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大坂なおみ

デリーに4年近くもいるのに、一度もプレーしたことがないゴルフ場があります。       そこは、ITC Classic. デリーで3本の指に入ると言われているゴルフ場で、そこでプレーしたことない日本人はまず居ないくらいポピュラーなところですが、私にはなぜかこれまで縁がありませんでした。                                                   しかし1月26日(土)、ついにそのチャンスが訪れました。干支会の同世代、Mr. Sさんからお誘いいただいたのです。 (メンバーと一緒でないとプレーできない)                                                  ”その日はインドのRepublic Dayで(日本の憲法記念日)ドライデーなので(お酒が出ない)、ラウンドの後は私の家で火鍋パーティーをやりましょう”                      それはそれは、ありがたい。ゴルフをお誘いいただいた上、その後の食事までアレンジしていただけるとは。しかも”火鍋” とはまたグッドアイデア。昔10年近く前にシドニーの中国レストランで食べて以来か。                                             ゴルフ場そのものは、噂の通り大変良く整備されており、ホームコースとも言えるいつものGG(ゴールデングリーン)とは大違い。そもそもITCホテルは5スターホテルですから、さもありなんです。

*ゴルフ場に隣接しているITCホテル。

*1番ホール。我々の前のインド人グループです。朝日と朝靄がいい感じです。

ラウンドが終わって、午後2:30ごろS氏宅にお邪魔すると、見たいと思っていた 全豪オープン女子シングルスの決勝がTVでやっているではないですか。そうです、大坂なおみとチェコのクビトバとの決勝戦。第一セットを取って、第二セットを5-3でリードしているところ。憧れのITC Classicでゴルフができて、その後全豪オープンの決勝が見れるとは!                           早速ビールを飲みながら応援観戦で盛り上がります。誘ってくれたSさんは、ある会社のインド法人の社長さんで、その日は Sさんの部下が何人も参加していましたので、男ばかりとはいえ、火鍋を準備する人がちゃんといるのです。私もSさんと同年の最長老でもあり、お客様扱いしていただき、上げ膳据え膳といった結構な身分でした。

*火鍋の写真を撮り忘れたので、どこかのサイトから借用。ひとつの鍋に仕切りがあり、左右味が違います。S氏邸では、2つの鍋に3種類の味が用意され、誠に美味、そして栄養バランス満点でありました。

ところが大坂なおみは、我々が応援しはじめととたんに劣勢になってしまい、大きくリードしていた第二セットを落としてしまいました。でも最後には踏ん張って第三セットを取って優勝。しかも同時に世界ランキング1位です。めでたしめでたし。                                     彼女が日本人とは言いがたい、という議論もありますが、確かにあの体格とか肉体的強さは黒人独特のものを持っている、と言わざるを得ないと思います。  やはり本当に純粋な日本人女性なら、ちょっと勝てないじゃないか?だいたい彼女並の身長180cmの日本人女性などどのくらいいるのだろうか?そういう意味では、伊達公子が世界ランキング4位になったのは、奇跡に近いくらいすごいことなんだと思われます。                         逆にもし黒人が本気でテニスとか水泳などを始めたなら、黒人選手が圧倒してしまうかも知れません。実際、女子テニスでは一時期ウィリアムス姉妹が圧倒してましたし、100M走、(ヘビー級)ボクシング、プロバスケットボールなどは黒人の独断場と言ってもいいくらいです。今はテニスやゴルフ、あるいは水泳などでは黒人の競技人口は比較的少ないので、活躍している人はそれほどでもないですが、将来はどの競技も黒人系が独占する、なんて日が来るかも知れません。そうなったらオリンピックもつまんないかもです。 もともと体格、体力で劣っている日本人、アジア人はなんたって不利ですからね。               もっともそんなこと今に始まったことではないですが、そんな中でも最近オリンピックが近いせいか、テニスはじめゴルフ、サッカー、バドミントン、卓球、野球等々活躍する日本人が多くなっているのはうれしいことです。がんばれ日本!

