月別アーカイブ: 2016年2月

アパートの本契約

先日アパートの持ち主と契約が成立し、手付け金も払って完了と思いきやそうではなく、コート(裁判所)に行ってアテスト(公証)してもらう必要があるそうです。アパートに入居するのにコートに行く!?なんとも大げさな。でもこの場合のコートとは裁判所というよりも、そういった家の売買とか賃貸契約専用の”裁判所”みたいなところで、日本でいう簡易裁判所とか司法書士に近いところでしょうか。とにかく借りる側は本人と証人2人、貸す側もオーナーと証人2名と最低6人が参加する必要があるとのことです。やれやれ念の入ったことで。ちなみにサービスアパートの場合は、そのような手続きは必要ありません。ホテルに宿泊する感覚に近いでしょうか。

その”裁判所” は事務所から車で1時間もかかるところにあります。距離はたいしたことないのですが、なにせいつも混んでいますので。到着するとオーナー側がすでに必要書類を準備しつつありました。必要なものは写真2枚、パスポート、会社の雇用証明、社印などで、書類は30ページ以上にも及びます。すべてに双方サインをして、拇印(左手のすべての指)を押して、それでも準備が整っただけで、アテストはこれからとのこと。しかしそれらの準備も屋外でやらねばならず、机の一つも準備されていません。窓枠のスペースを使ったり、塀の上のわずかなスペースで小切手に書き込んだりと、サービスの悪さはさすがに”パブリックセクター” だけの事はあります。

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*左の写真の左から2番目のおじいさんがオーナー。すなわち女流画家の旦那さん。76歳だそうです。ということは20歳以上歳が離れていることになるでしょう。

準備ができてから待たされること小1時間。部屋に通されて、書類をチェックして、公証人の前で双方サイン、拇印を押して完了、と思いきやさらに別の部屋に通されて、貸主(オーナー)とテナント(私)の写真を撮られました。誠に念の入ったことですが、インドは自由契約の国ではなかったのか?実はインド、昔社会主義化したことがありまして、そんな名残が残っているのかも知れませんが、とにかくわざと煩雑にするようにできているとしか思えません。

IMG_1068*机の前に立って順番に写真撮影です。

さて、書類の準備中から靴磨きのお兄さん(子供?)がしつこく付きまとって来たので、言葉は通じなかったですが、”この仕事が終わったらね” といったサインを送っていたところ、理解されたようで、手続きが終わって部屋を出てきたらすかさず近寄ってきました。最初50ルピーといわれていたので、50ルピーはらうつもりでいましたが、何時のまにか会社のスタッフが折衝してくれていて20ルピー(40円)でOKとのこと。外国人だったので50ルピーと言っただけで、普通は10ルピーほどだそうです。ブラシと靴墨だけを使った実に簡単な靴磨きでしたが、そこそこきれいにはなります。これは私にとって生まれて初めての人にやってもらう靴磨きでした。やはり楽ちんです。40円ぐらいでやってもらえるならまた利用しようかな。

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IIT-Kharagpur

IIT-KharagpurはIIT(Indian Institute of Technology=インド工科大学)のなかでも最も評価が高いことは以前にも紹介しました。GoogleのCEOのSundra Pichai氏もこちらの出身です。ただ、どの学科も一番人気か、というとそんなことは無くて、たとえばITであればIIT- Madrasとか化学分野であればIIT-Kanpurが評価が高いといったように、Kharagupur校(カラグプール校)は総合的に一番人気という事です。アメリカでいえばHarvard大学といったところでしょうか。言い過ぎ?                                                 ところがKharagupurという街、というより村に近いとおもいますが、Kolkata(カルカッタ)から西に200Kmも行った、ホテルもないようなど田舎です。IITしかない、と言ってもいいくらいです。そんな場所で2月18日~20日までNMRSという学会が開催されたため参加してきました。”家族の訪問” でも書きましたように、2月18日まで日本で会議に参加していましたので、この学会の公式ディナーに間に合わせるには東京から直接Kolkataに飛ぶ必要があります。タイエアーがバンコク経由でKolkataまで飛んでいますので、デリーから日本への帰りはANA、日本からKolkataへはタイ航空と変則的になりましたが、両方スターアライアンスのせいか、特に料金が高いということはありませんでした。ただ、Kolkataはもう連日30度を超える暑さでのため、日本から明太子や干物など生ものに近い食品を買って帰りたかったのですが、あきらめました。家族がその前の週にいろいろ持ってきてくれたので、さほどの無念さはなかったです。

