月別アーカイブ: 2016年3月

続-引越し

引越しについてなど何度も書きたくはないのですが、あまりにいい加減な対応なので記録も兼ねて記しておきます。                                        Good Friday翌日26日(土)は、前日に予定していたけれど来なかった電気器具の設置、インターネットの設置、TVの壁への取り付け、ケーブルTVの設置、部屋の掃除人等が来ることに。さらに余計な電話を取ったことで警察に罰金を払わされることになった、その電話主の家具屋も来ることになっていました。要はどちらも大幅な遅刻という事です。すべて別々の人が来ます。さらに冷蔵庫の担当、洗濯機、TV、家具の担当すべてみんな別です。後でわかったことですが、驚いたことには家具類もベッドや食卓などの担当と、アイロン台や物干しなどのものとは別の担当が届けることになっているのです。なんという非効率さ!!電気器具や家具はすべて同じ店で買ったにも関わらずですよ。改めて日本の効率のよさといいますか、従業員の優秀性というか意識の高さみたいなものを感じました。

朝11時に電気器具のエンジニアーが来るというので、その時間には来ないだろうな、と分かってはいてもその時間になると行かずにはいられないのが日本人の性。どうせなら早めに言って家具が設置される前に掃除でもしていようと、新しいアパートの近くでモップとバケツを買って久しぶりに掃除です。オーナーによると、引渡しのときに掃除はしたというのですが、私の基準からするとキッチンの周りの埃などをいい加減に拭いてあるだけで、とても掃除をしたとはいえないレベルです。はからずもオーナーが言ったように、確かに日本人とは”きれい” の基準が違うようです。キッチンなどはお寿司を直接置けるぐらいをもって、きれいにした、というべきと思うのですが、作業した跡、すなわち木屑や埃などが残っていた方が、”新築っぽくて” 良いと考えているのでは?とさえ思えます。              話はちょっと逸れますが、インド人にとってきれいな水、というのは流れている水をきれい、と考えます。それは濁っていても、流れてさえいればきれいなのだそうです。なるほど、それでガンジス川の汚い水でも顔を洗ったりうがいなんかができるわけですね。

さて、午前中に来たのは冷蔵庫のエンジニアーだけ。しかもダンボールを解体するのは分かっているにもかかわらず、来るなり”カッターナイフはありますか?” さすがに頭に来て、”あんたそんな事は最初から分かっているだろう!!おれは引越しをしてるんだぜ!そんなもんすぐ出てくるわけないだろう。それでもプロか!信じられない” と罵倒しつつも、たまたまキッチンにあった食事用のナイフ(バターを塗るときしか使ってませんが)があったので貸してあげました。やることといったら、ダンボールから冷蔵庫を出して、電源を入れるだけです。こんなんなら自分でやった方が早いのは間違いないですが、万が一動かなかったりした場合に問題になりますので、お願いせざるを得ないわけです。最後に、このエンジニアー(というほどでも無いですが)、バイクで来ていることは分かっていたのですが、”このダンボールや発泡スチロールなど当然持って帰ってくれるだろうな!” とイジメてやると、このアンちゃんは言っていることがわかるらしく ”私は冷蔵庫の納品に来たのです” とインド人らしい抵抗を見せたものの、下にいる守衛にゴミの捨て場所を聞いて、しぶしぶそこまで運んでいきました。

午後には洗濯機のエンジニアーとインターネット設置業者と家具屋(の一部)は来ましたが、上述のように家具類はアイロン台と物干しを納品されただけで、ベッドと食卓(椅子)はとうとう来ず。アイロン台を持ってきた人が、”ベッド等他の家具はまもなく来ますから” と言っていたにもかかわらずです。なんとまあ、いい加減というか連絡の悪さはあきれるばかりです。結局TV設置は日曜日となり、ベッド等もっとも必要なものは月曜日となりました。それも当てになりません。現在のグルガオンのアパートは月曜日(28日)には引き払ってしまいます。もし月曜日にベッドが来なかったら、私はどこに寝ればいいのだ!?

