月別アーカイブ: 2015年9月

5ヶ月ぶりの日本

シルバーウィークに日本に一時帰国してきました。およそ5ヶ月ぶりです。お彼岸のわりにはちょっと暑いような気もしましたが、デリーにくらべたら天国。酒も魚も牛肉も、なにを食べてもおいしいし、そもそも空気がちがいます。衛生面や農薬のことなどさほど気にしなくても食べ物を安心して口に入れられるってのは、これまで当たり前の事として意識もしなかったですが、とても幸せなことに違いありません。

昔”日本人とユダヤ人”という本があって、その中で”日本人は水と安全はタダだと思っている” という話がありましたが、なるほど日本の特異性を言い当てていますね。インドは危険か?というとそれほどのこともないですが、水に関しては日本人の感覚とは大きくちがいます。”湯水の如く使う”という日本語は”惜しみなくたっぷり使う”という意味で使われていますが、ちょうど同じ表現がサウジアラビアにもあります。ところが意味は全く逆で、”貴重なものを大切に少しづつ使う” という意味になります。インドはサウジほどではないですが、作物の出来具合を大いに左右するため、モンスーン(雨季)の雨の量などは、例年と比べ10%少ないだけでも大問題として取り上げられます。

街も実にきれいです。ゴミが落ちていない。昔、15年以上も前のことですが、インドの代理店のスタッフが日本に初めて来て、”日本はあんなに人が多いのに、なんでこんなにきれいなんだ!?” と驚かれたことがありました。その時は、たしかにインドに比べたらきれいだろうな、ぐらいで笑って聞き流していましたが、ゴミが落ちていないこともさることながら、砂埃がほとんど無いというのもポイントだと思います。それは土がいつも湿り気を帯びている、あるいはどこも草が生えていて砂埃があまりたたないということだと思います。何せインドは細かい砂が常に舞っているので、洗濯物を外に干す日本人はまず居ません。木はいたるところに生えているのですが、みんなうっすら砂をかぶっていて、みずみずしい緑色の葉っぱではありません。長年放置され、埃をかぶったプラスチック製の観葉植物のようです。

さて、インドに帰るに際しおみやげをどうするかは結構悩ましい問題です。もちろん義務ではないのですが、5ヶ月ぶりの一時帰国、しかも10日間も事務所を空けたわけですから、無しというわけにもいかず、かといってバ〇の一つ覚えみたいにまた柿ピーというのも芸がないし。そもそも日本には世界最高といって間違いないお菓子類が山ほどあります。で、今回はカステラと羊羹を試して見ることにしました。

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結果、カステラは大うけ。すぐに売りきれとなりました。残念ながら羊羹は時間がかかりました。羊羹は、過去人気がなかったアンコにとても近いですから、この結果は予想されたことではありましたが、カステラが受けたのは今後のためにも一安心。でもカステラが嫌いな人はあまり居ませんよね。それにしても疑問に思うのは、カステラは良くて、なぜもみじ饅頭や萩の月がまったくだめなのか。やはりアンコか。再検証するために今度はどら焼きを試してみよう。

公共の場所でお酒は飲めません

インドでは公共の場所でお酒を飲めません。公共の場所とは公園であったり、電車の中あるいは、クリケット場などのスタジアムであったりするのですが、もし勝手にビールでも飲もうものなら、警察が来て”逮捕” されてしまいます。逮捕というとちょっと大げさかも知れませんが、一晩ぐらい拘束されるようです。実際には、その警官にいくらかお金を渡すことで済むようではありますが。

赴任するしばらく前、そんなこと知らない私は、オープンスペースで営業している店で、たまたまKingFisherといった誰でも知っている銘柄ではなく、マイナーなブランドの缶ビールを飲んでいました。しばらくしてからそのレストランのスタッフが、”ところで何を飲んでるんですか?”と聞いてきました。”ビールだけど” と素直に答えると、大変びっくりして”こんな公共の場所でお酒を飲んでたら通報されて逮捕されます。昨日も中国人がつかまりましたよ” とあわてて飲みかけのともう一本の缶ビールを有無を言わさず店内に持ち去りました。”人のものを許可も無く勝ってに持って行きやがって” と思いつつウソを言っている風でもないのであっけに取られてしまいました。でも帰るときには、取り上げたビールを返してくれましたので、本当に好意で注意してくれたのでしょう。