ホテルがありませんので、宿はIITのゲストハウスです。事前に良くない、と聞いていたので、さてどんなところかと恐る恐るでしたが、意外にきれいで、お湯も出たし、エアコンも作動したしまあ問題なし、といったところです。しかも、会社はこの学会のスポンサーであることから、会社関係者は無料にしてもらいました。たとえ一泊とはいえありがたいことです。   ベッドの上にはシーツが一枚たたんで置いてありました。恐らくシーツとしてではなくて、タオルケットのように掛けて使え、ということだとおもいます。日本の夏のような温度ですから、何もなくてもいいのですが、そのシーツのようなものをパッと広げるてみると、髪の毛のようなものがベッドの上にパラパラと散らばりました。一瞬ぞーっとしましたが、良くみると椰子の実の繊維のようなものです。干している間にでもくっついたのでしょう。あるいはそういうものを挟んでおくものなのか。植物ならまあ我慢できますが、これが人の髪の毛だったらもうそこに寝る気がしません。(私は髪の毛恐怖症といってもいいくらい、散らかった髪の毛が大大大嫌いです)

仕事が終わったら、食事の前には一杯飲みたいもの。しかし、インドでは学校から半径1Km以内では酒を売ってはいけない、という面白い法律があるため、学内はもちろんのこと、キャンパスからすくなくとも1Km離れたところに買いに行かなくてはなりません。飲みたいのは私だけでしたが、わがままを通してタクシーに行ってもらいました。ストロングビール(アルコール度8%)を2本。新聞紙で見えないようにしてそっとゲストハウスの自分の部屋へ。公式ディナーまであまり時間はなかったですが、冷蔵庫がないので温まるまえに一気に消費。これでディナーの食事(もちろんインド料理)もそこそこ食欲が沸くというものです。

部屋そのものは問題無かったものの、残念ながら蚊がおりました。一匹でもいると気になるものです。でも上記のシーツに包まっていたせいか、時々蚊の羽音に悩まされたものの、なんとか刺されず済みました。ということはあまりぐっすり寝れたというわけではないですね。                                     実は蜂もいたのです。チェックインしたときに発見したのですが、どうしようかと迷いました。窓を開けて追い出そうとすると蚊がはいってくるだろうし。きっと暗くしたら部屋の片隅でじっとしているであろうし、無用な殺生する必要もないだろうし、なんて思いつつ、その後ビールを飲んでいるうちについ忘れてしまいました。結局何事もなし。蜂だってこちらから危害を加えなければ刺したりするものではありません。

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*KolkataからKharagpurまでのタクシー。あたらしいスズキスイフトであるのは良かったのですが、3時間半ずっとインド風音楽を聞かされてぐったり。3度ほど”ボリュームを下げてくれ” とリクエストしたでしょうか。

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*広大なキャンパス。移動は車、バイク、自転車ですが、学生は車の使用は禁止されています。さすがにゴミもなくきれいです。

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*ゲストハウスの外観と部屋のなか。スリッパは自分で持参したものです。一晩で底(ウラ)が真っ黒になりました。

 

 

カースト制度ー4

久々のカースト制度の話題です。でも、これまでカースト制のタイトルは付けませんでしたが、このブログでは時々触れています。たとえば12月24日の投稿”Reservation” もカースト制度に関する話題です。                                                 今日はそのReservationをめぐる最近の事件を紹介します。                                                Jatという階層のカーストがReservationの権利を自分たちにもよこせ(増やせ)!という大規模なデモや衝突で60人も死者がでています。Jatの一団は暴徒と化し、デリーの上水道を破壊し、1,000万人ものデリー市民が水不足で困っています。デリーの人口は1,600万人いますので、6割強ほどが被害を蒙っていることになります。復旧には2週間ほどかかるので、いまのところ給水車で水を配給し凌いでいます。何人かの社員も被害者です。水が無くてどうして過ごしているの?などと聞いても、女性の社員などは困ったように微笑むだけです。シャワーも浴びてないし、トイレも流れません、なんて言いたくないでしょうからね。