 

 

 

物は考えよう

これまで何かとネガティブというか、日本では考えられないようなことを取り上げて来たように思いますが、そんなネガティブなイメージも見方・考え方次第でプラスにも感じられるのも事実です。インドではそうでもしないとやってられないというのもありますが、そんな一般的にはネガティブなことも捕らえ方次第ではそんなに悪くもないのでは?なんて事象をいくつか挙げてみましょう。

1.時間にルーズ:                                            インドでは時間などあってないようなものだと言われますが、それは事実です。飛行機はかなり良くなってきましたが、電車など時間通りに動くなどということは誰も期待していません。納期を守る、支払い期日通りに支払う、なんてものもまず守られません。時間に異常に正確な日本人にとっては、我慢ならないというくらいのレベルですが、逆に日本人が異常に正確なだけで、世界的には時間を守る方が例外。そんなに気にしなくて、一応の目安程度のものだと考えれば、逆に気楽に生活できるかも知れません。私はこのところ腕時計もしなくなりました。正確な時間が知りたければ携帯があるし、インドで分刻みの正確さなんて必要ないですから。

2.駐車はどこでもOK:                                           東京ではどこに行くにも電車の方が確実で早いので、車での移動というのはまれだと思いますが、駐車場がない、そして駐車料金が異常に高いというのも大きな要因だと思います。しかしここデリーでは、公共交通機関の発達がまだまだで、車なしには動きが取れません。そして、駐車違反というものはあっても無いに等しいです。ここ10年で7倍ぐらいに車の数が増えたそうですから、どの道路も両側とも(駐車違反の)車でいっぱいです。結果、恒常的渋滞をさらに悪化させているのですが、まったく道を塞いでしまうほどでもありません。少なくとも駐車場のことを心配する必要がないというのは、それなりに便利といえば便利であります。さらに交通法規もほとんど守る必要なし。良くないことは明白ですが、自己責任においてどのように運転しても自由、と考えればこれまたさほど悪くないかもです。

3.分別ごみ無し:                                                ペットボトルのキャップまで分ける分別ごみは日本では当たり前ではありますが、インドではまだゼロと言っていいでしょう。生活する側からすれば誠に楽チンです。生ごみもプラスチックも缶もなにもかも一緒でOK。それでも最後には、いつかもこの駐在記で書いたように、人力で分別されます。ゴミ集めする人が、お金になりそうなもの、たとえば空き缶や壜、ペットボトルなどを取り出して分別くれるのです。                          ちょっと話しが逸れるようですが、古新聞も買ってくれます。お金を出して持ってってもらうのではありません。過日は古くなったダウンウェアーをゴミとして玄関に出しておいたところ、部屋の掃除人が良い拾い物でもしたかのように持ち帰って行きました。自分で着るか、売るためでしょう。循環社会?無駄がなくて結構です。

4.人の事は考える必要なし:                                      もちろんこれも良いことではないのは疑いの無いことですが、日本人のように人のことを考えすぎるものいかがなものかと思われます。学会や会議などでインド人が一人で喋りまくって顰蹙を買う、なんて話を聞いたこともあるかと思います。ゴルフなんかでも、スロープレーで後の組がイライラしていようと一向に気にする風はありません。                                                KY(空気が読めない)などという言葉がありましたが、インドでKYなんてあり得ません。すなわち誰もそんなことできません。ひたすら唯我独尊、わが道を行くのみ。これまた人によっては疲れなくて居心地の良い環境と捉えられるかも知れません。

尚、以上は私の後任者募集を意識して書いたものではありませんので、念のため。

BIG BAZAAR

インドで4年近くも暮していますが、スーパーというのは食品や日用品しかなく、衣類を買うには小売店とかショッピングモールに行くしかない、日本にあるAEONやイトーヨーカドーのような大規模小売店舗は無いものと思っておりました。ショッピングモールはあちこちにあるのですが、自宅の近くには無く、またあっても大き過ぎて日用品の買い物には必ずしも便利ではありません。

今年の冬は結構寒く、冬物をほとんど持っていない私は、ある日の昼食時、        ”このあたりでカジュアルウェアーを売っている適当な店ないかな?セーターとかシャツなんかが買えればいいんだけど”                                     ”それならラジパットナガールマーケットかBIG BAZAARがいいんじゃないですか?” とのアドバイス。                                                 ”ラジパットナガールマーケットはブランド品とか色んな店があるし、BIGBAZAARは安くてなんでもありますよ”                                                   ”BIG BAZZARって聞いたことあるけど、食品のスーパーじゃないの?” と聞くと、   ”いや、衣類なんかも売ってますよ。値段も手ごろだし値引き交渉も必要ない、すなわち値札通りの価格です”                                            インドでは通常何でも値段交渉して買うものだそうですが、私は面倒だし慣れていないので、高いもの以外はほとんど言われたままの値段で買ってしまいます。仮に野菜など結構な量買っても100ルピー(160円)とか200ルピー程度ですから、値引き交渉する気力も沸きません。 また、政府からそういう通達も出ているのです。すなわち”露天商などはもともと貧しいのだから、払えるお金があるならば値切らないで買ってあげてほしい” というわけです。

紹介のBIGBAZAAR、事務所から自宅までの途中にありました。食品から衣類、電化製品までまさに期待したとおりの総合スーパーで、イトーヨーカドーを小さくしたようなものです。たしかに値段も安いと思われます。そこでパジャマ代わりの長袖Tシャツなどを買ったのですが、数日後たまたま重宝しているYoutubeでNHKスペシャルを見ていたら、”インドの衝撃” という数年前に作成されたと思われるシリーズがありました。急成長するインド経済を扱った番組です。クリックしてみると、なんとこのBIGBAZAARの紹介で始まっています。やはりこのような総合スーパーはインドではわりと最近のもので、拡大しつつある中間層をターゲットとした”モダンな” 店なのです。超大市場インドを象徴するひとつということでしょう。                                                    私にとって買い物などはいわば必要悪で、楽しくもなんともないですが(ほとんどの男は同じだと思いますが)、大きい買い物かごいっぱいになるまで買い物を楽しむインド人家族(とくに女性)がとても印象的でした。

*BIGBAZZARのサイトからコピーしたものです。

バスルームに監禁される

インドの友人がネパール訪問中、ホテルのバスルームに監禁されてしまうという事件が起きました。監禁されたと言うのは、誰かに閉じ込められたのではなくて、閉めたドアが開かなくなってしまったのです。その友人は(御婦人なのですが)、幸い裸で閉じ込められたわけではなくて、服は着ていたようですが、バスルームにあった唯一使えそうな道具、トイレットペーパーの金具(フラップ)を使ってロックがかかってしまったドアのノブの辺りを削って、何とか開けることができたそうです。脱出するまでにおよそ2時間の苦闘だったとか。冷静な判断力と行動力はすばらしいと思います。

数年前の話しになりますが、私の同僚K氏はシンガポールの自宅で同じ目に会いました。男一人暮らしでもあり、真っ裸でシャワーを浴びて、出ようとしたらドアが開きません。シンガポールだから?なかなかしっかりした造りで、ノブの辺りを削るなんてことは到底できそうになかったそうです。道具もないし。アパートは15階で、バスルームの窓はありますが、隣のビルが迫っていて、大声を出しても、たとえばトイレットペーパーを吹き流したところでだれも気がついてくれません。 そこに”Help”とか書けたらよかったかも知れませんが、ペンなどあるはずもなく、また携帯もありません。                                                   結局あきらめて、そのバスルームに閉じ込められること凡そ24時間、会社に出社してこないし、携帯にも出ないことを不審に思った同僚が、大家とともに部屋に入ってきて救出されたそうです。裸だったけど、暖かいシンガポールですからそこは問題ではなかったようですが、狭く何もないバスルームに24時間閉じ込められたところを想像するだけでも気が狂いそうです。

私は数年前、ポルトガルに旅行した時に似たような経験があります。ただ私の場合は逆で、部屋からロックアウトされてしまいました。ホテルのスタッフに開けてもらえば何も問題ない、と思うでしょうが、その日は出発の日の早朝で、そこは夜間は誰もいないホテルだったのです。                                                     バスルームは、部屋の中には無く、自分の部屋を出たところに別途設置されておりました。その夜はとても暑くて、窓を開けたまま寝ていたのですが、朝5時ごろ起きてシャワーを浴びようと、何の疑いもなく隣のシャワールームのドアを開けたと同時に、風がすーーと流れてきて、”ガッタン”。私の部屋のドアが風に押されて閉まってしまったのです。あっ!!と思ったものの、もう自分の部屋には戻れません。オートロックですから。            パニックになりそうな心を抑えて、パンツ一枚で最悪の事態と、何とか部屋に戻る方法は無いか考えます。                                              ”まず、最悪でも帰国できないだけ。チケットが無駄になるかも知れないけど、命までは取られるわけでもなし。遅くとも7時か8時ごろにはホテル従業員が来るであろう。朝6時に予約しておいたタクシーの運ちゃんには、こんな格好だけど、事情を話してお引取り願うか”                                                  さて、ドアを開ける方法はありやなしや?隣の部屋の客を起こしたところでどうにかなるものでもなし。外に出て、開いている窓から入るか。部屋は2階ですが、壁に窓はあってもよじ登るような足場はまったくありません。