ホテルやレストランで飲んだり、自宅で飲んだりするのは全く問題ないですが、レストランなどではなくて、ある特定の場所、たとえばコンドミニアムのパーティー会場あるいは会社の会議室などで飲みたい(パーティーを開きたい)場合には、ライセンスを買えばその中で飲めますが、一回15,000-ルピー(3万円)もするそうです。ライセンスはその時限りのものですので、まず”買う”人はいないと思われます。それほどお酒に対して厳しいというかネガティブなくせに酒屋いたるところにあります。酒税の魅力は強力ということでしょう。

では車のなかではどうか。たとえ運転しない人でも基本的にはNOなのですが、実際には運転者であっても家に帰る前に、一杯飲んでから帰る、なんてのは普通の事のようです。日本のように仕事が終わってちょっと一杯、という感覚でしょうが、店に行ったらお金を払わなくてはなりませんので、ビール(あるいはウイスキー)だけ買ってきて、帰宅前に車のなかで一杯、というわけです。車の外では目立つし、そこは公共の場所ですから。もちろん飲酒運転は厳しく罰せられますが、これもある程度”袖の下” で済むのでしょう。あのメチャクチャな運転はこのせいか?

日本ではどこでもだれでもお酒が買えて、基本的にどこで飲んでも問題なし。結婚式はもちろん、葬式でさえもまず酒がでますよ、なんて話をすると大変びっくりされます。”新幹線のなかでも飲めるのか?”といきなり新幹線(Bullet Train)の名前が出てきて一瞬??とおもいましたが、要は電車のなかでも飲めるのか?という質問のようです。”もちろん!それがなくてして何が楽しい電車の旅でありましょうか?” と言っても、その辺の感覚はどうも理解できなかったようでありました。

 

カースト制度ー3

このテーマはインドに居る間は続きそうです。今日は新聞記事から。恋愛、結婚に纏わってくるとこの問題がクローズアップされてくるというのはこれまでも書いた通りですが、今日紹介する記事も”本当かいな?”と耳を疑うような内容です。まだまだ農村部ではカースト制度が社会に強く根を張っているようです。

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場所はウッタラプラデッシュというデリー市東隣の州の農村。Dalitと呼ばれる最下層のカースト出身の4人兄弟姉妹(28歳のSumitという長兄、25歳の次男Ravi、23歳のPoojaと15歳の妹)の次男、25歳のRaviがJatsと呼ばれる上位カーストに属する21歳のKrishnaという既婚女性と恋仲になってしまった。それを知ったJatsの長老が怒って、”2人の妹、すなわちPoojaと15歳の妹を、復習のため、レイプしてから裸のまま晒し者にせよ” と村人に命じたのです。それを知った同じ村のDalitの友人が、たまたまデリーで友人の結婚式に参加していた2人の姉妹に、”村に帰ったら危険だから帰らないように” とアドバイスして、彼女たちは家には帰れなくなってしまいます。(兄がDalitの分際でJatsの女に手を出した、ということですが、既婚女性だったというのもあるかも知れません。あるいは未亡人だったかも。背景はよくわかりません。)

長兄のSumitも父親のDharanpalもこの恋愛をあきらめるようにRaviを説得するのですが、うまく行きません。一方Krishnaの方も、家では家族に暴力を振るわれるので、何度も”駆け落ち” して逃げ出すのですが、居るところが無いので長続きせず戻ってくる。また家族に暴力を振るわれる、の繰り返しで、怒り狂ったKrishnaの家では、”Raviは麻薬中毒者である” と警察に訴えて、デリーでRaviは逮捕されてしまいます。28歳の長兄Sumitは警察官なのですが、自分の妹たちを守るために裁判所や人権擁護委員会などに安全を保証してくれるように書面で訴えているのですが、だれもなにもしてくれません。

6月26日にRaviは保釈されますが、Raviの家族は彼の安全を考えて、あるいはまたKrishnaと問題を起こすことを懸念してか、そのまま刑務所に留まるようにしたそうです。(この辺のシステムがどうなっているかナゾです。希望したら居られるものなのでしょうか)一方のKrishnaはRaviが逮捕されて以来彼女の姿を見た人は誰もいません。まさか家族やJatsのメンバーによって殺されてしまった、ということは無いと思いますが、映画NH10のようにあり得ないことではないですね。それにしても、兄のことが元で、なんの罪もないその妹2人をレイプして、裸のまま晒し者にせよ、という発想はなんとも言い様がありませんが、カースト社会のすさまじさを表しているものなのでしょう。

 

 