インドに住む日本人奥様方には心を病んで引きこもりになったり、ノイローゼになる人が少なからず居ると聞いていますが、分かるように思いました。恐らく旦那は、仕事ではそれなりの教育を受けた人たちと付き合っていることでしょうから、それほどのことは無いと思いますが、普段インドの普通の人と付き合わざるを得ないとしたら、それは相当つらい状況に追い込まれることに違いありません。

引越し

24日(Good Friday)は引越しの日です。5年ほど前シドニーから帰国、11ヶ月後日本からシンガポール、シンガポール内でも引越し、シンガポールからニューデリー、そして今回インド内で引越しと、5年間で5回目の引越しになります。そのほとんどは単身ですので、大した事はないといえばないですが、インドでの引越しはまた一味も二味も違います。

11時には電気屋が新しいアパートに来ることになっていましたので、引越し業者(地元)には7;30に来てもらう約束をしていました。ところが例によって、8時を過ぎても来ませんので、Ravi Kumarという地元の引越し屋に電話してみると、おおよその英語は通じて ”遅くとも8時30分には着くから”。結局到着したのは9時近くでしたが、3人で来たのに、責任者のRivi Kumarと運転手はどこかに行ってしまい、引越し作業するのはなぜか1人だけ。”他の2人はなぜ手伝わないのだ?” と聞いても全く通じません。なんとなく言っていることはわかるらしく、”一人、ひとり” というのみです。こんな時間のないときに、なにやってだ!とは思ってもどうしようもありません。恐らく役割分担が厳密に決まっているのでしょう。あなたは荷造りする人、あなたはトラックの運転のみする人、と言ったように。こんな調子ですので到底11時に新しいアパートに行くのは不可能ですので、休日でもたまたま仕事に出ていた運転手のGovindちゃんに現地に入ってもらって電気屋の受け入れをお願いしました。

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*インドらしい引越し用小型トラック

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*3人で来たのに、作業は彼一人でした。

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*ちゃんとクッションで包んだりと意外に丁寧です。

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*白い服の人が運転専門の人。Ravi Kumarはどこに行った?

お昼をはさんでいますので、新しいアパートに荷物が着いたのは午後の2時ごろでした。ちょうど同じ時間に電気屋も到着したところ。こちらも3時間の遅刻。狭い階段とエレベーターで引越し屋と電気屋の同時搬入です。日本でいう3階ですが、彼らはなぜかエレベーターを使いません。重い冷蔵庫でも階段から引きずりあげます。守衛からエレベーターは人間用なので使うな、といわれているのでしょうか。引越し作業の方も、本などかなり重いと思われますが、階段から運んでいます。

電気屋が搬入を終え、帰ろうとするので”冷蔵庫や洗濯機は設置までしてくれないのか?” と尋ねると、”設置の人は別途3時過ぎに来るから” 安楽椅子購入時にも経験がある完全なワークシェアーと理解し待つことに。でも5時過ぎまで待ちましたが、結局設置要員は来ません。その日は休日でもあり5時を過ぎていましたので、運転手のGovindを帰して、自分で運転してグルガオンのアパートに帰ることに。                           しばらく運転していると携帯に電話がありました。家具屋からです。”今から納品に行きたいのだけど” ”えっ! おとといそちらから電話もらって、土曜日(26日)になるって言われたばかりだぞ。もうアパートを出ちゃったし、今日はダメ” などと話していたら、前方左に警察が”脇に止まれ” 手招きしているではありませんか。どうも運転しながら携帯で話していたのを見られたようです。                                                   まずは取得したばかりの免許書提示を見せると、”1,000ルピーの罰金と3ヶ月の免停だけど” ”そ、それは困る。罰金はともかく免停は勘弁してくれ” と言うと、、”仕事はなにをしている?” と聞くので、日系会社のMD(社長)と答えるといっぱい取られそうだったので、”会社員(Company employee)”と答えると、”どこの国からだ?”というので、日本と答えると、しばらく警察官3人でなにやら話したあと”2,000ルピー出してくれたら免停を無しにしてもいいが、同意するか?” 内心その方がずっとありがたいと思いつつ、”他に選択肢がなさそうだ” としぶしぶ答えると、またなにやら相談して、”じゃ、1,100ルピーで免停も無しにしてやるよ。デリーポリスは話が分かるだろう?” などと、こちらにとっては話がわかるどころか分けの分からない展開。ところが領収書まで出してくれましたので、きっとこれが正規の罰則なのでしょう。あー助かった。彼らも日本人(外国人)にはやましいところは見せたくない、という先日のビザ延長手続きの際の警官のように、インド国民としてのプライドのようなものがあったのかも知れません。                                                 スケジュールはメチャクチャだし、最後は警察に捕まって罰金を払われ、Good Fridayは散々な日でありました。でも、荷物が搬入できて、電機屋が来ただけでも大きな前進です。