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さてこのReservationというのは何か?”復習” になりますが、これはある下層のカースト(たとえばDalitやアンタッチャブルなどと呼ばれている)に与えられた”特権”ともいうべき優先権です。大学の入学試験や政府機関に就職するときなど30-40%もの優先枠が設けられていますが、Jatという階層はそれよりはやや上のほうなので、10%ほどしか枠が無いそうです。それをもっと増やしてくれ、というわけです。                        仮に40%の枠がもらえるということは、たとえば大学にしろ官庁にしろ、1,000人募集するところに400人分はある特定のカーストのみ優先的に採用される事になります。成績が2,000番であっても、3,000番であってもあるカーストのなかで400番以内であれば入学が許可される、ということになります。これは傍からみると実に不合理な”逆差別”と思いますし、表向きはカースト制度は存在しない事になっているはずなのに、公に存在を認めていることにもなります。多くのインド人も同様に考えていると思われます。

実はJatという階層はとても裕福な人たちが多いそうです。土地を持っている人が多く、デリー周辺では、昨今の開発ブームで”土地成金” がいっぱいおり、ベンツやAudiに乗ってデモに参加したり、それらの車をバリケードに使ったりと、ちょっと違和感があります。ではなぜそのような人たちが不満を表明するのか?それはこの”逆差別” によって子供たちの教育の機会が減らされ、役人への道も狭められているという事実があるからです。わからなくもないですが、この”Reservationシステムを止めろ” というのなら理解できますが、”自分たちにもっと枠を増やせ” という主張はいかがなものでしょうか?                       実はこの騒動、政治的に利用されているだけだ、というのが一般的な見方です。野党(国民会議など)がこういった材料を政治利用し与党(BJP)を揺さぶっているわけです。政権与党はとうとうなんらかの救済策を講ずる、と声明をだしたようですが、果たしてどんな提案になりますか。

ある社員の家庭では、子供に今回の事件のことを質問され少々困ったという話です。なぜなら、その家庭ではカースト制そのものを教えていなかったので、”カーストって何?” という話から始めなければならなかったわけです。都市部の家庭、特に教育のある家庭では、上述のようにカースト制度はもはや存在しないものとして扱っていることがわかります。

毛生えシャンプー

毛生え薬を発明したら間違いなくノーベル賞と思いますが、現在のところは多少効くような薬があるものの決定的なものはないようです。私はもともと禿げる体質では無いと思っていましたが、歳とともに頭の上部の量が少なくなってきて、多少は気になっていました。ある日、鏡のあるエレベーターに乗り合わせた同僚に、”最近髪の毛が薄くなってきてさー。。。” などと独り言のように言うと、”ほんとだ、薄くなってる!” と心無いコメント。本当は”まだまだ全然問題ないですよ!” と言ってくれることを期待してたのに。

その後一年ほど経ったころ、シドニー在住の知人と会う機会があり、たまたま悩みというほどでもないですが、自分の髪の毛の話になり、 ”いいシャンプーがありますよ。絶対生えてきます。他の人で実証済みですから” ”そうですか。。。本当だとすればノーベル賞ものですね!” とほとんど本気にせず、なかばまぜっかえしていました。”本当ですよ。今度体験者のメールを転送します。髪の毛の根っこがあるうちは生えてくるみたいですよ” 内心では、”そんな革命的なものあるわけないだろ” と心のなかで思いつつ、”でもシャンプーは髪の毛が少なくなってもするものだし、だまされたと思って使ってみてもいいかな” と思い始めていました。信じるものは救われる。

それはNu Skinという化粧品メーカーのもので、ポイントはションプーというよりはリンスのようです。シャンプーの後そのリンスを頭に振り掛けてマッサージするだけです。リンスは洗い流しません。使い始めて3週間程経ったある日鏡をみると、”ひょっとしたら髪の毛が増えたかも!?” そう思って見るせいかどうか。でもひょっとすればひょっとするかもしれないので、使い始めて3週間後の状況を写真に撮っておくことにしました。下がその写真です。

