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掃除人失踪

私の部屋の掃除人が突然いなくなってしまいました。毎週金曜日朝7:30に来てくれることになっているのですが、その日は無断欠勤。携帯は持っているのですが、言葉が通じないし、過去も何の連絡もなしに休むこともありましたので、”またか、しょーがねーなー” ぐらいに思いつつ、会社に行ってみると、窓口のアドミ担当者から ”彼女は一ヶ月ほど故郷に帰った” と告げられました。それならそうと、このアドミに連絡するとか、方法はあったはずなのに。 でもまあだからといって彼女がこれから一ヶ月間掃除をしてくらない事実は変わりません。このまま一ヶ月掃除しないで彼女の帰りを待つか?それともその間一回ぐらい自分で掃除をするか? 掃除というのは家事のなかでももっとも人気のない仕事だそうで、だからこそお金を払ってやってもらっているわけですが、もう何年もそんな習慣に慣れてしまうと、自分でやろうという気が起きてきません。自分でやるとなったら徹底的にやるんですけどね、それだからこそいっそうやる気にならないのか。とにかく一ヶ月間は待てないので ”もう誰でもいいから見つけてきてくれ” ということで、運転所のGovindちゃんが探してくれることになりました。

2日ほど後Govindちゃんから、”週末土曜日の8:00に掃除屋が来るから” と告げられました。”OK,OK、ありがとう” といって、週末8:00に待てども来ません。1時間待っても来ないのであきらめましたが、もうこのくらいでは驚きもしません。インドでは極ふつうのことです。翌週”掃除人、来なかったよ” というと” OK、では別の人を探しましょう” と言ってまもなく、”明日火曜日の7:30に来るから” とのこと。                           果たして、期待を裏切らず約束した時間に来ません。さすがに頭にきて文句をいうと、”掃除人は時間通りに来たのだけど、車がなかったので、アパートのガードから「不在だから帰れ」 といわれて追い返された” という話です。確かにその日は車がなかったのですが、私は部屋にいました。部屋まで来て確かめればいいのに!普段気の利かないガードのくせに、こんなときだけ勝手な想像をしてくれていい迷惑です。                 じゃ、”今日の午後Govindちゃん立会いで、その同じ掃除人にもう一度来てもらいましょう” ということになりました。Govindちゃんは私の部屋の合鍵を持っています。                                                   その日帰ってみると確かに砂っぽい部屋がきれいに掃除されておりました。シャワールームもちゃんと掃除してくれたようです。前の掃除人を比べてどちらがいいとも言えませんが、来週の金曜日にもう一度くるので、どちらでもいいほうを選んでくれ、とのことです。前の掃除人、一言告げてくれればクビになることもなかったろうに。もっとも私のアパートだけだったらわずかの収入でしょうが(1,200ルピー/月=1,800円ぐらい)、それでも彼女らの生活レベルからすると無視できない金額と思われます。インド人って案外お金には執着が無いのか?お金のことも去ることながら、この辺のいい加減さがどうも日本人には理解できないところです。

不動産に100%満足なし

不動産には100%満足することはあり得ないとよく言われます。                  また新事務所の話で恐縮ですが、一見何も問題ないように見えた新事務所、”住んで” みるといろいろあります。                                                          まず第一はエアコンです。私はいくらインドといえども今どきですからエアコンと言ったら温調付のエアコンとばかり思っておりましたが、これがなんと温度コントロールの効かないクーラーのみだったのです。きょうび温度コントロールどころかインバーターエアコンが常識だと思うのですが、インドではこれが普通だそうです。以前にも書きましたように、最初の改修業者はいい加減な業者だったので、途中でその業者をクビにしたのですが、その時点ではもうそのエアコンとトイレだけは工事が終了しており、時すでに遅し。                             モーターの廻る音はうるさいし、冷やすのみですからいつかは必ず冷えすぎて、耐えられなくなります。でも現地人はそれほど寒いと感じていないらしく(女性は別で、やはり寒いと思っているようですが)、私が時々2機あるクーラーのうちの1つの電源を切りに行くことになります。新事務所でもこんなことになろうとは・・・

第二の不満はトイレです。その建付けのわるいこと。やっつけ仕事とはこういうことをいうのでしょう。写真には匂いも音も写りませんが、換気扇が小さすぎるせいでしょうか、やや匂いがこもってしまい、”新築のトイレ” としてはかなりがっかりです。でもまあインドの基準からすると良いほうではあるんでしょうが。

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*高さあわせに木っ端をはさんでいます(左)。 *最初から割れている壁材(右)。      最初は便座もなくてあきれてしまいました。

このほかにもカーペットが既に汚い、水道の水の出方が悪い(いきなり勢い良く出るのみ)会議室のドアの位置関係がわるい(机と近すぎる)等々細かいこと言い出したらいろいろありますが、ローカルスタッフはどう思っているのか聞いてみると、私の不満はさほど気にしていないようでした。たとえば”これはエアコンとは言わないよ” と言っても、軽く笑うのみで、”日本を基準にされても、、、” みたいな顔をしています。クーラーが入っているところで働けるだけでも幸せかもしれませんが、いまどき車のエアコンだって温調くらい付いてますからね。

 

