過日投稿した”運転免許書取得” で取得できたものは実は仮免許でした。”合格” してから3週間ほどして仮免許(Learner License)取得を照明する書類が一枚郵送されて来ましたが、6ヶ月以内に”本免許”を取得するように” との指示が書いてありました。仮免許でも運転できるのですが、有効期限が半年間ですので、早いうちに”本免許” を取得すべく再度FROのある事務所に出向きました。そこでやることは実技の試験です。
いつものようにGovindちゃんと運転免許交付所に9:00に行くと、なんと事務所が閉まっています。あたりの人に聞く所によると、今日は所内で”選挙” があるので、事務所は閉まっているとか。所内の選挙ってなんだ?Govindちゃんい聞いても良くわからなかったですが、後で事務所のスタッフに聞いたところでは、マネージャーなどを内部で選らんでいるのではないか、とのことでした。また出直しか?と帰りかけると、とても職員には見えない怪しい男が寄ってきて、Govindちゃんに熱心に話しかけています。ヒンズー語なので全く分かりませんが、後で聞くと、”事務所は閉まっていても、運転試験は実施している。1,000ルピー(約2,000円)をもらえれば無条件で実技試験をパスするようにしてあげるがどうか?との誘いだったとのことです。Govindによると、500ルピーはその男の懐に、残りの500ルピーは試験官に渡ると思う、との事でした。過去30年間無事故の私が、実技で落とされるわけないだろ!でも本当に試験は実施されているのか?
その場所は、事務所脇の道を挟んで反対側の空き地でありました。舗装もされていない、砂埃だらけの荒地です。試験場そのものの広さはテニスコート4面分ぐらいでしょうか。Driving Test Trackと書かれたしょぼい看板の前には、既に数台の車が列を作っています。なんと実技試験は自分の車で受験するのが基本だそうです。自分の車を持って無い人は?試験場が車を提供してくれるのですが、整備されてないひどい車なので、普通は使い慣れた自分の車を使うのだそうです。しかも本来はLearnerのL字をつけなくてはいけません。Dovindちゃんが気を聞かして、来る途中で赤テープを買って、急遽L字を付けてくれました。でも実際にそんなものを付けた車はほとんどありませんでしたが。
20人ほどの受験者を前に、試験官が試験内容の説明をしてくれます。ヒンズー語なのでさっぱり分かりませんが、やるべきこととコースを説明しているらしいのは分かります。私が最初ではないので、他の人のやるようにやればいいのだろう、と気軽に構えていると、親切にも最後に私だけに英語で説明してくれました。了解!確かに簡単そうです。基本的には5mx5mほどのスペースにH字型の道路があり、H字の左上に止めた車を、障害物に触らないようにバックで右下の隅に移動させた後、前進して今度はH字の右上から左下までバックで移動させます。これは30年のベテランにはなんともないですが、初心者にはちょっと難しいかも。その後8の字運転しておしまい。後で聞いたことですが、その日は10人ほど障害物に接触し、落第だったとか。ちなみに本免許の有効期限は15年だそうです。3年もあれば十分なんですけど。
*左がH字のコース。右が8の字コース。
合格しても事務所は閉まっているいたので、翌日”実技試験合格証” を事務所に提出することにしました。書類を提出するだけなので、Govindちゃんに頼もうかと思いましたが、何があるかわからないので本人の私も同行。 例によって9:15分ぐらいからおっとり仕事を始めた職員によると、”あなたのインドビザは4月で切れるので、免許を発行しても3ヶ月ほどの有効期間になるがそれでいいのか?” ”え!?そんな事初めて聞いたぞ!15年じゃなかったのか?” 少なくともシンガポールでは運転免許とビザはリンクしていませんでしたが、インドではビザの有効期限に制限されるようです。でも、これも係り官によって言うことが違うのでは?思われましたが、提出するべき”窓口”にはその係り官しかいません。要は現在の仮免許は半年ほど有効なので、ビザを更新してのち、本免許を申請すればよいのでは?という親切ともいえるアドバイスなのです。その事務官の言っていることの真偽も疑わしいし、この先もし引越しでもしてしまったら余計にややこしくなるので、たとえ3ヶ月だけでも本免許を取得しておくことが得策と判断し、提出する事に決めました。なんでもありのインドですから、そのままずっと有効である可能性もあるし。
単に書類を提出するだけだと思いきや、そこはインド。これでもかこれでもかという手続きが待っていました。まずは”Affidavit取得” の手続き。Affidavitというのは”宣誓供述書” のことなのですが、ここでは一連の書類が正しいものであるという証明を取ることです。ちゃんとそういうコーナーが隣の建物にありました。広いあずまやのなかに、PCとプリンターをそなえた机が10個以上あります。
*受付のところ。150ルピー支払う。
*証明書を発行してくれるおじさん。(左から2人目)
受付で150ルピー払うと、そのなかの一人に案内され、”ここでAffidavitを取得するように” ということです。どういう身分の人かはわかりませんが、彼にとって我々はその日の最初の客だったようで、まずは線香を取り出して火をつけ、お祈りをささげることから始まりました。”どうでもいいから早くやってくれよ” と言いたかったですが、仕方なし。Govindちゃんに”チャイでも飲んで待ちますか?” と久しぶりに甘い紅茶でイライラ感を緩和。
*まずは線香を焚いてお祈りから。
*脇にチャイの店がちゃんとあります。2杯で15ルピー。
この”証明者” の仕事は書類を見て、”これらは正しい内容です” と定型の書類にプリントアウトするだけです。本当に正しいかどうかのチェックはなにもありません。ざっと見るだけです。必要でもない仕事をして料金を取り、ワークシェアをしているとしか思えません。待つこと30分ほど。敷地内にある売店で指定のファイルを買って、その中に書類一式を包み、またもとの事務所に提出に帰りましたが、そこは既に長蛇の列。どういう順番なのかも分からないような人ごみのなかで20分ほど並んでやっと提出できたものの、”575ルピー払え” とのこと。他の人は150ルピー払っているように見えましたが、とにかく早く終わらせたいので、600ルピーを出すと20ルピーのお釣り。5ルピー(10円)足りないけど、もう文句を言う気力も失せて、そのままなんとか提出完了。”2月28日に本免許を取りに来なさい” え!また来なくちゃならないのか!? Govindちゃんによると、575ルピー要求されたのは、きっと有効期限を1年にしてくれたのだと思う、と意外なコメント。本当だろうか。だったら最初から言えよ!Govindちゃんは脇から係り官とちょっと話していたので、なんとなくそんな感触があるのかも知れません。いずれにしても2月28日に判明します。お疲れさまでした。