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3週間程で新しく生えた髪の毛のお陰で量が増えるはずもないですが、抜け毛が減ったということだと思います。これは自分でシャンプーしていてもうすうす感じていたことでした。シャンプーを流したときに、一緒に流れてくる髪の毛が減ったように思えました。

現在は毛生えシャンプー(リンス)を使い始めて2ヶ月ほど。そこで自分の髪の毛をよーく観察してみると、1cmくらいの若い髪の毛が、もともとある髪の毛の間に竹の子の如くいっぱい観察できました。これは毛生えシャンプー(リンス)のお陰だったのか、はたまたもともとこういうものなのか?真相解明にはもうちょっと時間が必要ですが、以下の写真は上記の写真から5週間ほど経ってのものです。気持ち地肌が見えにくくなったように感じるのですが、変わってませんかね。どちらも床屋に行って直後ですから、髪の毛の長い短いはないと思います。髪の毛の伸びるスピードは月に1cmぐらいでしょうから、本当は4-5ヶ月経ってみないとはっきりとはわからないでしょう。追ってまた”報告”させていただきます。

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家族の訪問

家族が全員揃ってインドに来てくれることになりました。息子と娘と家内ですが、息子は去年の9月に大学を卒業して、就職も決まり自由そのもの。娘は大学3年でなかなか忙しそうにしているようだけど、春休み中。というわけで、2月9日~15日までの一週間、インドに滞在することになりました。ちょうどデリーの新しい家が決まったところでしたが、引越し前ですのでグルガオンの広いアパートにゆったり泊まれます。インドは西欧ともアジアとも違う世界。それなりに興味深いかも知れませんが、果たしてお腹を壊さず、またインドが嫌いにならずに帰れるでしょうか。

3人ですので23Kg X 3人分と、たっぷり日本食材とお酒を持ってきてもらいました。ありがたい。すき焼きの材料(牛肉含む)や、干物、おでん、漬物、わかめ、煮干などの保存食、そして日本酒。これでしばらく和食に困ることはありません。子供たちは特にインドカレーを楽しみにしているようでしたので、早速初日のランチは近くの”高級インド料理店”へ。グルガオンのSwagathという店なんですが、毎日カレーでも良いという息子などはその日のランチを食べすぎてしまい、夜は何も食べずに夕方6時ごろ寝てしまったほどです。深夜に到着したので寝不足でもあったでしょう。ただ、どこに観光に行くのか?についてはほとんどアイデアが無し。ヒンズー教やイスラム教に特に興味があるはずもないので、それは仕方のないことかも知れませが、娘の方からは ”インドの伝統芸能を見てみたい” あるいは”アーユルベーダやヨガの体験をしてみたい”などのリクエストがあり、積極性が伺われて結構。また女性らしいというか日本人らしく、お土産含めた買い物プランだけはしっかり頭に描いているようでしたが、息子などはそれらに対しては全く関心を示さず(同じ男としては良く理解できますが)、ただボディーガードのように素直に彼女たちに付いてゆくのみ。デリーでは特に女性が危険な目に会う可能性が高いので、それはそれで親としては安心ではありますc。

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*運んでもらった日本の食品(材料)で棚はほぼいっぱい

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*ご法度の牛肉を密輸してのすきやき。一番高い牛肉だったとか。さすがに信じられないような旨さでありました。摘発されなくて良かった。最悪ただの没収では済まなかったかも。

2月16日までデリーに滞在予定だったのですが、私自身が会議のため14日に東京へ行かなくてはならなくなってしまいました。毎年2月に開催される定例会議ではありますが、孫会社であるインド法人からは召集されないであろう、と確信さえ持っていたにも関わらず、召集がかかりました。日本に行けるのはありがたいことではありますが、既に発給している家族のチケットは格安のため、日程の変更もできず、予定通り来印強行。すなわち、家族をデリーに置いて、私のみ東京に帰るという、いわばインドと東京の家をスワップするような状態になりました。18日まで東京にいるので、16日に帰ってくる家族とは東京でまた再会することになりますが、なんとも奇妙な気分です。

