが、意外にも冷静でしたね。
    バスルームと言う所は外部から目立たぬように作られているようで、
    (インドではそうでもないようですが)監禁されると何もできません。
    だいたいバスルームに着替えと洗面用具以外の物は持って入りませんから、
    こういう事態になってしまうと手も足もでません。
    トイレットペーパーのフラップでドアを削る事以外に助かる手段はありませんでした・・・。

    「バスルームのドアは閉めちゃダメ!」です。肝に命じました。

    1. サントーシーさん
      すみません、勝手にネタを使わしていただきました。
      私の場合は毎日書くということではなくて、なにかネタがあったときに書くということにしていますので、サントーシーさんの記事は面白かったし、
      私の友人や自身の体験を思い出させてくれたので。
      さすがにみんなの興味を引いたようで、コメントの書き込みもいっぱいありましたね。
      あの脱出劇はなかなかできるものではないとおもいます。それを淡々を記事にしたのがまた良かったと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA