月別アーカイブ: 2018年11月

酒類販売ライセンス

私のホームコースと言えるグルガオンのゴールデングリーンズゴルフコース(通称GGG)は、夏でもコース上の芝がところどころ薄茶色に枯れている、あるいは剥げて土が見えたりしているので、”ゴールデングリーンズ(金色というか薄茶色だから)” と言う名前になったらしい、というまことしやかな話もありますが、事実日本でこんなゴルフ場だったらぜんぜんお客が来ないであろう、と思われるところです。しかし、インドでは良い方とはいえないまでも、なかなかチャレンジングなコースで、私にとってはゴルフを楽しむという意味では十分です。

*GGGのクラブハウス。早朝なので薄い霧がかかっています。悪名高い大気汚染も混じっているかも。

しかし、10月に入って大きな問題が発生しました。それは酒類のライセンスが切れて、お酒を出せなくなってしまったのです。ある日のコンペでは事前にそのことを知らされておらず、ゴルフで大汗かいて、シャワーを浴びたあと、ビールを飲みながらの成績発表、というのがもうひとつのお楽しみだったのですが、いきなり”今日はお酒が出せません” の一言。    みんな、”ええー!!” とがっかりすることおびただしく、”近くの酒屋で買って来い” とか” 今日だけ何とかならないか?” などと詰めよりますが、真面目な経営者なのかなんともなりません。場所を変えるという方法もありますが、シャワーを浴びて、いざこれから食事と言うときになって、30人近くの団体で別の場所に変えるというのも簡単では無いなので、ビール無しで強行しましたが、盛り上がらないこと甚だしく、成績発表もそそくさに、食事の後皆様三々五々別の場所で飲み直しならぬ、”仕切り直し”をした人たちも多かったようです。

 

*GGGレストランの中。これは朝の様子ですが、お酒を出さないとお昼ごろも閑散としています。

インドでは酒類を提供するライセンスを取得するのは簡単ではなく、相当の金額を当局に納めなければなりません。それはそのレストランとかの格付けで決まり、このゴルフ場は”5スターホテル”と同格と認定されたらしく、年間5百万ルピー(800万円)ほどを払わなければならないそうです。この金額を土日だけで稼ごうとするなら、単純計算で一日85,000円ほど利益を上げねばペイしません。ビール一本、仮に市価の4倍で売ったとしても340,000円の売り上げが必要となり、一本750円として450本売らねばならないことになります。いくら日本人や韓国人がお酒が好きであっても(中国人はあまりいない)、一回のコンペでせいぜい30人程度ですから、仮に2組コンペがあったとしても一人で7.5本も飲んでもらうことになります。それはさすがに無理。すなわち、5百万ルピーというのはこのゴルフ場が払える金額ではないのです。                                              酒が出ないならほとんどの日本人、韓国人グループはこのレストランを使わなくなります。ライセンス料を払ってもペイしない。かといって、払わないとレストランは開店休業状態、というジレンマに陥ります。このレストランの料理そのものはなかなか評判がよろしいので、できれば使いたいのですけけどね。                                   インドですから例によって”大人の解決”があるはずなのですが、私の口出しすることでもなし、GGGには気の毒ですが、しばらくは他のお酒が出せるレストランを使うことになるだけです。

#Me Too

アメリカの最高裁の判事候補に対し、その候補者から昔(何十年も前のこと)”セクハラ=レイプされそうになった” とある女性が実名で名乗り出て、大騒ぎになりました。トランプ大統領は”民主党のでっち上げ”で政治的陰謀である、とかばい、結局は”証拠不十分”で最高裁判事に指名されはしましたが、きっと昨今の”#MeeToo風潮” がなけれはこんな事件は起きなかったでしょう。証明のしようのないそんな昔のことを実名で名乗り出る女性(もちろん今はおばちゃん)もご苦労さんですが、そんな不道徳な男は最高裁の判事になどなってはならない、と義憤に駆られたのでしょうか、それとも政治的な裏があったのか。真相は本人たちにしかわかりませんが、ここぞという時になると ”証言者”が現れるというのは、いかにもアメリカ的であるような気がします。

