過日、ある日本食レストランで食事していた折に、”ぬか漬け” が出てきて、その出来具合に感心しました。 ”やっぱ、ぬか漬けはおいしいっすね。インド人にも教えてやりたいわ” ”私、自分でぬか漬け作ってますよ” ”えー、すごいですね。でも、ぬかなんかインドで売ってないですよね?” ”もちろ日本で買ったものですけど、夏は冷蔵庫をかなり占領しますが、今の時期だったら冷蔵庫に入れる必要ないし、簡単ですよ” 漬物というか、発酵食品をこよなく愛する私としては、それまで”一夜漬けの素” すなわち塩に少々の化学調味料や昆布、鷹の爪などが入った便利なものなのですが、少々飽きを感じていたので、 私もぜひぬか漬けを作ってみよう、と思い立ちました。 すぐに作ってみたいと思ったものの、ぬかなどインドに売っているはずありません。来年の2月に予定している一時帰国まで待つしかないか、、、とあきらめつつあったところ、二週間後に日本からの訪問者があることを思い出しました。このようなこと誰にでも頼めるわけではないですが、今回の来訪者Hさんなら気軽に頼めそうです。 ぬか床の作り方は、サイトでいくらでも検索できます。やや面倒ではありそうですが、おいしいぬか漬けが食べられると思うとそれくらいの労は厭いません。
二週間後、H氏より無事ぬかをゲットし、早速挑戦。インターネットで調べるまでもなく、さすが日本の商品、袋の裏に作り方が書いてあります。極端なはなし、水を加えてかき混ぜるだけです。塩とか昆布などはすでに入ってます。漬かる時間は野菜の種類にもよりますが、きゅうりなら8時間くらい。大根なら12時間ぐらいとあります。いわゆる一夜漬けなら、夜漬けておくと翌朝食べられるわけです。明日の朝食のおかずはぬか漬けと味噌汁だけの”ぬか漬け定食” でもいいか、なんてうきうきした気持ちにさえなってきました。
*一袋だけ頼んだのですが、インドへの出張者は気を利かせて2袋買って来てくれました。食べる前には当然ぬかを洗い落とすので、結構ぬかが減ってゆきます。そのことを知ってか知らずか、2袋買ってきれもらったのはありがたかったです。
*タッパーに作ったぬか床。一袋分で、この中に野菜を埋め込むだけです。
さて初めてのぬか漬けのお味は? うーん、はっきり言っていまいちでした。たぶんぬか床の発酵が十分でないのでしょう。インターネットには”捨て野菜” を入れてしばらく待つように書いてありましたが、ぬかのパッケージの案内だと、すぐにぬか漬けができます、なんて書いてあったので、期待した私が間違いだったかもしれません。あるいはきゅうりの品質が良くなかったか。はたまた漬けた時間が足りなかったか。
*にんじん、きゅうり、大根の一夜漬け。漬かり具合はいまひとつでした。
翌日もうちょっと漬かったものを食べてみると、確かにベターです。きゅうり、にんじん、大根、ナスを一気に漬け込んでしまったので、比較的早く漬かるきゅうりから順に食べておりますが、漬かりにくいナスもさすがに3日目ぐらいになると、結構塩味が強くなり、漬かりすぎの感あり。ぬか漬けは簡単といえば簡単ですが、本当においしいぬか漬けを作り出すには少々の修行と試行錯誤が要りそうです。