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*罰金の領収書です。1,100ルピー也。

 

ホリー(Holi)祭り

3月24日はHoli祭りといって、春の訪れを祝うヒンズー教のお祭りで、全土が休日になります。実際にはほとんど夏なんですけどね。さらに翌25日は、キリスト教徒はほんの少数派なのにGood Fridayで連休になり、土日を入れると4連休です。Holi祭りは、なぜか色粉を塗りあったり、色のついた水をかけ合ったりします。しかも全く知らない人にも。当然着ているものも色がついて汚れますので、これを嫌う人は一日家に引きこもる、という人も少なくありません。また、多くの人は”実家”に帰り両親などと過ごしますので、中国の春節と似ているかもしれません。

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事務所でも同じフロアーのテナントが集まって22日に簡単なお祝いをしました。なぜ22日なのかというと、Holi前日の23日には実家に帰ってしまう人も多いというわけです。今日は23日夕方ですが、外からは既に大音響のダンス音楽が聞こえてきました。窓からは見えませんが、あの独特といいましょうか、定番のインドダンスを楽しんでいると思われます。

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*事務所があるビルでのお祝い。何種類かのスナックと色粉が用意され、食べながら顔などに色粉を塗りあいます。私は額の真ん中に赤くしるしを付けてもらい、さっさと事務所に退散しました。ビールでも出してくれたら多少汚れてもいいか、という気分になれるのですが。

Holi祭りの日は不思議なことにドライデー(No Alchol)ではなくて、逆に多くの人がお酒を飲みます。しかもタクシーやトラックの運転手も。基本的は彼らも仕事を休んでお祝いするのですが、実際には飲酒運転はあらゆるところで当たり前になり、警察も手に負えず実質”飲酒運転OKの日” となってしまうそうです。いっそ”Holiの日はビール一本まではOK” なんて決めるのもありかなんて思います。

Police来たらず

16日夕刻来ると通告されたPoliceは、案の定というか、結局来ませんでした。待ちわびていたわけではないですが、これが終わらないとビザ更新が進みませんので、早く終わらせたいものです。遅くとも退去を予定している3月28日までに来てくれないと、2日もかけて(いや準備を入れるともっと)FRROのために費やした時間と労力が無駄になってしまいます。会社のアドミ担当者は ”きっと週末に来るのでしょう。平日は居ないことわかってますから” じゃ、土日まで待つか。。。”それでも来なかったら、こちらから連絡してみましょう” とのアドバイス。しかし、土日になっても連絡はありませんでした。

21日月曜日になって、早速アドミ担当者に報告すると、”じゃ、すぐに連絡取ってみましょう” といってFRROに電話してくれました。しかし、何度架けても繋がらず。休日でないことは間違いないのですが、電話も取らないほど怠慢であるとは、あきれたものです。するとお昼過ぎに私の携帯に見たことがない番号から電話がありました。最初ヒンズー語でなにやら言うので、”ヒンズー語はわかりません” というと今度は英語で”お前はMr. Suzukiか?” ”いや違うよ。番号違いとおもうよ(私の名前はSuzukiではありません)” と時々ある間違い電話と思ってさっさと電話を切ってしまいました。するとまもなくまた同じ番号から電話がありました。うるせーなー、と思いつつ一応取ってみると今度は私の名前(ファーストネーム)を言うではありませんか。”ビザ関係で” とも聞こえました。”ヒンズー語のわかる人に代わってくれ” とうとう来ました。あわてて近くの現地人スタッフに代ってもらい、聞きてもらったところによると、先日私の住所に行ったが、居なかったので、アパートの名簿を見せてもらって、そこに住んでいることは確認できた。よって、アパートの契約書とパスポートと現在のビザのコピーをもって、Sushant Lok警察署に持ってくるように、との事です。(それらは既にFRROに提出しているのですが)                                            その日の午後出かける予定もあったのですが、そちらは後回しでビザの件を最優先。早速指定のSushant Lok Gurgaonという警察署のMr. Sunilさんという担当者のところに行くことにしました。運転手のGovindが同行です。しっかり500ルピー(約1,000円弱)も用意しました。