人に迷惑を掛けるのは当然

日本では、子供にまず教える基本的しつけは、”人に迷惑を掛けないように” と言ってもいいのではないでしょうか。いわば普遍的な日本人の価値観ですね。でもインドでは逆の考え方をします。そもそも生まれて来たこと自体が迷惑を掛けているのだから、人に迷惑を掛けるのは仕方がない、むしろ当然のこととして受け入れなければならない、となります。よって、迷惑を掛けられる側もさほど怒ったりしません。

先日朝の通勤途中、渋滞で車が全く動かなくなってしまいました。事故なのかよく分かりませんが、田舎の一本道で抜け道も無いので、ただ待つ以外にありません。15分ほどすると少し動き始めました。少しずつ少しずつ進んで行くと事情が判明。事故でも、自然渋滞でもなく、反対側車線の車が大挙して逆走して来ていたのです。日本では考えられない事なので、分かりにくいかとおもいますが、そこは片側2車線の道路です。しかし例によって車線は無視、両側とも車が3列で進んでいたのですが、中央分離帯があるにも関わらず、われ先に行かんと反対側の迷惑など考えずに、ところどころにある中央分離帯の切れ間から反対方向の道路に入って逆走して来ていたのです。それが一台二台というのではなく、”みんなで渡れば怖くない”式に大挙して押し寄せ、こちら側の”3列分” のうち、2列分を”占拠”。そこに大型トラックが残ったスペース(片側車線の1/3)で先に進めるわけもなく、全くストップしてしまったというわけです。

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*車の中から撮ったので分かりにくいとおもいますが、左の写真で言うと、人の前の二列の車は本来こちら側の(反対方向に向かう)車線です。右の写真で言うと白の車二台分ですが、バックミラーが私の車のもので、一台分しかスペース残されていません。

車線を無視したり、オートリリキシャに10人も乗るなんてのは、笑って済まされますが、マナーの悪さもここまで来ると信じられないを通りこして、怒りがこみ上げて来ました。こちらから正面衝突してやりたいと思ったくらいです。が、運転手のGovindちゃんはまったく冷静で、怒るどころかため息一つしません。他の車も怒鳴る人もいないし、普段ならクラクション鳴らしまくりなのに、こんな場面ではあまり鳴らしません。まるでこの”無法地帯”を当然の如く受け止めています。そこでインド在住数年というインドベテラン日本人にこの話をしたところ、冒頭のコメントがあったわけです。”生きていること自体が既に人に迷惑を掛けているのだから” といわれるとそれも一理あるように思えてきますが、それにしてもこれはないだろう!!これだけでもインドが大嫌いになってしまいそうです。

マトンはヤギ、ミルクは水牛

インドに赴任してちょうど4ヶ月。最初は東京から、その後シンガポールからインドに関わるようになって15年も経つのに、知らないことはいっぱいあるものだとつくづく思い知らされました。

いままで普通に食べていたマトン、私はチキンよりも好きなのですが、インドではほとんどの場合羊の肉ではなくて、山羊(ヤギ)の肉だそうです。知らなかった・・・だからといって牛だと思って食べていた肉が実は犬だった、みたいなショックはないですが、確かに車窓から見える風景には羊はあまり見ないし、インドの羊毛なんてのも聞いたことがありません。なぜ羊ではなくて山羊なのか?教えてくれた人によると、羊はインドでは暑すぎるとか。”どういう意味?” と聞くと”インドは暑いからあんなふさふさした羊毛を着ている羊は耐えられないのでは?” とのコメント。なるほど。また、山羊の乳は栄養価がとても高くて、且つ脂肪分が少ないすぐれものの食品だそうです。ガンジーもあんなに痩せていたけど、山羊の乳のお陰で彼のエネルギーが支えられていたとの事。山羊を育てるのは牧場で山羊を飼うといったものではなく、農村部の家庭で4-5頭家畜として家で飼っていて、時期が来たら”市場”に出荷するわけです。乳を出さないオスの子山羊が生まれたら、一部は”ラム(子羊)=柔らかい子羊の肉”として売られてゆきます。

一方、街で売っているミルク、実は牛ではなくて、水牛のミルクがほとんどなんだそうです。牛のミルクは”Cow Milk” と特に表示され、値段も高め。水牛のミルクと牛のミルクは味の区別がつくかというと、まず違いがわからないそうです。たしかモッツァレラチーズの原料は本来水牛のミルクだったと思いますので、そう考えると違いはほとんどないのでしょう。じゃ、なぜわざわざ水牛のミルクが普通なのか?水牛はミルクの出方(搾乳量?)が良いから。それも薬を使ってよく出るようにしているとか。店ではビニール袋に入れられて売られていて、賞味期限は2-3日です。私は長持ちするパック入りの加工乳を買っていますが、インド人でも普通は煮沸して飲むようです。