しかし、同じセクハラ事件でも女性が告発するとなるとインドでは少々事情が異なります。                                                      1ヶ月ほど前、仕事でデリーのある大学の先生(A教授=学科長)を尋ねたときのこと。その先生からは、12月に学会があるのでスポンサーになって欲しい、という要請があったので、詳細の相談に伺いました。会社としてはこの先生に長期売掛金があったので、それをきれいにしてくれたら、そこそこの(シルバーとかゴールドといったランクがあります)スポンサーを引き受けましょう、と言うつもりで行ったのですが、そんな条件を予想したかのように、”未払い金の件は、先日予算の出所(文部省のようなところ)と話をつけたので、問題ない。もうじき支払われるよ。安心してくれ” と機先を制されることに。でもまあ、それならば一件落着なのですが、インドでは”性悪説” で人と接しないといけないという教訓から、同じ部署の別の教授(教授B)に同じ話をすると ”えっ?予算が取れたなんて話は聞いていないぞ” と一言。また例によっていい加減な話か!どちらが正しいのかわかりませんが、いずれにしても支払いがされなければスポンサーシップを引き受けないだけのことですから、もうしばらく様子を見てみましょう。

その後上記の件とは無関係のC先生のところに挨拶に寄り、今回のA教授の話題に触れると、ニヤッと薄笑いを浮かべ、面白い話をしてくれました。                             ”いまA教授は学内でセクハラで訴えられてて大変なんだよ” ・・・何とインドでも。いやむしろインドだからか。この話は学内では誰もが知っており、一緒に同行した同僚のN氏もよく知っている有名な話だそうです。                                            このA教授、そもそも今の大学に来る前の大学でもセクハラ疑惑で問題となり、大学を追われて今の大学に来たとか。                                      ”それにしては、今の大学の方が格が上なんじゃないの?”と素朴な疑問を呈すと、”そこがまたカースト制度が絡んでくるんですよ”                              ”はあ?なんで?”                                            ”A教授は底辺のカースト出身なので、今のポストに優先的に就ける枠があるんですよ。当時きっと他の良い候補者もいなかったんでしょう”                         ”でもまた懲りずにこちらでもセクハラですか?”                          ”いや真相はまだわかないけど、A教授は、『私は下層カースト出身なので、周りの人たちが(追い出そうと)いじめる。なんとか助けてくれ』 と言って、インド大統領(Modi首相ではない)に手紙を出したりしてるんですよ”                                                ”実際そういう下層カーストに対するイジメみたいなことはあるんですか?”         ”ありますね。でもインドでセクハラを訴えた女性が実際いるとしたら、これは限りなく『セクハラは有った』ことと同義ですよ”                                   ”どうして?”                                                ”インドではセクハラとかレイプに有った場合は、家族から相手にされなくなるんですよ” ”はあ?どういうこと?”                                         ”日本人には分かりにくいだろうけど、インドの伝統としては強制的であってもいったん男性からそのような行為を受けた女性は穢れた者として、家族から相手にされなくなるんですよ。だからそんな事件があっても、女性側からはまず訴えられることはない。特に農村部では。でも最近は逆に『家族はあなたを見捨てないから真実を話すように』 という励ます傾向が出てきてますけどね。よって女性がセクハラに遭ったことを公にするということは、自分の社会的生命を掛けている、というくらい重大な決断であり、よって限りなく事実に近いであろう、ということになるんですよ”

というわけで、このA教授の結末はまだ不明ではありますが、それをきっかけに知ったインドの慣習はいささか驚きでありました。でも考えてみると、日本でもそのような事件があったとしても公にはせず、泣き寝入りというか、黙って忘れようといった傾向はまだ残っているような気がします。どちらも背景としては似ているのかも知れません。

 

