月別アーカイブ: 2016年5月

インドの豆腐

インターネットのスーパー、BigBasketで豆腐を売っていることを発見し、暑い時期でもあるし、冷奴でも食べようと2つ注文してみました。一つ60ルピー。(約110円) 豆腐そのものの外見は木綿濾しの豆腐と良くにていますが、水分が少なくかなり固い感じです。                   シンガポールにもありましたが、ちょうど”Puressured Tofu”、すなわち圧縮豆腐と言ったところ。味は豆腐には違いありませんが、やわらかくみずみずしい豆腐に慣れている日本人としてはちょっと違和感があります。                                     食べているうちに、ふと日本の自宅近くにある豆腐屋の風景を思い出しました。大きな水槽のなかに沈めてあるたくさんの豆腐です。きっとインドでも同様に作るに違いないはず。ということはインドの水をたっぷり使ってつくり、水のなかに寝かせて置くのだろうか?その水はひょっとして水道の水?そうだとするとこれはヤバイかも。15日の悪夢がまたよみがえってきました。でももう半分くらい食べてしまっています。                        でも結果的にはその夜も翌日も何事もなく、安全が証明されほっと一息です。 それともビールと一緒に食べたお陰だろうか?(アルコール消毒)

IMG_1247

IMG_1256

2個目はマーボー豆腐に挑戦。挑戦といっても、日本から買ってきてもらった生協のマーボー豆腐の素を温めてそのなかに切った豆腐を入れるだけです。冷奴でも大丈夫なのだから、マーボー豆腐なら熱処理しますので、当ることはないでしょう。包丁で切ってみると、硬いため、豆腐を切るというより、かまぼこやチーズを切るような感じです。最後に添える長ネギがなかったので、たまねぎで代用。しかし生協のマーボー豆腐の素もイマイチでしたが、結論的にはこの豆腐はマーボー豆腐に合わないといわざるを得ません。あまりにも豆腐そのものが”独立” しており、タレとなじまず一体感がないのです。水分が少ないので、揚げだし豆腐なんかにはいいかも知れません。が、家で揚げ物までする気になりませんので、インド豆腐はこれまでにして、やはり豆腐は韓国食材店のものにしよう。

IMG_1257

*このインドのたまねぎがいいんです。日本のものと同じといえば同じなのですが、辛みが強くなく、土の中から取れたものですので農薬の心配はまずありあません。そのままでもいいのですが、少し塩をふったり、日本のドレッシングをかければ完璧です。

真夏の停電

インドでは停電は毎日あります。ただ多くの大規模アパートやホテル、工場などは自家発電機を持っており、停電発生即発電機の電気が供給される仕組みになっていますので、それほど不便を感じません。残念ながらデリーのアパートは発電機はなく、”インバータ”と呼ばれる小規模電池(UPSと同じ)を持っており、停電の際には照明などの電気は供給されるものの、冷蔵庫やエアコンなど電気を食うものには対応できません。

昨日23日(月)は、夕方嵐になり、雷とともに強風が吹き荒れました。8時ごろアパートの部屋がなんとなく静かになったような気がして、ふとエアコンを見ると止まっています。電気(照明)は上記のインバータのお陰で灯いたままなので、停電に気がつきませんでしたが、既に始まっていたのです。そう思うと、急に部屋が暑いような気がしてきます。       ”停電はしてもせいぜい1時間ぐらいで復旧する” と聞いていたので、ビールでも飲んで回復を待つことに。それはすなわち夕食なのですが、ガスも使えず(発火できず、またマッチもない)、電子レンジも使えないため、おつまみ、すなわち夕食が作れません。仕方なく冷蔵庫にあった、トマトとかきゅうりを切ってサラダとし、その他冷蔵庫のなかにあった、納豆とか適当なもので凌いだのですが、1時間後の9時になっても一向に回復しません。外はさらに強風になってきた様子。こんな日に、またこんな時間にインド人が、復旧のために働くだろうか?などと思いつつ10時を過ぎても回復しませんので、この分だと朝まで直らないだろうな、と覚悟を決めました。部屋の温度はかなり上がり、じっとしていても汗が出てきますが、電力会社に抗議電話などする気にもならす、諦めて寝てしまうことにしました。

天井に備え付けの扇風機をゆるゆると回して寝ようとしたのですが、さすがに寝苦しくて、寝返りを繰り返していた記憶はあるのですが、何時の間にやらぐっすり寝入ってしまったようで、気がついたら朝の5時です。起きて冷蔵庫を確認すると電気が入っています。居間のエアコンも動いています。何時ごろ回復したのかわかりませんが、どうやらこの居間の冷気が程よく寝室に入り込んで、安眠をもたらしてくれたようです。                                                     翌朝会社の同僚に聞いてみると、どうも11:30ごろに復旧したとの事です。およそ3時間半の真夏の停電。日本では考えられませんが、ここはインド。この程度で腹を立てていては生きていけません。