1週間ほどのインドの旅は、オートリクシャー(3輪自動車のタクシー)で多少ボラれたぐらいで、お腹を壊すこともなく怪しいインドを楽しめたようです。お土産なども、現地に住む私の感覚からすると、買うものなどあるだろうか?という心配は杞憂に終わり、大理石の工芸品やカシミヤのショール、カレーの素など、来るときに和食で埋まっていたスーツケースのスペースは、インドからのお土産で十分いっぱいになったようです。                  私が日本に発つ14日はバレンタインデーでした。そんなこと全く忘れていましたが、出発直前に娘からからチョコレートが。今年の唯一のチョコレートどころか何年ぶりかのバレンタインチョコでありました。(息子へのチョコレートの方がちょっと大きかったけど。形が違うだけか?)

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アパート探しーその2

振り出しにもどったデリーでのアパート探し。数日後地元の業者から再度物件を見てみないか?とのお誘いがあり、4件ほど候補があるとのことでしたが、見れたのは結局2件のみ。なぜなら現場に行っても、鍵を持っている人(オーナー等)が来なかったりして、中に入れないのです。アレンジの悪さは、さすがインドならでは。もうがっかりも、あきれもしません。こんなもんです。                                           しかし2件の内一件はすばらしい物件でした。これなら前回のおばさんのアパートよりも明るくきれいだし、場所も申し分ありません。しかし、値段を聞くと120,000ルピーと予算を大幅にオーバー。良いものは高い。”不動産に掘り出し物は無し” と言われますが、インドでも同様なのでしょう。

どうもこの不動産仲介業者ではよい物件を見つけるのは難しいかも、という疑いが芽生え、結局再度日本の業者であるスターツに声をかけてみることにしました。            即6件ほどの物件を紹介してくれ、早速実地検分へ。さすがに日本人の好みを知るだけあって、これまでにはなかった新築物件を紹介してくれたりで、さすがに日本の会社と思わせるものがありました。しかし、どれも決定打に欠けます。値段が高かったり、駐車場がなかったり、あるいは事務所からやや遠かったり。事務所から近いところに住む、というのが大目的ですので、仮に片道45分もかかってしまうようでは、引っ越す意味がありません。                                                      値段交渉も含め、不明な部分についての解答を待っている間、再度先ほどの地元の業者からお誘いが入ってきました。来るものは拒まず。こちらの動きを知るかのように、”今度の物件、2件のうち1件は新築です” とのお話し。候補地は事務所の近くですので、近くに日用品を買いにでも行くが如く、さっそく見学へ。うーん、さすがに新築は魅力的。値段も65,000ルピーと魅力的ではあるものの、家具なしです。では家具を付けたらいくらに?要は家具にかかった費用を12ヶ月か24ヶ月で割るだけのことなんですが、私の場合単身ですので、ベッドが2つも3つも必要ありません。TVも一台で十分。安楽椅子もあるし、ソファーも要らないくらいです。そうなると、かなり殺風景なアパートにはなるでしょうが、使いもしないもので場所を占有されるよりはマシかも知れません。仮にお客が来ても、その時はその時。スペースさえあれば、マットレスを入れるなりして何とかなります。

そうこうしているうちに、もう一つのオファーが入ってきました。それはなんと先日の横取りされたおばさんのアパートが、契約不成立となったので、もう一度考えてみないか?との話です。もう遅いよ!というより、そんな簡単に信義を破るような人とは取引しませんよ、ということで一蹴しました。

家具無しの部屋は、”家具を入れたらいくらになるのか?” という質問を仲介業者に投げて、待つこと1日。翌日午後2時にオーナーの家でネゴしましょう、ということになり会社のスタッフと2人で自宅訪問。今度もネゴの相手は50歳ぐらいのおばさん。正確に言うとオーナーの奥さんですが、なかなか知性を感じさせる魅力的な顔立ちです。部屋を見渡しても、いかにも中流あるいは中産階級といった雰囲気で、趣味の良さを感じさせます。でもビジネスはビジネス、なかなかのタフネゴシエーターです。家具付なら90,000ルピー、無しでも共益費を入れると74,000ルピー(共益費9,000ルピー)という提案をして来ました。同行した会社のスタッフと相談しながら、結局家具は自分たちで用意することとし、共益費を入れて68,000ルピーで妥結。契約開始日も、なるべく遅くしたい我々と、なるべく早くしたいオーナー側となかなか折り合えませんでしたが、3月16日からとほぼ中を取る形で決着。前回の”おばさんの失敗”がありましたので、その日は小切手帳を持って行き、その場で手付け金を支払い確たるものにして終了。やれやれです。

