カースト制度ーその2

ちょっと前の話になりますが、映画NH10のDVDを自宅で見ました。字幕付きのDVDは実に便利で、字幕が全部読み切れなくても、一旦止めて読めますから完璧です。映画館で見たときにはヒンズー語のみでしたので、ストーリーは分からず、単なるアクション物と思っていました。しかし、そのストーリーを知ってちょっと意外というか、こんなことって本当にあるのだろうか?と思わざるを得ませんでした。この映画、実はカースト制という問題を背景にした、むしろ社会派の映画だったのです。

簡単にストリーを記しますと、ある若いカップル(主人公)がドライブ中ある休憩所で、男5人組が別の若い男女に暴行を働いているところに遭遇。正義感から主人公の彼氏がそれを止めようとしたのですが、”家族の問題に首を突っ込むな” と5人組の一人に殴られてしまいます。実は暴力を振るわれていた若い女性は暴行側ボスの妹、男の方は妹の彼氏で、彼らはインターカースト、すなわちカーストが違うのに関係を持ったとして、その後別の場所に車で連れて行かれ、殴り殺されてしまいます。実は、殺した実の兄は、妹をインターカーストの”罪”で殺すかも知れないこと、家族の同意を得ているどころか、地元の警察もグルというか”承認”していたのです。主人公のカップルは、その後連れ去られた若いカップルを載せた車と偶然遭遇し、ひそかに追いかけていったところ思いがけず殺人現場をを目撃してしまいます。そこを彼らに発見されてしまい、一晩中追い掛け回され、男の方は殺され、女の方は一人で復習を果たす、と言った内容です。映画とはいえ、インドではまだそれほどまでにカースト問題が根強く残っているのでしょうか。

そこでローカルにその辺を解説してもらったところ、実はこの話、実際に起こった事件を元に映画化されたとのことです。実際の事件というのは、インターカーストで結婚はしたのですが、しばらくしてから嫁さんとその実の母親とで共謀して婿を殺してしまった、というものです。さらに問題なのは、このような事件が起こっても同じカースト同士がかばいあって、事件をうやむやにしてしまったり、犯人をわからなくしてしまったりするそうです。同じカースト同士そうして自分たちの”社会”を守ろうとするわけです。上位のカーストだけがそうするというわけでもなさそうです。選挙でも同じカースト出身者に投票するのが当たり前とか。どのカーストが最大なのか(大きくは4つに分かれ、それぞれまたサブカーストと呼ばれる細かい区分けが100以上もある)私は知りませんが、人数の多いカースト出身者は有利ですね。

江戸時代の士農工商のように、生まれたときに決まってしまうカースト制度。努力次第で上のカーストに上がる、なんてことはありません。上のカーストの人はともかくとしても、下の人たちはたまったものではありません。最下層の人たちは常に虐げられており、最後の手段としてヒンズー教から改宗してイスラム教に入信するひとたちも少なくないようです。

ということでカースト制度は結婚時には特にクローズアップされますが、まだまだインド社会の中に根強く残っているといえそうです。このテーマまた続きがあるでしょう。

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