注文した靴が届く

9月28日にバンガロールの靴屋で注文したときには、20日ほどで指定の場所にお届けしますということでしたが、届くであろう10月18日ごろには日本に一時帰国する予定でしたので、事務所に届けてもらうように名刺を置いてきました。自宅に贈ってもらうより、日中は誰かしらいる事務所のほうがより確実ですから。                                   さて日本から帰国して、翌月曜日(10月29日) ”オーダーメードの靴”が届いているに違いない、と少しばかり楽しみにして出社してみたのですが、自分の机の辺りにそれらしいものは見当たりません。事務所のスタッフに聞いても、何も届いてないとのことです。                          アドミのスタッフが、”じゃ、私が電話で聞いてみましょう” と言ってくれ、それによると、”明日すなわち火曜日に発送するそうです” なぜ明日で今日ではないんだろうと思っていると、間もなく私に直接電話があり、”2つ目の靴は光沢のある革を使うんですよね?” と今頃になって材料の確認をしてきました。 ”そう、最初の靴と同じもので、つや消しではないものです”  ”わかりました。では今週末に送るようにします”                                     ということは、明日送るどころかまだ作っていなかったのです。ま、インドですからね、こんなもんです。別に今日明日無くても困るものでもないし。

さて、一週間後の11月5日(月)になってなんとか届きました。さてどんな出来か?            履いてみると、うーん、ちょっときつい。2つ作ってもらったのですが、2つ目の(スリップオンタイプ)が注文したものと材料が違う!                                早速一緒に注文した同僚にどうしたものかとメールで相談してみると、その旨をすぐに靴屋に連絡してくれ、またまもなく靴屋から直接電話が来ました。                       ”2つ問題があって、一つはサイズが小さいこと。2つ目は革の材料が違うことなんだけど” ”わかりました。まずサイズの方ですが、厚めの靴下を履いていませんか?”          ”いや、普通だと思うけど”                                        ”じゃ、インナーソールを抜いて履いてみてください”                          ”なるほど、インナーソール無しだとまあまあかな”                                      ”2つ目の問題ですが、光沢のあるものを使うように承りましたが”                  ”そうだけど、両方同じ材料を使うようにお願いしたんです。普通の革でも光沢のあるのと無いのとの2種類があると言われたので、光沢のある方と言ったわけだけど”            ”了解しました。では作り直します。若干大きめで作るのですね?”               なんと意外にも、自分の非を素直に認めて、作り直すとは。これはインドではありえないような対応です。                                                 ”じゃ、是非お願いします。で、今手元にある間違った靴はどうしますか?”             ”ではいつか貴社のどなたかがバンガロールに来る機会があるでしょうから、その時にでも持たせてください”                                               ”OK、了解”                                                 繰り返しますが、インドでは珍しい誠意のある対応だと思います。                                                  今度は一週間ほどで出来るとのことですので、楽しみがまた増えたことにしておきましょう。

*新聞紙で簡単に包んでの梱包。だいたいこんなもんです。

*写真では目立ちませんが、上の靴はエナメルを塗ったようにピカピカです。いい年してそのような靴など履けません。下はやや小さめでしたが、インナーソールを抜くとまずまずに。いかにも手作りって感じですが、悪くはないと思います。

 

 

 

池袋の夜

青江美奈なんて歌手知らないですよね?今なら70歳を超えているかと思いますが、どうしているんだろう。独特のハスキーボイスが結構人気がありました。           ”♪どうせ気まぐれ東京の、夜の池袋~” で終わる歌なのですが、池袋が歌になったのは、彼女の歌くらいかも知れません。池袋というとどことなく場末的で、ロマンチックな響きがしません。しかし、家賃が比較的安めで、便利ということで、最近住むところとしてはたいそう人気とか。確かに、新宿ほどではないにしても、JR、私鉄、地下鉄が5本以上乗り入れていてどこに行くにも便利ですからね。 一応大学も1つ2つあるし。

