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205,004ルピーのランチ

その日もいつものようにEkta Kitchen(エクタキッチン)というレストランに、ビリヤー二というインド風チャーハンを注文し、支払いはカードで済ませました。205ルピーのはずが、伝票をよく見ると何と205,004ルピーとなっているではないですか?                 ”なんだこれは!?” と言うと、そのランチデリバリーボーイは、なにが間違ったのかわからず困ったような顔をしているので、近くにいた社員に確かめてもらうと、代金205ルピーを入力したまま、私に暗証番号を押させてしまったようです。暗証番号は6桁で、205,00ルピー(最後の00はパイサと呼ばれるルピー以下の単位です。ドルとセントと同じ関係です)のあとに4で始まる私の暗証番号を入れてしまい、205.004ルピーとなったわけです。ところがランチデリバリーボーイは、カードの入力キャンセルの仕方を知らないため、店に電話して分かる人に来てもらうことになりました。

インドではカードで高額の買い物をすると、即銀行から確認の電話が来ます。”高額” とはいくら以上を言うのかわかりませんが、たぶん10万ルピー以上くらいでしょう。ありがたいようなうるさいようなシステムですが、その日はたまたま間違いであったので、ありがたいことです。  ”今205,004円の買い物をしましたか?” と言うので、”いやいやそれは間違いなので、キャンセルお願いします” と言って本件落着かと思いきや、そうは簡単にいかぬのがインドです。

10分ほどしてエクタキッチンから操作の分かる人が来てキャンセルをしてもらったのですが、支払いカードはデビットカードのため、既に205,004ルピー引き落としがされてしまいました。社員によるとキャンセルが実行されるのは24時間以上待ってからでないとされないだろうというので、翌日銀行口座を確認してみたのですが、未だ引き落とされたままです。翌々日も同様なので、いったいどうなっているのだ?とまずはエクタキッチンに聞いてみると、”キャンセルは間違いされているので、あとは銀行の問題です” との回答。       銀行も銀行です。間違った後すぐにキャンセルするように伝えたのに何もしていないのだろうか? で、銀行に確認してみると、”キャンセルには7日間必要です” との事。いったいあの電話での確認はなんだったのだ?多少時間がかかろうがちゃんとキャンセルが実行されればいいですけど、いやはやたったそれだけのことに7日間も必要とは。。。

新聞記事より

1.中国の一人当たりのGDPはインドの今や2.4倍。

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最近なにかと中国と比べることの多いインドですが、1990年にはインドの方が中国よりリッチだったのに、今は2.4倍もの差をつけられてしまった。なぜだ?というわけです。

2.USAでの給与はインドの28倍。

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こちらも似たような内容ですが、各国の給与と、仮にその国の人がUSAで働いた場合の給与と比べて何倍か?というところが面白いです。インド、日本、オーストラリア、中国、パキスタン、イギリスなどです。インドはなんと27.9倍の違い。中国では4.4倍。日本人はUSAで働いた場合、1.33倍ほど多く稼げるというデータになっています。

3.インドのメトロでのスリは74%が女性。

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この1年で521人のスリが捕まったそうですが、74%が女性だったということです。彼女らはなるべく混雑する乗換駅などで、グループで行動し、子供などを抱え回りの人を安心させてお仕事をしているようです。

4.インドの15才の少女、メイドの仕事をしながら共通テストで74%の成績を取得。IMG_1796R

彼女の名前はManishaさん。母親も一緒にメイドをしているのですが、両親の稼ぎはRs. 5,000-/月ほど(約8,000円)。しかも4人も子供がいて、食べるのがやっとで学校にはとてもやれないそうです。Manishaさんは朝から晩まで働きながら、ちょっとした時間を見つけては勉強し、10年生(15歳)の共通テストで74%の成績を取得。メイドの雇い主にも薦められ高等学校に行くことにしたそうです。ちなみに会社のスタッフによると、この共通テスト35%が落第のボーダーラインで、平均点は50-60%ぐらいということですから、74%の成績というのはかなりのものです。しかも学校に行かないのに。インド版おしんといったところでしょうか。上の写真はぼやっとしてますが、たしかにお利口そうな顔立ちです。