その後の雑談で分かったのですが、このオーナーの奥さんは絵描きさんとのことでした。個展も開くということなのでプロです。やはり男性も女性も50歳ともなると、その人となりが外面に出るというのは真実のようです。

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*契約成立し、手付金を渡すところ

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*壁にかざったオーナーの奥さんの絵

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*部屋の壁に直接描いたもの。出来上がったばかりだそうです。

 

 

アパート探しーその1

インドのアパートの契約はなぜか11ヶ月単位です。確か1年を超えると税金が違ってくるとか。現在のアパートは去年の5月に入居しましたので、今度の4月で契約終了、継続するのか解約するのかを1ヶ月前の3月には決めなくてはなりません。                   今のアパートは住むには全く問題ないのですが、事務所から遠いのが大きな欠点。それは最初から分かっていたことではありますが、事務所近辺のアパートに比べずっと状態が良かったので、かなり迷いましたがグルガオンに決めました。しかし、さすがに毎日往復3時間ほどの通勤時間はちょとつらいし、もったいない気がします。日本を考えればどうってころないのでは?というのも一理ありますが、ここは日本ではないし、仮に電車なら新聞や本も読めまても、車ではそうもいきません。冬は帰宅時間には真っ暗ですし、そもそも車に揺られながら活字を読むのは極めて困難であります。

そこで改めてデリー地区のアパートを探してみることにしました。デリー地区は、同じ条件であれば値段も高めになります。しかし、今のような便利なサービスアパートをあきらめて、普通のアパートを借りて掃除屋さんを雇えば(月5,000円ぐらい)デリー地区でもむしろ安い金額で借りられるかも、というふうに発想を変えてみました。家賃も安くなり、通勤も片道20分ぐらいで済むなら、個人的にも会社にとっても結構なことです。

グルガオンのアパートを決めるときにはスターツという日系の不動産屋に仲介してもらいました。今回は社員のツテで地元の仲介業者に頼んでみることに。               事務所から20分ほどの候補地域の一角で業者と待ち合わせ、まずは物件の見学からスタートです。その地元業者は、日本でいう不動産屋さんのイメージとは程遠く、カジュアルウェアーでバイクで2人乗りでやって来ました。どこにでもいそうなあんちゃん2人組といったところです。例によって英語があまり通じません。でも、オーナーとの交渉は早いです。なぜなら彼らは地元の言葉、すなわちヒンズー語で会話できますので。

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*不動産仲介業者

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*デリーでは4階建てぐらいがせいぜいで、高層アパートはほとんどありません。

最初の一件はまだ住んでいる家を見せてもらいました。オーナーはそこに住んでいる人で年のころ40歳強ぐらいのなかなか社交的なおばさん。2人の娘さんもいました。4月から(旦那が)ニューヨークに転勤になるということで、テナントを捜しています。こちらが日本の会社で、会社契約になると分かると、取りっぱぐれが無いと見たのか、希望賃料70,000ルピーに対して ”予算はいくらなんだ?予算によっては考えますよ” とかなり積極的プロモーション。”まだ今日から物件調査を始めたところで、予算と言われてもなんとも言いようがありあせん” などとはぐらかしつつ、部屋はちょっと暗めな感じもありましたが、全体的にきれいだし、場所もとても便利なところなので、これなら良いかな、という印象をもって次の候補へ。                                                     その後2件ほど見せてもらいましたが、どちらも住んでいるだけでうつ病にでもなりそうな暗い感じで、ひと目みただけで心のなかでは却下。