2人で警察署に入り、Sunil氏を紹介してもらうと、”まあ座って” と椅子を勧めてくれましたが、なんかめんどくさそう。なにやら現地語でGovindと話していましたが、書類を提出してお終了。最後に英語で、”本人は来なくていいんだよ” ”はあそうですか。ところで何時新しいビザはもらえるのですか?” と聞くと、”今日FROに書類を廻すので、24,25は休日だから来週月曜日28日には出来ているはず” なんとか間にあった。来週の月曜日(28日)は現在のアパートを引き払う日です。                                       部屋を出てからGovindに”500ルピーは払わなくていいの?”と聞くと、”日本人がいないところで渡すように言われたんだよ” との事。私は車のなかで待っているあいだ、Govindちゃんは部屋に戻って、首尾よく渡してくれたようです。しかし、他の職員も周りに居るたのですが、みんな見て見ぬふりでもしているのでしょうか。あるいはみんなで分けるのか?

仮にこの500ルピーを渡さなかったらどうなるか?地元スタッフによると、書類をその辺に放っておかれて、何事も進展せず、こちらからはなすすべはない、ということです。いやはや困ったもんです。ちなみにインドの警官の給与はかなり低いらしく、この”袖の下”がないと、生活にも困ってしまうようです。交通違反もほとんどがこの”現物”でもみ消せるということですから、警官も担当部署あるいは地位によってずいぶんと”実入り” に差が出るに違いありません。

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*Sushant Policeの門

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*内部の建物。建物の中の写真ははばかられましたが、FRROなど他の公共施設と同じようなものでした。

 

 

 

日本の家電、今は昔

今度のアパートは、日本のように部屋だけで何も無いアパートです。カーテンレールさえついていません。よって、カーテンから始まり、冷蔵庫、洗濯機、ベッドなどすべて自分で準備しなければなりません。                                           まずはカーテン屋に連絡を取ると、とてもインテリアを扱っているとは思えないいでたちのあんちゃんが、10年以上も使っていると思われるカタログを持って即日事務所にやって来ました。カーテン取り付け作業もするからでしょうか、薄汚れたシャツで、まるで工事現場の作業員のようです。カタログの写真は10年前どころか、昭和初期の写真では?と思わせるような品質で、セピア色に変色さえしています。でもまあ実際のカーテンも変色しているわけでもないでしょうから、2-3つ見て即決。土曜日にレールを付けて、日曜日にカーテンを付けるということで一緒に立ち会わねばなりません。日曜日にまとめてやれば良いとおもうのですが、なんか理由があるのでしょう、深く追求せずに了解。

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*写真ではわかりにくいですが、カタログの周りは擦り切れて、手あかで汚れています。

家電、家具等は事務所の近くにあるモールへ。近くとはいっても道路はいつも混んでいますので、車で30分以上はかかります。そこは巨大なモールで、地下に”House Town”という家電も扱っている家具屋でまとめ買いすることに。店の様子は日本の家具屋とほとんど変わりません。ベッド、ダイニングテーブルセットなど選択肢も豊富です。家具は適当さっさと決めて、最後に”値引き交渉”。もちろんこれは私ではなくて、同僚のスタッフがやってくれました。およそ10%ほどの追加値引きで妥結。                                  最後に家電です。TV、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジです。家具はともかく、家電はできれば日本製(日本のメーカー)にしたいと思っていたのですが、なんとその選択肢がほとんど無いことがわかりました。HITACHIとかSONYとかないことはないのですが、まずはSumsung、LGが圧倒的な存在感を見せ、次いでインドの地場メーカー(ブランド名は忘れました)そしてUSAのWhirlpoolやドイツのBOSCHなどに続いて日本のメーカーといった序列です。

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*冷蔵庫は日本のメーカーの存在感はゼロに近いです。

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*エアコンはまだ日本のメーカーが活躍してました。

ほんの5-6年前オーストラリアにいた頃は、電化製品広告の90%は日本のメーカーが占めているくらいで、中学生だった子供たちに”これみんな日本のメーカー?日本ってすごいんだね” と驚かれたものです。会社名を知らなければ、パイオニアやシャープ、パナソニックというようにみんな横文字ですから日本のものかどいうかはわかりませんからね。                                  残念ながら、今は昔というほかはありません。