 

気温42度でのテニス

昨日22日(日)は、先週下痢のため諦めざるを得なかったテニス、性懲りもなく再度挑戦することにしました。挑戦というと大げさですが、なにせ40度を越える気温のなかですから、経験したことのない初めての体験です。傍からみたら”あいつら気違いか!?と言われているでしょうね。地元民は日陰で少しでも体力を消耗しないように務めているのですが、それでも毎年1,000人を越える死者が出ています。                              先週はデリーの西側に位置するラジャスタン州ではインド観測史上最高の51℃を記録しました。同日デリーでは47度。それはもう呼吸も困難になるほどの熱さです。          22日の予想最高気温は42度。47度に比べれば大分マシのように思われますが、体温を大きく上回っており、仮に風が吹いても涼しく感じません。しかし、朝のうち8時から10時ぐらいまではそれほどでもありませんでした。それでも35度は超えていたでしょうが、乾燥しているので汗がそれほど出ません。出てはいるのでしょうが、すぐ乾いてしまい、日本の夏のような暑苦しさはあまり感じません。

IMG_1258

その日はメンバーの一人が日本に帰任することになり、午前中は送別テニスで午後は送別会です。                                                   8時から12時まで4組に分けて総当りのテニス対抗戦。結果は上手な人たちが集まったチームが当然勝利。まさに参加することに意義あり。その後午後3時から日本食レストランで送別会。これまでの送別会はテニス場近くの”ステーキ屋(牛ではなくて水牛の肉)” が多かったのですが、その日は珍しく日本レストランの貸切です。総勢30人ほど。          (実際インドでの人の出入りは結構激しく、送別会は頻繁にあります。もちろんいつも参加しているわけではありませんが)                                     さすがにビールの旨さといったらたとえようもありません。料理の写真は撮りわすれましたが、肉じゃが、ナスとピーマンなど夏野菜の味噌いため、鳥から揚げ、卵焼き(だしまき)、きゅうりとカブの漬物、ポテトサラダ、最後の〆に冷たいうどんと、和食のオンパレード。(メニューはもっとあったように思いますが、思い出せません)2時間飲み放題で、差し入れの高級日本酒なども豊富にあり、誠に結構な按配。飲み放題だからというわけでもないでしょうが、中にはいい歳をして一気飲みしてた人もいました。                     インドでは、日本食レストランであっても通常、従業員の多くはインド人であり、しかもウエイター(男)のみ。しかし、そこは30人の日本人客とウェイトレス(女性)も外見は日本人らしかったので、一時ながら日本の小料理屋と全く違いのない空間でありました。

IMG_1261

 

 

 

掃除のおばさん

グルガオンのサービスアパートに居たときは、仕事で家を空けている間、毎日勝手に掃除をしてくれましたが、デリーのアパートは普通のアパートなので、自分でやるか、掃除屋に頼むしかありません。アイロンがけさえ専門業者がいるわけですから、インドでは掃除屋に頼むのは極めて普通の事です。会社のアドミスタッフは、私が掃除人を雇う雇わないの意向を確認しないうちから、既に掃除屋と連絡を取ってくれてました。                                      週2回で月2,000ルピー(3,600円ぐらい)ですから、一回450円ぐらいの計算になります。掃除時間は1時間ほどで、床とキッチン、風呂場そしてゴミ出しなど一通りきれいにしてくれます。ただ、問題は私が立ち会わなければいけないことです。鍵を渡して、自分が不在のときにやってくれればありがたいのですが、会社のスタッフからは”それは止めた方が良い” とアドバイスをもらいました。”別に盗まれるものなんてなにもないと思うけど” と言っても、”いないときに勝手に入ってきて、掃除人仲間などと食事したり、部屋を勝ってに使うかも” と言います。ほんとか?と思いつつも、インド人ならあり得ないことではないので、仕方なく自分が家にいるであろう水曜日と土曜日の朝7:30からと決めました。