事務所に帰着後、業者とオーナーと交渉してもらうと、60,000ルピーに値下げして、3月15日まで入居を待ちます、との条件になりました。それでも1ヶ月ほど現在のアパートとダブルことになりますが、賃料は大きく下がりますので、負担はそれほど重くないということで、契約の意思を示しました。                                                      あっさりと次ぎの家が決まりか、と思いきや翌日になるとそのオーナーから電話があり ”別の契約者が現れたので、昨日の話は無かったことにしてくれ” との連絡。書いたものなど何も取り交わしていないので、文句も言えませんが、これもインドか。やれやれ。でも、そのようなオーナーであれば、借りた後も返って大変かも、と都合の良いように考えて最初からやり直しです。

 

 

 

15年間で3倍の資産の増加

先日の新聞に、”インドは過去15年間に3倍の富(資産)の増加があった” と言う記事を目にしました。下がその写真ですが、増加率ランキングはインドネシアが筆頭で、362%、すなわち4.62倍になったということです。その後中国、ロシア、オーストラリアと続き、インドが5番目です。デリーに10年ぐらい住んでいるある日本人の言うには、この10年で物価は3倍ぐらい上がったということですので、おおよそそんな感覚を裏付けるデータと言えるかも知れません。

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しかし、増加率とともに表の右端には2015年の一人あたりの資産が表示されています。(真ん中の部分は15年前の一人当たりの資産) インドはUSD2,800-と他の国に比べ、未だ”ずば抜けて”低い数値です。インドネシアでもUSD6,000ですから、インドの2倍以上。驚いたことに、オーストラリアはUSD204,400-、スイスにいたってはUSD285,100-とインドの100倍も”お金持ち”ということになっています。この記事によるとスイスがトップで、オーストラリアが2位、順位は不明ですが、USA(150,600-)、イギリス(147,600-)が続きます。記事には記載がありませんでしたが、日本の数値もイギリスぐらいかそれ以下ではないかと思われます。とすると日本はインドの50倍くらいの”お金持ち”ということになります。ちなみに日本の資産の伸び率は、過去15年間で39%、USAは41%、イギリスは58%ということで、日本の”失われた20年” を如実に表しています。

この記事は給与の話ではありませんが、日本人の給与はもはや決して高くないということを証明してもいます。インドなど日本に比べたらなんでもタダみたいに安くて、マハラジャのように豪遊できる、などと考えている人もいるかも知れませんが、決してそんなことはありません。ま、インドならまだ日本の”金持ち度” が感じられるかも知れませんが、ドバイやシンガポール、ましてやオーストラリアなどに行ってしまうと、むしろ発展途上国から来たような感覚に陥り、”日本の方が全然安いじゃん!” ということになってしまいます。当然ですが、いまや給与も日本のほうがずっと低いのが実態です。20年前、いや10年ぐらい前までは、日本人とみるとみな”お金持ち”と見られて、良くも悪くもある色眼鏡をもって見られたものですが、今は昔といわざるを得ません。

初めての電車の旅

インドに赴任してはや9ヶ月、ようやく電車で旅行する機会がめぐって来ました。日本のような快適な電車の旅を期待してはいけませんが、それでも電車というか汽車の旅は情緒があると感じるのは日本人だけでしょうか。                                 今回はデリーからチャンディガールまで約200Kmの旅。チャンディガールは過日結婚式に呼ばれていった街で、所要時間はおよそ3時間半ほど。夕方5時15分に出て、8時40分着予定です。インドといってもデリーは始発駅ですので遅れはありません。

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*ニューデリー駅(左)と荷物検査(右)

プラットホームへ入るには、飛行機に乗るときのようなX線検査があります。チケットのチェックはありませんので、誰でも入れるといえば入れるのですが、案内人のGovindちゃんはまじめに”入場券” を10ルピーで買ってました。駅の中はさぞ人々で混雑しているだろうと予想してましたが、意外に普通。Govindちゃんがいたので難なく指定の車両E2号車へ。E2号車という車両は一等車で、日本でいうとグリーン車に相当するかも知れませんが、そこはインド、エアコンは付いているものの、少々薄汚れたシートが気になります。でもゴミなどが散らかっていることもなく、車内は結構小ぎれい。椅子も大きく足元のスペースも広く、ゆったりとしています。しかも新聞や水、お茶といった飲み物や食事までも提供されます。しかし以前に書いたようにお酒は買えないし、たとえ持ち込むことができても公共の場所ですから飲むことができません。これで料金は1,330ルピー(約2,500円)。

