おかしな法律

理にかなっていないというか、現実に合わない法律というのはどの国にも多少はあるとは思うのですが、そんな決まりが山ほどあると思われるインドにまたへんてこな法律が現れました。                                                    それは、”幹線道路から500M以内での酒類の販売を禁止する” というものです。目的は言うまでもなく、飲酒運転を無くすためです。日本の高速道路のPAなどでは酒類の販売が禁止されていますので、それに似たようなものという感じもしますが、ちょっと違います。   幹線道路というのは、高速道路だけでなく、日本の国道のようなものを想像していただければいいのですが、500Mというのは直線距離ではなくて、道路から店にたどり着くまでの”道のり” ということになります。500M以内にあるレストランなど酒類販売のライセンスを持っているところは死活問題ですので、道路からのアプローチが500M以上になるように、勝手に道路を塞いで遠回りしないと来れないようにするところも出てきています。廃業する酒屋もあれば500M以上のところに移転する酒屋もあり、お酒を販売する側はまことに大変です。

本当にお酒が飲みたければ、600Mでも1Kmでも足を伸ばすでしょうから、500M以内と決めることにどんな意味があるのか?と首を傾げたくなりますが、もともとはチャンディガールという街の高等裁判所の裁判官が酒酔い運転の車に跳ねられたのがきっかけです。ところがその裁判官はもともとお酒が大好きだったのですが、退院してから自宅に戻ってみると、家の周りのレストランも酒屋もみんなお酒を売らなくなってしまい、”誰がこんな法律を作ったのだ!?” と言ったとか言わなかったとか。(ちなみにインドでは裁判所が政治に大きな影響力を持っています)

私が普段ビールを購入していた酒屋もその規制に引っかかってしまい、店を移動させました。酒飲みは白い目で見られる文化ではありますが、酒屋はそこここにいっぱいあるので、私自身は困りませんが、酒を出さなくなったレストランは行く気がしません。多くの日本人は同じだと思います。レストランは簡単に店を移す、というわけにも行きませんので、その規制に引っかかる日本食レストランは少なからずあり、深刻な事態だと思います。        決まりを守らないインドとはいっても、この法律は厳密に守られているようです。酒屋はいっぱいあっても、人間の数にくらべたらわずかなものですので、摘発するのは極めて簡単ですからね。しかし本来の目的である飲酒運転の撲滅に多少でも寄与しているとはとても思えません。悪法といっても法律は法律、とはいいますが、なんともピンボケな法律を作ってくれました。でもまあビールが買えなくなったわけでもないのでいいですけど。

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