鍵の引渡し

デリーへの引越しの日が近づいてまいりました。3月15日にオーナーより鍵を渡され、備品の取り扱い説明を受けました。オーナーは先日会った76歳のおじいさんです。                                  まず備品ですが、今度はサービスアパートではなくて普通のアパートですので、エアコンが3台と扇風機が4機、水のフィルター、シャワー用温水器と水の汲み上げポンプがあるだけです。                                                    特に取り扱い説明など必要ないのですが、水の汲み上げポンプだけはデリーならではのもの。デリーでは水は常時供給されるわけではありません。朝夕など決まった時間のみに供給され、それが各部屋に備えられている地下のタンクに溜まるようになっています(最大2000リッター)。それを屋上にある各アパート独自のタンクに、ポンプを使って汲み上げておく必要があるのです。屋上のタンクは1000リッター。部屋には屋上のタンクの水の残量が示されるようになっています。半分とか1/3ぐらいになったら自分でポンプのスイッチを入れて汲み上げておかねばなりません。                                   昔子供の頃、”蛇口をひねれば自然に水が出てくると思うな” などと戒められた覚えがありますが、インドではまだ本当にそのとおりです。それでもスイッチを入れれば、ポンプが水を汲んでくれるわけですから、慣れればどうってことは無いかもしれませn。

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*地下の2000リッターのタンク。フロートが浮いていて、水量のセンサーになっています。水は透明には見えませんでしたし、この蓋の上は普通に車や人が通ります。フィルターを通すとは言っても。。。見なきゃよかった。

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*地下タンクの水量表示計。緑のランプが3つ点いていると満タンです。各部屋(階)ごとに表示されます。

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*屋上に汲み上げるためのポンプ。自分の部屋からスイッチを入れられます。

さて鍵のほうですが、なんと鍵が30個も渡されました。持つだけでもどっしりと重みがあります。各扉に2個ずつ鍵があり、さらに各部屋にあるクローゼットに3つずつ鍵がついているのです。日本でいうマンションですが、各部屋にそれぞれ鍵が2つずつ付いているなんて考えられません。 さすがに”入り口の鍵だけで十分、各部屋の鍵とクローゼットの鍵は要らないですよ” とオーナーに言うと、”ハハハ、そうですか、じゃ各部屋の鍵は私が預かっておきましょう。クローゼットの鍵は各扉に挿しておきますから、必要なら使ってください” ととても物分りの良い対応。この部屋は日本でいうと3階に相当しますので、泥棒などが入る可能性はまずないだろうし、そもそも盗むものもありませんし。

部屋はリノベーションした後なので、ほぼ新築同様ですが、工事をしたままらしく、ゴミや埃が堆積しています。エアコンの吹き出し口の蓋の裏にもうっすら埃が溜まっています。そこでオーナーに”引っ越す前にエアコンも含めて全体の掃除をしてください” とリクエストをすると、”エアコンはブランドニューですよ” ”もちろんわかってますが、見てください、こんなに埃が溜まっていますよ” というと、”わかりました。我々のきれいさの基準とあなたのとでは違うようですね” それもそうかもしれないけど、この状態で引渡しはないだろう。新しいことは間違いないけど、このままでは生活するのはおろか、家具などを入れる気にもなりません。

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*アパートの外観。1階は駐車場で、各階毎に賃貸されます。5階建ての3階が私の部屋になります。

 

 

 

ビザの更新

インドに赴任してはや1年になろうとしています。赴任日は昨年の5月11日ですが、就労ビザは4月15日で切れてしまいますので、そろそろ更新しなければなりません。ちょうど引越しも重なりますので、グルガオンからデリーに引っ越して、デリーのFRRO(外国人登録)を済ましてからビザの更新をするのか、あるいはまずビザの更新をしてからデリーで外国人登録をしたほうが良いのか迷うところでしたが、デリーに引っ越してから外国人登録をしていると、ビザが切れてしまう可能性がありそうなので、ビザ更新を優先することにしました。