日本もたいへん

今年もGWは日本で過ごさせていただきました。”たとえようもなく美しい日本” というのは変わらぬ事実で、空気もきれい、ゴミも散らかっていないし、季節は最高、何を食べても安心しておいしく食べられ、この世の天国と言っても言いすぎではありませんでした。が、日本もなかなかいいことばかりでもありません。

5月3日に北陸新幹線にの乗って長野に行こうとしたのですが、その日はGW後半の初日。GWが混雑するのは十分わかっているはずなのに、”(事前にネットで予約しておかなければならない)インドと違って、駅に行って切符を買い、目的地に行けばよい” という日本では至極当たり前の感覚で駅に行ったところ、ホームには人が溢れ、自由席の乗り場に移動することさえままならぬほどの混雑ぶりです。                            指定席の位置なのに、なぜか何人もの駅員が”4列に並んでください!” と書かれたプラカードを掲げて立っています。”指定席でなんでそんな指示が必要なんだろう?” と思いつつ、なんとか自由席のあたりまでたどり着くと、長蛇の列か?と思いきやそれほどでもありません。ラッキー、と思うのもつかの間、駅員が近くにやってきて、”自由席は始発からもういっぱいで乗れませんので、指定席へ廻ってください” と案内しているではありませんか。       これで先ほどの駅員が持っていたプラカードの意味がわかりました。通路やデッキに乗る人のための案内だったのです。人を掻き分け掻き分け、来た道をなんとか指定席のあたりまで戻ると、列車が入線してきました。ただでさえホームからこぼれ落ちそうな状態が、入線によってさらに人ごみの密度が高まります。指定席車両のなるべく空いている方を目指して移動しますが、どの入り口も人が溢れて乗り切れません。発車ベルが鳴り始め、”今日はもう無理かも” と思いつつさらに先の指定席車両で何とかもぐりこむことができました。  それでもまださらに入ってくる人がいて、発車ベルはなり続けたままなかなか発車できません。およそ10分ほども遅れましたが、乗れなかった人もいたのではないでしょうか?バックパッカーを背負った外国人なんかもいましたが、右往左往するばかりでなにがなんだかわからなかったと思います。でもまあバックパッカーですから、列車の乗るのは翌日でも問題ないでしょうか。

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*こう混雑しては、さすがの日本も出発直前では整然と並ぶという状態ではなかったです。真ん中の男性は”おい、これでさらに乗れというのかよ” と言っているかのようです。

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*なんとか入り込んだデッキの中。通勤電車ほどではないかも知れませんが、みんな足元に大きな荷物を置いているため、一歩も動けません。関係ないですが、さすが日本人は髪の毛がきれい(清潔)です。

結局終点まで約1時間強ずっと立ちっぱなし。それどころか軽井沢あたりまではずっと朝の通勤電車に揺られているようでした。さすがに軽井沢、リッチな人々がGWを過ごすのでしょう、多くの人が降り、そしてほとんど乗る人はおらず。軽井沢から先はデッキではなくて、車両の通路に入ることができたのでした。(多少エアコンの効きがよい)             教訓その1。もうGW中に移動することは控えよう。

 

MOMOS

MOMOSとはインドのダンプリングのことです。蒸した餃子といったところでしょうか。これまで何度か食べたことはあったのですが、それは中華料理としてのものであって、インドのものという認識はありませんでした。もちろん元は中国からのものでしょうが、日本の焼き餃子のように独自に発展というか変化したものと思われます。                                     たまたま同じブロックに住む女性社員と社有車に同乗しての帰り道、私の家のすぐ近くにもMOMOSを売っている店があると教えてくれました。”私もよく食べますよ。衛生的にも問題ないし、チキンMOMOSがお勧めです” とのこと。その日は家にこれといって食べるものがなかったので、早速その店でMOMOSを仕入れ、その日の夜ご飯にすることにしました。夜はビールと少々のおつまみがあれば十分なので、”餃子” の6つもあればちょうどいいところです。

”チキンMOMOSください” といきなり言うと、”店主”はちょっとうれしそうな顔になり ” どこから来ましたか?” というので、”Japan” というと” ありがとうございます!” と元気に一言。 ”いくついりますか?” というので”どのくらいの大きさ?” と聞くと”1プレート12個” と会話になっているようななっていないような。では6つほど、というと”ハーフプレートね” とちゃんと理解してくれてました。

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顔つきからすると中国系っぽいですが、インドの東北部(上の写真にもあるようにダージリンとかシッキムとか日本でも有名なインパールのあるマニプール州など)はほとんど中国人や日本人と変わらぬ顔をした人たちが住んでおり、このMOMOS屋もそんなところの出身でしょう。もちろん背景に映っている店は別です。

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まさに蒸した餃子ですが、ソースがまさにインド風です。3種類も付いてきて、一つはコリアンダーベースなのでパス(緑色のもの)。もう一つは白いソースで、のりのような感じ。味ものりに多少の甘辛さを加えたようなものです。こちらも味見しただけで実際には使わず。残りの薄茶色のものはまさにインド風。スパイスの効いたソースでベトナムの甘辛ソースから甘さを取り除いたようなものです。でも結局しょうゆにごま油、七味と酢を加えた正統派の餃子のタレを自分で作りいただきました。                                これで25ルピー(約40円)。ソースまでついて利益が出るのだろうか? 安いのはまあ良いとしても、さすがにこの値段の食事では、ひとりで食べる事と相まって少々のわびしさを禁じえないのでした。(もちろんおつまみはこれだけではないですけど)