池袋は西口、東口どちらが賑わっているでしょうか。イメージ的には西口には大学もあるため、若者が多くやや明るい印象がありますが、東口はまさに”夜の池袋”。          その歌の2番の後半には、                                            ”♪美久仁小路の明かりのように、待ちますわ、待ちますわ、さよならなんて言わせない、夜の池袋~” とあるように、演歌が似合ういい感じです。                       その歌にもなった美久仁小路にある居酒屋のカウンターである婦人と飲んでいると、となりで一人で飲んでいた男がいきなり声をかけてきました。しかし彼の顔を見た瞬間 ”これはやばいかも” と感じましたが、そこは適当に大人の対応をしていると、”あんたたちの関係は?” みたいな質問をしてきたので、”あんたには関係ないだろう” と言いたいのを飲み込んで、”まあ、親子じゃないけれと、親子みたいなもんですわ、ははは” なんて答えていたのですが、それを頃合にお勘定を頼みそそくさと店を後にしたのでした。                                   やくざではないかもしれないけど、普通の堅気という感じでもない。そういった所属のカテゴリーよりも、精神的に危ない人間ってところでしょうか。                       でも美久仁小路は私にとってはまた行ってみたくなるとても魅力的なところでした。少なくともインドには無いですからね、こーゆーの。

*美久仁小路入り口

*最近はこんな大衆居酒屋でも若い女性も普通にいますね。

 

あれも食いたい、これも食いたい

およそ半年振りの日本への一時帰国。昼はカレー系かピザなどで、朝は味噌汁付のまあ和定食といえなくもないですが、夜といったら簡単な和風おつまみ程度で済ましておりますので、日本に帰ったらすし、ラーメン、うなぎ、刺身あるいはいろんな果物や新鮮な野菜。 今の時期だったら秋刀魚の焼きたてで熱燗とか、この時期食べ物への楽しみは尽きることがないくらいです。

帰国して、翌日の朝は健康診断を予定していましたので、前の日は自宅で日本酒は楽しんだものの、さらに軽めに済ませました。翌日の朝は抜かなくてはなりません。これはいつものことですが、私は胃のレントゲンが良く撮れるためにそうするのだとばかり思っておりましたが、採血のために必要だと今回初めて知りました。血糖値が高く表示されるのを避けるためとか。なぜ低めにならないといけないのかは依然よく分かりませんが。             さて、11:00ごろ健康診断が終了し、朝食が配られる人もいたようですが、私は料金の安いオプションなのか、そのようなサービスは付いておらず。普通ならちょっとがっかりするかも知れませんが、その日は逆に自分の好きなものが食べられるわけで問題なーし。           さー、なにを食べようか。そのあたりはある程度土地勘はありましたが、朝から(といっても11時過ぎですが)ラーメンを食べる気にもならないし、居酒屋がやっている昼定食なんかも悪くなさそうでしたが、その日は昔日本にいるときにランチでよくお世話になった”はなまるうどん”に決定。11:30ごろだったとおもいますが、ほぼ満員で5-6人の列ができています。 ”ほほー、いまだに人気のようでなにより” で迷うことなく、いつものように”温玉ぶっかけうどん”を選択。吉野屋なんかではめったに若い女性は見ないですが、このはなまるうどんは若い女性も学生も、そしてお年寄りの多いこと。あ、ふと気がつくと、自分のその一人だった!消化もいいし、健康的ですからね。

その夜は、昔太宰治の愛したと言われるうなぎ屋で、熱燗と各種おつまみ、最後にうな重。うな重の前にいろんなおつまみを食べましたが、その後でもうな重は実に美味でした。夜あんなに食べたのは久方振りのことです。                                 その翌日からは秋刀魚の塩焼き、すし、社員用レストランの定食、そば、などと続くのですが、なぜかラーメンを食べる機会がありませんでした!朝からラーメンを食べる気にならないし、今は飲んだ後にラーメンなど食べると胃がもたれることになるので、お昼のみにチャンスがあるのですが、そうなると意外にチャンスがありません。結構そんなもんなんですね。次回の一時帰国では事前に食べる日を予定しておこう。