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*チャンディガール行き(実際はその先まで)のディーゼル車

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*私の席は4人がけ用のボックス席で、かなり広いテーブルが付いてます。

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*新聞、飲み物やスナックなど。帰りには暖かいスープも付いてきました。

線路を見ると、線路幅がかなり広く見えます。日本は明治時代初期、イギリスからの勧めで、”植民地用” であった”狭軌=1m前後” を採用したわけですが、植民地であったインドも当然狭軌と思いきや、なんと広軌(1,676mm)でありました。こはいかに!?ちなみに新幹線が採用している標準軌は1,435mmであります。

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隣に座ったインド人は61歳という話好きのおじさん。今年ある会社を退職し、これからデリーを離れてチャンディガールでコンサルタント業などをしながら悠々自適の生活に入るとか。これまで7カ国ほどに住んたことがあるそうで、英語、ヒンズー語はもちろん、フランス語、ドイツ語、ポーランド語もOK。奥さんはUSAの州立大学の教授で、長いこと別居生活してたお陰で、たまに奥さんと一緒になると寝れないそうです。理由は、一人で寝る習慣が身についてしまって、奥さんが隣にいると気になって寝れなくなるそうな。じゃ、別々に寝れば? と言うとデリーの家にはベッドが一個しかなかったということです。

帰りも全く同じルートを帰りましたが、夕方6時30分チャンディガール発。仕事も終わって、この時間に電車に乗るのにお酒が無くてなんの楽しき? ダメと言われると余計に飲みたくなるのが人情、というわけで街で缶ビールを買って密かに持ち込みました。おおっぴらに飲めないので、キングフィッシャーという有名なブランドではなく、海外の銘柄の分かりにくい缶ビールをさらに新聞紙で隠して、フタを空けたままのカバンの中から出し入れして飲んでました。そんな風にこそこそ飲んでも実に旨い!!いやこそこそ飲むからか?電車の旅はこれでなくっちゃ-!

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*缶ビールをテーブルの下のバックに忍ばせて。

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*途中の駅構内でのスナック売店。サモサなどを売ってました。

 

Make in India

日本でも宣伝されているでしょうか?Make in India(インドで作りましょう)キャンペーン。一昨年生まれたModi政権の下で方々のメディアを通じて宣伝されているものです。確かに労務費は日本の五分の一から十分の一くらいですから、安く作れるでしょうね。しかも鉛筆や車から宇宙ロケットまで何でも作っていますから、物つくり大国と言っても間違いではありません。

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しかし、そのクオリティーは?というと残念ながら???がついてしまいます。一言で言って作りが雑なんですね。以下の写真は参加している卓球場のドアの写真ですが、明らかに傾いていて、私のような日本人にはとても気になりますが、インド人にとっては気にならないようです。壁に付けた電源の取り口(コンセント)やスイッチなど、こういうのがいたるところで目につきます。

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それでも日本やドイツなどのメーカーが指導して現地で組み立てている車などはかなり品質が高いとは思いますが、どこかちょっと違うような気もします。内装品の質がわずかに劣っていたり、新車であってもどこか日本のものと違うというか旧式に感じます。インド人は”機能さえ果たせばいいではないか、外見がどうあろうと” とった、良く言えば実用本位ですので、”商品として売るにはそんな程度ではだめなんだよ” という認識が薄いように感じます。たとえば食品を包むラップ。日本の常識だと、箱に切るための刃というかギザギザが着いていて当然ですが、ここインド製ではただラップの巻物のみで売っています。使いにくくて仕方がないので、シンガポールで使っていた、ラップの箱をそのまま使っています。この辺の”お客の立場に立って商品を作る” という視点が欠けているといわざるを得ません。(以前インド人はサービス業に向いていない、と書いたことと同じ意味です)

ところで下の写真はドアの取ってが互い違いになっています。実はこれは”雑”に取り付けたわけではなく、意図的に左右高低差をつけて取り付けています。この建物のドアすべてがそうなっていました。この建物のなかで働く人たちも含め、複数人にその意図を聞いてみましたが、誰一人として明確に答えてくれた人はいません。この方が格好がよいと感じているのでしょうか?いまのところナゾです。

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