事前に掃除の5点セットを買うように言われ、ほうき、ちり取り、バケツ、掃除用洗剤、雑巾を準備しました。なぜか掃除機は使いません。まずほうき、このほうきがインド独特のもので日本のものとは大分違います。見ているとなかなか器用に掃いてゴミを集めていきます。その後雑巾で床等を拭いてゆくのですが、引っ越した初日に買ったモップを使えばより楽なのにとおもうのですが、掃除機を使わないことも含め、彼女らは自分たちのスタイルを変えません。とにかくきれいにさえなってくれればいいのですが、見ているとトイレの便器を拭くのも、洗面所のシンク、あるいはキッチンの台を拭くのも同じ雑巾です。便器ぐらいは別の雑巾にしてくれよ、と言いたかったのですが、なにせ全く言葉が通じません。便器は自分だけのものだし、キッチンの台に食品を直接置く訳でもないから、まいいか、とあきらめざるを得ず。床は別の雑巾ですが、窓を閉めていても非常に細かい砂が入り込むので、床は結構汚れており、バケツの水がすぐに真っ黒になるのですが、一向に水を替える気配がありません。でもこれは連休中も含め長らく家を空けていたためかも知れないので、今日はうるさいこと言わないで様子を見ることにしましょう。

IMG_1252

*インド式ほうきでベランダの掃き掃除。窓を開けたままだと砂埃が入って来てしまうんだけど、、、エアコンも入っているし。

IMG_1254

*バケツの水は既に真っ黒。彼女は”おばさん”なのか、”おねえさん”なのか良くわかりません。

でもちょっと関心させられるとこともありました。靴を磨いてくれるわけではありませんが、一つ一つゴミを落として、きれいに並べ直し、入り口の外(共有部分)まで雑巾がけしてくれました。感心感心。何事も一事が万事。この掃除人はさほど悪くなさそうです。

新聞記事より

今日は新聞記事を2つ紹介します。                                一一つは素手で下水を掃除するという話です。(5月15日 Time of Indiaより)             首都であっても下水システムが半分も普及していないデリーでは、モンスーン(雨季)が近づくと下水というか溜めておくだけの汚水処理場ですが、掃除をする必要があります。単に溜めてあるだけで、流れていってくれるわけではありませんので。               ところがその掃除するのに人間が素手でやっているという記事です。生活排水、糞尿その他もろもろ混じった汚水につかり、手袋をはめるでもなく、長靴を履くでもなく、素手で堆積した汚物を取り出し、掃除するのです。日当は300ルピー(約550円ほど)ですが、間にエージェントが入るので実際に本人に渡るのはその半分ほどだそうです。深い穴であったりすると、有毒ガスのために死ぬ人も出たり、また感染症を患ったりするので、デリー市では、2013年から素手での下水掃除は法律で禁止しているのですが、まだまだ普通に見られるようです。考えただけでもぞっとするような仕事ですが、需要と供給がある限りはなかなか無くなくなりません。仕事の後、手は洗うでしょうが(石鹸を使うかどうかは不明)、その手で直接食事するわけですから、気持ち悪いのもさることながら、病気に感染してもなんら不思議はないですね。ちなみにこの種の仕事をする人たちはValmikisという下位で、国から保護されたカーストに属す人たちだそうです。

IMG_1249R

二つ目は、デリーの出生率が1.8しかないという記事です。 (5月14日 Times of Indiaより)                        インドは中国と並ぶ人口大国ですが、中国のような一人っ子政策など採っていませんので、国全体が相変わらす人口爆発状態かというと、必ずしもそうではありません。デリーなど都市部では出生率が1.8と米国やフランス、オーストラリアなどより低いのです。       (そうは言っても日本よりは高いですが)                               確かに会社のスタッフを見回してみると、デリーオフィスだけでも、結婚して子供を持っている人は6人いますが、そのうち5人が1人しか子供を設けていません。なぜ一人しか持たないの?と聞いてみると、即”教育費が大変だから” という答えが返ってきました。いずこも状況は似たようなもののようです。このままだと良い教育を受けられる子供の割合は相対的に減ってゆくことになります。良い学校で教育を受けたからといって、頭が良くなるとか幸せになれるというものでもないでしょうが。

IMG_1250

インド菌再び

5月15日の日曜日は、久しぶりの休日。というのは連休中は日本にいたので、土日もしっかり予定が入っていたというだけのことです。要はなにも予定のない休日ということで、久しぶりにテニスに参加してみることにしました。日本人会テニスは、ゴルフとは違い予約も無しで参加でき、疲れたらいつでも帰れるという、とても気軽な同好会です。                                                     朝ごはんをしっかり食べて、歯磨きをしたのまではよかったのですが、歯磨き中ほんのちょっと水を飲んでしまいました。飲むという意識ではなくて、ほんの少しですが思わず喉を通過してしまったという感じです。のどもとすぎれば熱さを忘れる、とはいいますが、ちょうど1年ほど前の苦い経験は、記憶のかなたに消えていたのかも知れません。(2015年6月29日アップの”インド菌恐るべし”参照ください)                              デリーはグルガオンより水の品質は高いとも聞いているし、タンクも掃除したし、量は極めて少ないし、めったなことはないだろうと、そのままテニスに出かけました。