ちなみに鶏も同様、成長促進剤や排卵促進剤をたっぷり使われています。余談になりますが、中国はもっとひどくてこの”成長促進剤”のジャブ漬け肉が普通となっており、4-5年も駐在すると4-5cmぐらい身長が伸びることが珍しくないそうです。もちろん動物でなくてそれを食べる人間の方です。都市伝説みたいな話ですが、一応理にかなっています。特に副作用もないとか。インドでも似たような状況と思われますので、一年ぐらいたったら身長測ってみようか。1cmぐらい違っていたりして。

バサはサバの間違いにあらず

7月に投稿したバンガロールのホテルの朝食メニューのこと読んでいただいてますでしょうか?”バサの竜田揚げ”は”サバの竜田揚げ”の間違いだろう、と海外ではよくある日本語の間違いと決め付けていましたが、実はバサという魚が存在していたのです。そのホテルでは私もその”バサの竜田揚げ”を食べてみたのですが、実際サバでもなさそうだし、”表記も間違い、魚の名前も間違って二重の間違いを犯している”などと一人苦笑いしていたのですが、実際にはホテルの表示は正しかったのです。

IMG_0178この写真は再登場です。(バサの竜田揚げ)

このことを知ったきっかけは、日本人テニス同好会の歓送迎会で出された魚のから揚げを食べながら”これなんて魚なんでしょうかね?”とつぶやいていると、近くの人が”これはバサという魚ですよ”と教えてくれ、”えっ!そんな名前の魚があるんですか?”とびっくりするやら、なっとくするやらで、おかしくなってしまいました。人によっては”バシャ”と発音するようですが、とにかくバサという魚は存在したのです。しかもその人は、”私もよくバサを買って食べますよ”との事。”どこの店に売っているんですか?” と聞くと、そこは私にもおなじみの近所のスーパーです。魚もほんの少し扱っているのは知っていましたが、無理して氏素性のはっきりしない魚を買う気もせず、これまでは前を素通りしていました。

また例によってグーグル先生に”バサ”を聞いてみると、淡水魚でなまずの仲間だそうです。大きいものは25Kgにもなり、東南アジアやインドでは結構ポピュラーな魚とのこと。ということで私も早速挑戦してみることに。

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このように半身で売られていました。大きさは30cmぐらいでしょうか。値段は覚えていませんが、高くはなかったです。これを5等分ぐらいに切って、竜田揚げにでもしたかったのですが、一人で揚げ物をする気にはならず、簡単にバターで焼いてみることにしました。小麦粉を付ければムニエルということになるのでしょうが、小麦粉は日本のような小袋では売ってなくて、10Kgとかの単位になってしまうので、これもあきらめ。

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味はといいますと、これが結構いけるんですね。バターとしょうゆだけの味付けですが。近畿大学だったか、なまずの蒲焼をうなぎの蒲焼きにの代用にする研究をしているとか。確かにそんな感じです。これで”うなぎの蒲焼のタレ”があったら、相当いけるかも。今度日本でうなぎの蒲焼のタレを買ってきて試してみようか。でも炭焼きというわけにいかないし、ガスでも金網に載せて焼くと煙がもうもうとするだろうし、オーブンで焼いてみますか。そこにうなぎの蒲焼のタレをつけるといかが相なりますか??

 

便利屋

今日は事務所の倉庫の引越し日。狭い事務所の一角を部品倉庫として使っていたのですが、あまりにもせまく、部品などが入ったダンボールが山済みとなり、危険な様相も呈してきたので、隣のビルの1階に別途小さな部屋を借り、そこに移すことになりました。事務所に若い数人のエンジニアーが居ましたので、たまたま居た彼らにはちょっと不運だけど、人夫として肉体労働を申し付けることになりました。

