インド人好みのお菓子は

海外を訪問する日本人の多くは気を利かせて、お菓子などなんらかの手みあげを持ってきてくれます。インド人にはどんなお菓子が受けるのか?これを予想するのは日本人にとってはとても困難なことだとおもいます。シンガポールはじめ大方のアジアの国では日本製品の高い評価もあってか、おおむね”日本の味”を受け入れてくれますが、インドではちょっと事情が異なります。

日本人なら無難と思われる、もみじ饅頭、どら焼き、萩の月、草加せんべいなど、日本を代表するようなおみやげが、過去インドの事務所にももたらされましたが、それらはすべて受けませんでした。申し訳ないですが。草加せんべいはまあまあだったかも知れません。もみじ饅頭などは口に入れたとたん、あろうことか吐き出す人や、あわててトイレに駆け込む人なども。失礼な!信じられられません。何がそんなにだめなんだ?と聞くと、”食感が・・・”とか”味がしない”とか。いくらなんでも吐き出さなくてもいいだろう!”あんこは豆だよ、みんな食べてるじゃないか。何が問題なんだ?”と聞いても、”あずき(豆)は食事の材料でお菓子に使うものではない”などとまた分けの分からないことを言います。じゃ、小麦はパンにするもので、ケーキやドーナツなどのお菓子に使ってはいけないのか?結局もっとも人気があったのは、何とコーラ味の飴と柿ピー(ピーナッツ入り柿の種)というなんとも庶民的というか、意外なものが。どちらも安くて良いですが、辛さとかの刺激がないとだめなのか?でもインドにも甘いお菓子は普通にあります。たとえばドーナツを砂糖シロップにつけたようなものとか、お餅を甘いミルクにつけたようなものとか。食感もあんこと似たようなものだとおもうのですが、彼らには全くちがうもののようです。

先日もシンガポールに行ったおみやげに、もっとも人気のある柿ピーとともに、試しに”味好み(わさび味)”と”でん六ミックス”も買ってみましたが、でん六ミックスはほとんど”売れません”でした。わさび味はまあまあ。なぜ?と聞いてみれば、でん六ミックスには小魚がはいっているからとのことです。”デリーの魚市場”でも書いたように、確かにデリーでは魚はあまり好まれませんが、どんなものか試してみよう、という気持ちはわかないみたいです。

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一般的にインド人は食に対して大変保守的です。インド人が日本に出張に行ったとしても、まずインド料理屋に行きます。インド価格の5-10倍くらいかかったとしても。そして彼らの必携品はインドのレトルトカレーです。中にはインドのパン(ナンやロティー)を持参してゆく人も珍しくありません。ましてやベジタリアンの人など、毎日持参したインドのパンだけを食べて1週間、2週間過ごした、という人さえいます。日本人からすると、なんでそこまで、日本にはおいしいものは一杯あるのに、と思いますが仕方がないですね。味覚が全く違うし、ベジタリアンも日本にはほとんどいませんからね。

 

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