風邪をひく

風邪をひく事など何年ぶりだろうか?シンガポールにいる間、あまりの冷房の効き過ぎのせいか、風邪っぽかった時もあったようにおもいますが、すくなくともこの10年ぐらいではあまり覚えがありません。インドでも同様に、外は40度を越える暑さになったと同時に事務所内はギンギンに冷やされ、しかもエアコンの温度調整が効かないとあって室内は寒いのなんの。歳もあるのでしょうが、さすがに体がそれらの温度変化についていけずついにダウン。一日会社を休んで静養することに。早く治すために病院に行くことも考えましたが、行き付けの病院があるわけでもなし、いきなり知らないインドの病院というのも体が弱っているだけに挑戦する気にもならず、近くにある薬局で風邪薬を買って凌ぐことにしました。

実はインドの風邪薬は20年近く前にも使ったことがあります。インドに出張に来るようになって間もなくのころでしたが、現地の代理店のスタッフに”ちょっと今日風邪気味で・・” と話したところ、親切にもすぐに風邪薬を買って来てくれました。ところがその薬の効くこと効くこと。一錠飲んで一晩寝たらほぼ回復した記憶があります。さすがインドというのも変ですが、副作用などあまり考えないで強力な成分を使っているのだろう、ぐらいに考えていました。                                                      たまたまですが、今回風邪を引く前の日曜日(4月10日)、日本人会テニスで第一三共製薬の元研究員と知り合いになり、インドの薬などについての話をする機会がありました。その元研究員(現在はインド法人の駐在員)によると、”日本の薬があまりに弱いのであって、世界のスタンダードからするとインドの薬で全く問題ないですよ” とのコメントを聞いていたのです。

第一三共の元研究員に”全く問題ないですよ” 言われれば、もう日本の薬を買うのと同じような安心感を持てたものの、それほど強力なものも必要ないだろうと、薬局に行って”やや弱めのをください” というと10錠入りの錠剤そのままを出してきて、”32ルピー(約60円)朝夕食後に一錠ずつ。OK?”。箱にも袋にも入っていないが、これは安い。これこそさすがインド。しかし、結果的にこの薬はあまり効きませんでした。翌日同じ薬局で、”今度はもうちょっと強いのください” というと、OKOKと、薬剤師とはとても思えないおっちゃんでしたが、すぐさま2種類出してきて、”これで元気になるよ” などど励ましてくれて、お値段は132ルピー(約250円)。こちらも安い。今度は効きました。一発で、というほどでもありませんが、飲んで数十分後には体が楽になってゆくのが分りました。その晩は汗をたっぷりかいて、朝にはほとんど元のように回復しておりました。

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*近所の薬局。半地下にあって誠に暗く、薬局としてのイメージ悪し。

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*左が弱めの薬で、右が翌日買いなおした強めの風邪薬。裏に名前など詳細が書いてあるのですが、字が小さすぎるのと銀色に光ってしまうためほとんど読めません。

普段病気には罹らないというのが当たりまえの事として生活している感もありますが、誰しもその可能性は十分にあり、異国で病気になるというのは、なかなかつらいことに違いありません。近くに日本人の同僚がいてくれたらまだしも、たったの一人だったらさぞかし心細いことになるでしょう。なにせ病人ですからね。Govindちゃんが毎日迎えにきてくれるのは、そういう意味でも心強い事かも知れません。少なくとも朝会えなければ何かあったことになりますから。ましてや死んでしまったら?オーストラリアでそんな例も聞いたこともありましたが、それは大変だったそうです。本人は死んでしまえば意識はなく、ただそれでおしまいですが、後に残された家族、身近な人たちがそれは大変な苦労をされたということです。

 

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