しかし、いざ”引越し”をはじめようとすると、どこからともなく3人の人夫が現れるではないですか。”彼らは誰?” と聞くと、”Laborer”。”どこから?” と聞くと”表にいっぱいいる” とのこと。”えっ!どこに?” いっぱい人はいますが、誰が人夫でだれが物売りで、だれが物乞いなのか区別がつきません。”あちこちに散らばっているんだけど、元締めがいて、彼に声を掛けると集まってくるんだよ” とか。元締めとは駐車場で車の整理などをしている人物たちらしい。”ではいくら?” と聞くと ”荷物の量と移動先までの距離で決まるのだけれど、この量なら1,000ルピー(約2,000円)。3人で”。 およそ1時間かかりましたので、3人で分けると一人700円ほど。それだけ見るとインドの給与水準を考えると悪くないですが、普段はビルの駐車場のあたりでぶらぶらして、仕事を待っているだけですから平均したらもちろんいいはずもありません。個人の場合も含めて引越し時などに頼めたらとても便利でしょうが、残念ながらヒンズー語が話せないとどうにもなりません。

会社のローカル社員の昼食は、基本的にお弁当持参なのですが、時々弁当を忘れたり、朝作る時間がなかったといって、奥さんなど家族に頼まれて自宅から12時ごろ届けてくれる人がいます。”彼がインドで有名な弁当を専門に届ける人?”と聞いてみると、”いや、彼は家の運転手”とのこと。インドには弁当専門の届け人が居ると聞いていましたが、それはムンバイのみで、デリーにはそのようなシステムはないそうです。

ちなみにムンバイのそのシステムは、自宅から弁当をピックアップして、自転車、電車などを使い、何人もの”運び人”を経由して、目的地(仕事場)に届けられるのですが、間違える確立は限りなくゼロに近いとか。”弁当配達業組合”といったしっかりした組織があって、利用客は20万人もいるそうです。コンピューターなど一切使わず、なぜそこまで誤配が無いのかが大学の研究テーマにもなったそうです。

インドの弁当配達システム img_001

*これらの写真は別のサイトからの転用です。

サリーから分かること

インドの伝統衣装サリー。もちろん女性だけのもの、しかも基本的に既婚者のみが着るものです。私は最近までこの事実を知らず、女性ならだれでも着ているのかと思っていました。確かに子供がサリーを着ているのは見たことがないですね。 よってサリーを着ている人は基本的に既婚者ということになります。これが分かることその1.

その2.サリーの柄や材質からその人の身分やカーストなどが分かるのか?”身分”というものを金持ちかそうではないか、という基準とすると、ある程度分かるようです。木綿、化繊、シルクなどの材質がありますが、最高の生地はもちろんシルク。しかし洗濯などし難いので普段はあまり見かけません。結婚式とか改まった場で着用します。、リッチな夫人は肉体労働する必要もないでしょうから、普段でもシルクを着ているかと思われます。しかし、サリーの生地や柄などからその人のカーストまではなかなか分かりかねるようです。

サリーはもともと南部の衣装で、北部地域の人はあまり着ません。サリーだけがインドの伝統衣装ではありませんので、地域によって様々です。また若目の世代は実用面を優先しサリーを着ない人も増えています。サリーは長い布(7m以上)をそのまま体に巻きつけただけですから、 日本の着物などとちがって、切ったり、縫ったりする必要がないので、とてもシンプルです。でもどちらも活動的な衣装ではありません。

もうひとつ分かることはお肉のつき具合です。上記のように基本的には既婚者ですので、ふくよかな人がほとんどです。こういう言い方は正確では無いかもしれませんが、インドの多くの女性は結婚したり、子供を生んだら太ることを全く気にしなくなるそうです。長いスカートのように下半身は完全に隠していますし、時には顔もカバーするように着ることもあります。いっそすべて隠してくれたらむしろありがたいのですが、そういう構造にはなっておらず、腹と腰のあたりが直接観察できてしまいます。3段腹どころか多くの場合お肉がダラっと垂れ下がらんばかりにはみ出ていますので、幻滅することこの上なし。なにもそこまで太らなくても。。。歩くのにも体を左右にゆっさゆっさと振りながらやっとの思いで歩いています。恐らく体重が重いのでひざなどが故障を起こしているのでしょう。飛行機ではエコノミーの席など一旦座ったら立ち上がれないほど椅子にはまり込んでしまい、隣に座った日にはうっとうしくてたまったものではありません。あれだけ脂っこいカレーを毎日のように食べて、しかも本人は太ることを気にしなければああなるでしょうね。しかもそういう体形になることを良しとする伝統がいまだに残っているようですから、他人事ながら心配になるというか理解に苦しみます。

そんな写真を載せるのは趣味が悪いので、顔をわからないようにして一枚だけ”例”を紹介しておきます。

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*空港のゲートにて