更新場所は例によって悪名高きFRRO取得と同じところです。(運転免許取得も同じところ)あの場所を考えただけでも頭が痛くなります。なにせお役所の悪いところを絵に描いたようなところですから。                                            事前にサイトをチェックし、必要と思われる書類を準備して、会社のアドミスタッフに3月10日にアポをとってもらいました。始業開始の9時に行ってみると、既に20人ぐらい待っています。慣れた場所とはいいながら、入っていくだけでも気が重くなります。番号札を貰うところで、”ビザの延長手続きに来たのですが” というと”アポはあるのか?” というので”Yes”. ”書類は?” というのでパスポートと3種類ほどの書類を見せるとパラパラっと見て、”これでは全然足りない。会社との雇用契約、納税証明書、住所を照明するもの(アパートの契約書コピー)、月収と年収の証明書、TDS(日本にはない税金関係の書類)が必要だよ” とさすがに毎日やっているだけあってすらすらと教えてくれました。書類が足りないあるいは不備と言われるのは、いわば想定内でしたのでそれほどショックはなし。

それら一連の書類が準備できたのは翌週火曜日(15日)。その日も9時前にFRROに到着すると、その日は10番目の番号札を貰えました。これなら1時間ぐらいで終わりそうと思いきや、FRROのスタッフは9時半になっても10時になっても一向に仕事を開始する気配がありません。なにかやっているようにも見えますが、職員同士ただ無駄話をしているようにしか見えません。でも誰も文句を言う人もいなくて、ただひたすら待つのみ。もちろん彼らはみな外国人。よって、ヒンズー語で話している彼らの会話の内容もわかりませんし、文句を言ってもなにも得るものが無いことも知っているのでしょう。10時15分ごろになってようやく、電光掲示板に”001” が点灯されました。やっと始まりです。あと9人。ところが、4人も職員がいるのに、1人ずつしか受け付けません。またその作業ののろいこと。わざと時間をかけてやっているとしか思えません。さらに悪いことにある女性の申請者が書類が足りないのに、ああでもないこうでもないとなかなか引き下がらず、その女性だけでも30分ぐらいかかったでしょうか。自分の順番が廻ってきたのは、11:30を廻っていました。上記の大量の書類を提出したのですが、さほど丹念にチェックするでもなく、パーッとみてPCに”延長可”の入力をするだけです。”Done” と一事言われて終了。ちょっと待ってくれよ、延長を証明するものはもらえないの?と聞くと、”まず、あす夕方警察が自宅を訪問するので、待っているように”との事。”え!警察が?” ”本当にそこに住んでいるのかチェックするだけだから”。”でも時間ぐらい指定してもらわないと、一人住まいだし” というと、”じゃここに携帯電話の番号を書いて。行く前に電話するように言っとくよ”。

会社に帰って経過を簡単に報告すると、”Policeには500ルピー用意しておくように” とのアドバイス。そんなことかなーとは思っていましたが、やはりそうか。”彼らは制服ではなくて私服でくるので、そのつもりで” ”じゃ、警察手帳(ID)の提示を求める必要があるね” というと、”そのとおり”。さて、今日が予定日ですが、本当に来るか。(もちろんいつかは来るでしょうが、予定の16日夕刻来るかが問題です)

全く関係ない話ですが、以下の新聞記事は、マンションを購入して12年たってもまだ引渡し行われない、という記事です。その理由はデベロッパーにはどうにもならない理由、障害があるためと書かれていますが、具体的にはどういうことなのかわかりません。お役所の妨害にでも会っているのでしょうか。インドでは寛容と忍耐、そしていい加減さが必要です。

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最後のおでん

今はもう夏、と書きましたが、その後2回も雨が降り、そのお陰で大分温度が下がって、このところ最高温度は30度以下です。空気もクリーンになり、基本的に乾燥していますので、今週は日本のGWのようなとても気持ちの良い日が続いています。               (暑くなってきたので)しばらくは食べることはないだろうと思って、2月に日本から買って来てもらったおでん材料の余りを冷凍しておいたことを思いだしました。はんぺん、さつま揚げ、ちくわ、こんにゃく等です。ちくわ等は冷凍しても問題ないことは知っていましたが、こんにゃくを冷凍したのは初めてです。解凍してみると、中に”す”が入ったようになり、外見はあまり変わらないのですが、食感は歯ごたえが増す感じになり、味はおでんの味が”す”の中により染み込み悪くありません。豆腐と高野豆腐との違いに似ているかも知れません。大根はもちろん地元産。地中のものですので、農薬の心配も不要です。一人でおでん、というのもちょっと侘しい感もありますが、鍋を一人で食べるよりはいいでしょう。