 

おかしな法律

理にかなっていないというか、現実に合わない法律というのはどの国にも多少はあるとは思うのですが、そんな決まりが山ほどあると思われるインドにまたへんてこな法律が現れました。                                                    それは、”幹線道路から500M以内での酒類の販売を禁止する” というものです。目的は言うまでもなく、飲酒運転を無くすためです。日本の高速道路のPAなどでは酒類の販売が禁止されていますので、それに似たようなものという感じもしますが、ちょっと違います。   幹線道路というのは、高速道路だけでなく、日本の国道のようなものを想像していただければいいのですが、500Mというのは直線距離ではなくて、道路から店にたどり着くまでの”道のり” ということになります。500M以内にあるレストランなど酒類販売のライセンスを持っているところは死活問題ですので、道路からのアプローチが500M以上になるように、勝手に道路を塞いで遠回りしないと来れないようにするところも出てきています。廃業する酒屋もあれば500M以上のところに移転する酒屋もあり、お酒を販売する側はまことに大変です。

本当にお酒が飲みたければ、600Mでも1Kmでも足を伸ばすでしょうから、500M以内と決めることにどんな意味があるのか?と首を傾げたくなりますが、もともとはチャンディガールという街の高等裁判所の裁判官が酒酔い運転の車に跳ねられたのがきっかけです。ところがその裁判官はもともとお酒が大好きだったのですが、退院してから自宅に戻ってみると、家の周りのレストランも酒屋もみんなお酒を売らなくなってしまい、”誰がこんな法律を作ったのだ!?” と言ったとか言わなかったとか。(ちなみにインドでは裁判所が政治に大きな影響力を持っています)

私が普段ビールを購入していた酒屋もその規制に引っかかってしまい、店を移動させました。酒飲みは白い目で見られる文化ではありますが、酒屋はそこここにいっぱいあるので、私自身は困りませんが、酒を出さなくなったレストランは行く気がしません。多くの日本人は同じだと思います。レストランは簡単に店を移す、というわけにも行きませんので、その規制に引っかかる日本食レストランは少なからずあり、深刻な事態だと思います。        決まりを守らないインドとはいっても、この法律は厳密に守られているようです。酒屋はいっぱいあっても、人間の数にくらべたらわずかなものですので、摘発するのは極めて簡単ですからね。しかし本来の目的である飲酒運転の撲滅に多少でも寄与しているとはとても思えません。悪法といっても法律は法律、とはいいますが、なんともピンボケな法律を作ってくれました。でもまあビールが買えなくなったわけでもないのでいいですけど。

すしおにぎり

以前インドのお米も、それなりに味わいがあるというお話しもしましたが、やはり日本のお米は日本人にとっては格別です。日本に帰った時はコシヒカリとかあきたこまちの無洗米を買ってくることにしていますが、なにせお米は重いので5Kgぐらい買って帰りたいのですが、そうするとほかのもの(日本酒など)が持って帰れなくなるので、通常は2Kgを買います。 それでも2Kgあれば、毎日食べるわけでもないので、一ヶ月以上持ちます。なくなれば地元で売っているカリフォルニア米で凌ぎます。 凌ぐと言っても、カリフォルニア米もなかりの品質で、普通の炊き立てならぜんぜん問題ないとおもいますが、いざ寿司(酢飯)を作るとなるとやはり純粋な日本の米を使いたくなります。寿司といっても、ミツカンの寿司酢を加えるだけで、マグロの刺身があるわけでもなく、ただ出来合いの味付け油揚げを使って稲荷寿司にしたり、卵焼きやおしんこなどとのりで巻いて食べるだけです。いわば簡易手巻き寿司。                                                     その日(土曜日)はちょっと思いつきで、酢飯をおにぎりにしてみようと考えました。考えるというほどのものでもないのですが、ゴルフなどのときは朝が早いので(5時ごろ集合)、おにぎりを持っていって、7時か8時ごろになったら、コースの中で食べるのがピクニックのようでもあり、なかなか味わいがあるのです。寿司飯なら酢で和えてあるわけだから、この暑さのなかでも傷みにくかろう?と塩昆布と混ぜておにぎりにしてみました。考えてみれば、にぎり寿司とはおにぎりみたいなもんですね。