日曜日でしたので、Govindちゃんはお休みなので、自分で運転です。ところが例によって15分もすると1年前と同じ症状が襲ってきました                                                    その症状が襲ってくると、経験あるだけに即判断しました。引き返そうと。朝早かったので、デパートなどのトイレが使えないし、かといって仮に近くに公共のトイレがあったとしても使う気にはなりません。途中目にしたガソリンスタンドで借りることも考えましたが、まず家に帰ることを優先しました。その時はまだ多少の余裕もあったということでしょう。                  Uターンして帰路についたはずだったのですが、どこをどう間違えたのか、しばらくすると見たことも無い風景が目に入ってきました。これはマズイ!よりによってこんなときに。道路の案内は時々出ては来ますが、自分の家の方向を案内してくれるはずもなく、仕方なく一旦止まってスマホで自分の位置を確認して、帰路を確認しました。それによると、90度ぐらい方向がずれており、そこからは30分ぐらいかかりそうです。前回の”我慢時間”はおよそ30分。すると今回は45分以上我慢しなければならないことになります。しかも自分で運転しながら。                                                    30分過ぎてからの苦しみといったらたとえようもありません。同じ自分の体が出すことを要求しているのに、それを一生懸命止めようとする一方の体があるわけで、他人には迷惑はかけないもののなんともやりきれない苦しみです。エアコンも”催促” を促すような気がして一時休止。我慢も限界に来て、一旦は車内でビニール袋にでもしようかと本気で考えました。一旦そう考え始めると、体が安心するのかさらに強い催促が襲ってきます。でも、車の中とはいえ、日は高く、中は容易に見えてしまいます。場所は幹線道路ですから、道路脇で人気のない所を探すのも簡単ではありません。身もだえしながら運転しているうちにあと5分、3分となって見慣れた風景が目に入ってくると、また我慢する元気が沸いてきたのでした。

結局なんとか間に合いはしましたが、その日はテニスどころか一日休養。前回のように吐くほどではなかったので、休養することで回復はしましたが、たった一滴の水のために一日無駄にしてしまいました。悔し紛れに、”もしテニスでもしていたら、熱中症で倒れていたに違いない” などと心理学でいう”すり替え?” のように思うよりほかなし。でも外は45度ですから、本当に正解だったのかも知れません。

たとえようもなく美しい国、日本

連休中は日本で過ごさせていただきました。インドに赴任してちょうど1年になろうとしていますが、去年のうちからGWは日本で過ごすことを決めていまして、4月にもなると ”♪ もういくつ寝ると・・” と子供みたいに指折り数えたり。日本ではゴルフをやって、旧交もあたため、おいしいものを食べて、いろいろ買って、と楽しみは増すばかり。                日本でゴルフをやるのは今回が2回目です。最初は4年ほど前に水上高原というところでしたが、やはり5月の連休だった思います。確かその時はシドニーから帰国して、11ヶ月間ほど日本にいたときです。シドニーから帰ったあとでしたのでそれほど日本の気候や風景に感動した覚えはなかったですが、今回はインドからですから大きく違います。                                                        当然ながら良く知っている日本ではありますが、風薫る5月、日本のきれいなこと、気持ちのよいこと、空気のおいしいことたとえようもありません。それもよく整備されたゴルフ場ではなおさらです。またそのゴルフ場で食べたとんかつランチのおいしかったこと。何年ぶりかで食べたとんかつということもあるでしょうが、後で聞くとそのゴルフ場ではとんかつランチが自慢のメニューとか。                                            実は帰国中ゴルフは八王子と群馬県と2回もしたのですが、どちらもよく整備されており、インドとは比べ物になりません。さすがです。だからといってよいスコアーが出たわけでもないですが、群馬のゴルフ場などはあれだけきれいでランチも含めて7,000円ほどでした。群馬は安めとは聞いていますが、これはインドのゴルフ場以下の価格です。

IMG_1226R

とんかつランチをはじめ、何を食べてもおいしいものばかり。たとえコンビ二で買ったパンでも違うんですね、インドのものとは。うなぎ、刺身、寿司、うどん、ラーメンなにもかもおいしゅうございました。もう少し日本に居たく思いましたが、そうも行かず、一年後を楽しみに5月7日、日本を後にしたのでした。