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ナスの浅漬けを添えて、純和風おつまみです。日本にはハウスおでんの素や浅漬けの素といった便利なものがあります。特に浅漬けの素はいろんな種類があって、粉末で軽いし、何かしらの野菜さえあれば簡単につけものが出来てしまいますので、本格的に作ったものと比べると当然及ばないものの、インドなんかでは重宝します。                       インドにもピクルスはないことも無いですが、マンゴーピクルスとか種類が限られている上、異常に塩辛くて、しかもチャツネかなんか入ったこってり系で、私は日々の食事に添える気になりません。                                                 彼らも生野菜も食べることは食べますが、きゅうりにしろにんじんにしろそのまま生で食べます。皮はむいてありますが、塩を振るでもなく、ドレッシングを使うでもなく、(カレー系の)食事の最中にそのまま手でつまんで食べるわけです。浅漬けでも教えてあげたくなりますが、きっとおいしいとは感じてくれないでしょうね。腐ってる、なんて言うかも知れません。

友人や家族が帰って、残してくれていった食品も缶詰めなどの長期保存食を除くと、冷蔵庫にあった半生もの系(さつま揚げやちくわなど)はほぼ食べつくし、冷蔵庫の中の空きスペースが目立ってきました。ちょっと寂しい気もしますが、妙な達成感のようなものも感じます。無駄にしないでちゃんと消費したぞ、みたいな。                           もうしばらくしたら本格的な夏ですので、ラーメンなどの保存食も含めてすべて冷蔵庫に保存しなければなりません。日本のものは保存食であっても、45度を越えることは想定していませんので、すべて冷蔵庫です。

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*アパートには大容量の冷蔵庫が備えられていて助かります。LG製ですが、氷なんかも冷凍庫の扉を開けずにボタンを押すだけ氷が出てくるという優れものです。今はあたり前でしょうか。

 

 

 

一人ゴルフ

デリーにも日本人主催のゴルフクラブが、私の知る限り少なくとも5つはあります。その中の1つは会員200人を超える大所帯のものもあり、全員参加したらとても”収容”しきれません。でも、まずそんなことはなく、通常の参加者はせいぜい20-30人で5-7組ぐらいできる、といったところです。ゲームの後はクラブハウスででビールを飲みながら打ち上げ(表彰式)といったパターンです。                                               そんな集まりも楽しいものですが、一人ゴルフというのもなかなか気楽でいいものです。シドニーにいた頃は散歩を兼ねて早朝にハーフとか、就業後に18ホールをラウンドしたり。一人だと2時間ちょっとで回れてしまいます。                                  デリーでもそんなことができないか、と思ったりしましたが、そもそもシドニーとデリーではゴルフコースの数が格段に違いますし、自分で車を運転できない状況ではちょっと会社の帰りにとか始業前に、というわけにはいきません。でも、土日に一人でプレーさせてくれるとこともあるだろうかと、あまり人気のなさそうなゴルフ場に聞いてみると、”どうぞ” とあっさり答えてくれました。

これまでの経験から、一人なら2時間半もあれば十分なので、涼しくなりはじめる3時半ごろスタートするべくお昼をゆっくり食べて、Qutab Minar Golf Courseというややマイナーなゴルフ場へ。料金は1,400ルピー。約2,340円ほどです。(ちなみに、最近ルピーがますます下がってきて、これまでおよそ1.9倍だったのが、現在は1.67倍ほどになってしまいました。インドで給料もらって生活している私には何の問題というか変化もないですが、日本円に換算すると割安感があります)  その日は月曜日でインド北部(デリー地区)は祭日でしたが、そのゴルフ場は平日の料金でした。通常の週末は2倍の2,800ルピーとなります。                                   もちろんキャディーもつきます。今日のキャディーはビーチサンダル履きの若い小柄なお兄さん。ゴルフのことわかってるのか?ゴルフは知らなくても、せめてキャディーのすべきことぐらいは知っててくれよな。何も知らない、ただ道具を運ぶだけのキャリーも結構いますし。ま、そんな場合もキャディーがいないと思えばいいわけで、余計な心配はやめていざ出陣。(インドでは基本的にキャディーを断るわけにはいきません。セットです)