しばらく考えて、”そうだ、確かレセプションは無人でカーテンが閉まっているけど、中には自分の部屋の鍵があるに違いない”                                       一階に下りて、レセプションの中をカーテンの間から覗いてから、カウンターを乗り越えて内側へ。まるでこそ泥のようです。机の引き出しを開けてみると、いきなり鍵がいくつか出てきました。”自分の部屋の番号が書いた鍵はいずこに?”  なかなか見つかりません。でもそのなかに、ポルトガル語ですが”マスターキー” の意味ではないかと思われる字が書かれた鍵がありました。(どのような綴りだったのかは今は覚えていませんが) それを手に、部屋にもどって一か八か試してみると・・・正解でした。ああ、なんと、、、助かった!!その間およそ20-30分ほどでしたでしょうか。

後日、この一部始終をメールにて、このホテルを予約してくれた知人に連絡すると、”それは大変申し分けなかった。私だったらハートアタックに見舞われていたところでしょう。ホテルに改善するよう申し入れておきます” というコメントをもらいました。こじんまりとしたそのホテルはきれいで、値段も手ごろで快適だったのですが、一瞬の不注意で途方にくれたものの、物事なんとかなるものです。

新聞記事より

新年あめでとうございます。今年も皆様にとってより年でありますように。

1.2019年元旦の新聞の一面が”2009年”。

*Times of Indiaという新聞ですが、元旦早々2019年とするべきところ、何と2009年と印刷ミス。こちらの新聞では第一面が広告のみということも珍しくないのですが、これはホンダのバイクの広告です。新聞社のミスと思われますが、日本企業の広告であったのが残念。日本でもし修正が間に合わなかったとしたら、削除するでしょうね。でも裏面もあるから無理か。インドではこのくらいの間違いは、たいしたことではないかも。

2.レストランの配達業者がつまみ食い。

*ZOMATOというレストラン検索サイトから注文された料理が、配達人(ZOMATOとは別の業者)によってつまみ食いされていたことが発覚。配達人は、料理の蓋(カバー)を開けて、つまみ食いして後、再度蓋をしてお客のところへ。かねてより、客から”蓋が開けられたのでは?” とか”量が少ない” などの苦情があったようで、つまみ食いしている現場をビデオに撮影されYouTubeで流されてしまいました。そのビデオでは、ちょうとピザ配達人のように、スクーターに座ったままこっそり食べている映像が。しかし、これはZOMATOの競合業者がZOMATOを陥れるために”やらせ” をやったという説もあります。

3.デリーの交通マナーがいかに酷いかをデータが証明。

*インドの交通マナーがいかにムチャクチャであるかについては、過去にも書いていますが、この新聞ではそれを数値で示しております。なぜかコルカタはかなりマナーが良く、デリーは最悪というデータがでています。以下参考数値です。                                1.信号無視の比率:デリー42%。(インド全体では22%)                      2.制限速度を守らず、車線内で走らない:チェンナイ(94%) (インド全体45%)            3.(歩行者がいても)横断歩道で止まらない:デリー44% (36%)                     4.駐車場に止めない(駐車違反):デリー55% (32%)  *ちなみにこれは個人的には結構ありがたいです。どこに止めても駐車違反のステッカーを貼られることもないし、レッカー車に持っていかれることもありませんので。                                                   5.飲酒運転:ムンバイ:39% (18%) *インドでも飲酒運転はとても厳しい処罰が下されると聞いていますが、なぜかムンバイがひどいようです。

4.観光地で外国人料金との入場料差額をネコババ。

*デリーにある有名な”フマユーントム”というタージマハールの原型になったお墓なのですが、インド人の入場料は40ルピー(約65円)に対し、外国人は600ルピー(960円ほど)と約15倍の差が設けられています。他の観光地も大体似たようなものなのですが、外国人から600ルピーを徴収し、入場券はインド人用を提供して、差額を懐に入れ、28万ルピー(45万円ほど)をネコババしたいたとう話です。ま、インド人のやりそうなことのような気もします。