当日(日曜日)はこの季節にしてはかなり涼しく、ゴルフにはとても良い陽気。そしてインドで最もきれいな場所と言えるゴルフコース(ゴミが落ちていないので)での朝ごはんは、日本の公園で食べるかのようです。もともと寿司飯が好きな上に、ご飯そのものが良いので、塩昆布はまぶしてはいたものの、なにもいらないくらいです。                                           もう一人のメンバーも前半が終わったところで、タッパーに入れたおにぎりとゆで卵を出して朝ごはんです。”XXさんは奥さんも来ているですか?” と聞くと、”いや、単身ですよ”。                インドでは多くの人が単身ですが、なかなかマメな人が多いようです。もっとも仮に奥さんがいたとしてもそんな早朝にお弁当なんて作ってくれる人などまずいないでしょうが。

 

インド駐車事情

インドの交通マナーの無茶苦茶さは以前にも書きましたが、当然のことながら駐車マナーもあきれるばかりです。下の写真は新しい事務所(3階)から見える駐車場の様子を撮ったものですが、一応整然とならんだ車の後ろには隙間もなく一列に車が並べられております。あるいは通り道と思われるところにもびっしりと駐車されており、これでどうやって車を出すのだ!?と思われることでしょう。                                    もちろんこのままでは出すことは不可能ですので、一台ずつ手で押して動かし出口を空けます。(塞いでいる車はさすがに手で動くようになっています) 邪魔な車それぞれも前後に挟まれて動けないので、端の方から一台ずつ動かして、なんとか一台分の出口を空けます。40度を越す炎天下のなかこれをやるだけでも大汗をかいてしまいます。でもこの駐車場は管理人がいて、呼べば手伝ってくれますのでまだましですが、管理人のいない駐車場では自分でやらなくてはなりません。

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*出口を塞がれた車はどうすれば出られるのか、パズルを解くようです。

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*ある駐車場で、出口を塞がれた状態(左側)。自分で押して邪魔な車(トヨタ Fortuner)をずらしてInnovaの(会社の車)出口を確保(右の写真)。

一方、路上駐車も目にあまるものがあります。下の写真は私のアパートの入り口(車の出口でもあります)あたりを撮ったものですが、車が出れないくらいにびっしりとめています。時にはまったく出口を塞がれてしまうこともしばしばです。クラクションを鳴らすと、車の運転者がどこからともなく出てきて、動かしてくれるのですが、そのイライラ感は精神上よろしくありません。時には私の車の駐車場(アパートの一階)に勝手に車を駐車されて、入れないこともよくあります。ただ、車の持ち主がアパートの住人であれば必ずしも文句は言えません。”この車はここの住人のものなのか?” と運転手に聞きたいのですが、言葉が通じないので余計にフラストレーションが溜まります。私の車が入ろうとすると、すごすごと出してゆくので、たぶん住人ではないのでしょう。でもガードが駐車場に入れたということはすくなくとも顔は知っているのだと思われます。近所の住人の運転手か?言葉が通じないので、あからさまに睨めつけてやると、 ”空いているんだからその間使ったて文句ないだろう!減るもんじゃなし” と言っているかのようです。                                たしかに、こちらは何を失うわけでもないのですが、そのずうずうしさにはあきれるばかり。他人のことなど考えないインド人の面目躍如であります。

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*右側の入り口からアパートの駐車場に入りますが、ずうずうしくもこの入り口に駐車している輩が時々おります。縦にならんで駐車している車はそのままではほとんど出れません。