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*ビーサン履きのキャディーのお兄さん。開始直前。

1番ティーに到着するとちょうど2人前の人がドラーバーを打つところでした。私の前にはもう一人います。15分は待たされそうだ、と考えていると、そのぞうり履きのキャディーが”3人一緒に廻ってくれ” といいます。そうか1人でもOKというのは、1人でも他の人といっしょにプレーできる、ということでした。気楽に一人でのんびりと、と考えていたのですが、もちろんそれはそれでまったく構いませんし、日本では普通1人でプレーするというのはこういう事を言うのでしょう。Rishabさんという人と、Pの字で始まる名前の人(正確な名前は忘れてしまいました。)と3人でスタートです。                                                ところがこのRishabさんのうまいことうまいこと。最初の4ホールぐらいまではすべてパーで終了。プロではないかと思わせるくらいです。聞いてみると、このゴルフ場のメンバーで、70台で廻るのが普通とのこと。上手なはずです。職業はエアーインディアのパイロットで、日本にも月に2-3度は行くとのことです。でも日本でゴルフをしたことはないそうですが。

一人でのプレーを想定して3時半過ぎにスターとしたのですが、3人となるとそこそこ時間がかかります。結局真っ暗になるまでがんばりましたが、とうとう17番ホールであきらめ。私は15番ホールが終わった時点で、”もう暗くなってきたし、これで帰ります” と言ったところ、このRishab氏が”最後まで行こう” と言うので、”えっ?本気かよ!” といいつつも、ついつい真っ暗でボールも見えなくなるまでやる羽目に。こんなの初めてです。

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*暗くなりかけたころのPなんとかさん。

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*フラッシュをたいてもこんなもんです。15番ホールのあたり。

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*16番ホールにはまだ前の組がプレーしてました。フラッシュをたいてますが、ほとんど見えません。インド人のグループです。日本人や韓国人ならこんな中でもやりそうですが、インド人も好きな人はいるようです。

 

真田丸

日本に居たときからテレビはあまり見なかったのですが、NHKの大河ドラマだけは例外でした。シンガポールでは、日本のTV番組の配信サービスがありましたが、大河ドラマだけのためにそんな契約するのもバカバカしいし、ましてやインドではそんな業者が居るとも思えません。軍師官衛兵などは、シドニーの知り合いにDVDに焼いてもらって、定期的に送ってもらったりしたものです。インターネット(Youtube)でも一時は見れたときもありましたが、NHKからクレームが入ったのでしょう、まもなく見れなくなってしまいましたので。

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さて、今年の真田丸はどうにかして見たいとおもい、息子(日本)に録画してUSBで送るようにお願いしたところ、ネットで見れるからとサイトのアドレスを教えてもらいました。中国語の字幕が入ったりしていてちょっと怪しいですが、いまのところ見れます。これで一週間の楽しみが一つ増えたというものです。                                      最近ゴルフも面白くなってきて、理論も大切とばかり本も読みたくなりましたが、当然ありません。インドでは英語版ならあるのだろうか。そもそも本屋なんてどこかにあったっけ?ところがインターネットを覗くとあるわあるわ、教材には不足しません。しかもタダです。インターネットよありがとう。ほんとに便利なものが出来たものです。

今の自宅でのTVは多チャンネルではありますが、日本の放送はNHKワールドが見れるのみ。NHKワールドというのは、海外向けの英語放送で総合TVとは全く違い、日本の紹介といった趣です。想定視聴者は、海外に住む日本人というよりも、日本に興味のある外国人と思われます。そんな限られた人たちのために予算は割けないことも良くわかりますが、ならば大河ドラマとかを英語の字幕付きで放送してくれればどんなにありがたいか。既に作ったものに字幕をつけるだけですから、たいした作業ではないはずです。Yuotubeで見れるものは中国語の字幕がついていると書きましたが、それだけ中国人の視聴者がいるということです。ならば英語の字幕を付ければ、日本人以外でも相当の視聴者が出て日本の宣伝にもなると思います。                                            早速NHKのサイトに入ってみると、さすがは公共放送機関。”メールによるご意見・お問い合わせ”というコーナーがちゃんとありました。早速”NHKワールドで真田丸が見れるようにしてくれ” とメールを出しましたが、どんな返事がきますやら。