インドでインプラント‐その2

長年、歯で苦労している私は、自分の症状を自覚し、それに対して歯医者が言ってくるであろうことをかなり正確に予想できます。アポを取るときのメールでは ”この鈍痛を感じる歯は、10年以上前に治療してたところで、神経が無く、おそらく歯根の部分が化膿していると思われます” と書いたのですが、レントゲンを見たDr. Poonam先生は、                            ”状況はよろしくないです。歯の根っこの部分が化膿しておりますので、早急にこの歯を抜いて、インプラントを入れるべきでしょう”                              ”わかりました”                                               私は予想した通りの見立てだったので、なんの迷いもなくそのアドバイスに従うことにしました。実は私、既に3本のインプラントを入れており、インプラントにさほど抵抗感が無かったというのもあるでしょう。また、噂のとおり、自信に満ちた、”私に任せておきなさい” みたいな、頼りがいがある肝っ玉先生のように見受けられたのも安心材料だったかも知れません。

”4日後の夕方もう一度来れますか?抜歯します”  ”分かりました”                           ”来る一時間前にこの薬を買って飲んで来てください。まずは悪い歯を抜いて、腐食している骨の部分の再生を待ちましょう。それにはおよろ3ヶ月かかります。しっかり骨の部分が再生したら、インプラントを入れます。その”ネジ”が固定されるまで3ヶ月ほど待って、良好ならセラミックの歯を取り付けることになります”                                      価格は明朗会計で、既に表になってます。

*インプラントで50,000ルピー(約8万円)と日本に比べるとかなりリーズナブルです。これにプラス歯(セラミック)が15,000ルピーほどかかります。

さて、4日後の抜歯の時が来ました。アポの一時間前に指定の薬を飲んで、いざ。    いったん覚悟を決めてしまうと、任せるより他ありません。                     日本と同じように麻酔の注射を打って、10分ほど待ったものの、毎日お酒を飲んでいるせいか、効きが悪いとみえて再度追加注入。もちろん注射の痛みはもうありません。     しばらく待ってから、ペンチのようなものでいとも簡単に抜歯完了。神経も無く、根っこが傷んでいたため、なんの抵抗もなかったのでしょう。                                ”これから一時間は、熱いものは飲んだり食べたりしないでください。たとえばコーヒーとか” すかさず、”じゃ、ビールはいいですか?”                                     ”ビールは冷たいのでいいでしょう” ・・・なんと予想に反し、問題なしとのこと。アルコールの作用で血が出たりしないのか、などと内心心配しつつも、医者が良いといっているんだから、これ以上の質問はやぶへびになるから止めておこう。

ところが家に帰っても、麻酔薬をいっぱい注入したせいか数時間経過しても、右半分の感覚が戻りません。ビール飲めなくもないですが、せっかく飲んだものが、右半分からこぼれ出ても気がつかないかも、といった感覚です。でもなんとか気をつけて、ちびちび流し込んだのですが、ビールをちびちび流し込んだのではいまいち味気なし。一旦はあきらめていたものを手にして得したような気持ちになったものの、結局その日は軽く缶ビール一本だけで止めておきました。                                            本治療のピーク、インプラントを入れるのは来年の2月初めの予定です。その3はそのときまでしばらくお休みです。

インドでインプラント‐その1

過日初めてインドの歯医者に行ってみて、そこの結果が良かったからというわけではありませんが、今度はインプラントを入れる決意をいたしました。                      そこは、外れたクラウンを接着した歯ではなくて(接着してもらったクラウンはその後良好です)、まったく別の歯なのですが、元々調子が悪く、いつかは入れ歯かインプラントにしなければいけないだろうと予想していた部分です。ここ数年は小康状態を保っていたので、日本に本帰国したら治療してもらおうと考えておりました。                             そんなある日、たまたまゴルフ仲間の一人、Mr. Y氏が、上の前歯がまったく無くなって登場し、みんなを驚かせたのですが、事情を聞いてみると、上の歯をすべてインプラントにすることに決めたというのです。                                                   ”え、それってインドの歯医者でやるんですか?”                         ”もちろんそうですよ。日本に帰る予定もないですし”                                          ”よく決断しましたね。しかも上の歯すべてということは14本ぐらいになりますよね?”   ”インプラントを4本ほど入れて、その4本ですべての歯を支えるんです”           ”その歯医者はどこですか?”                                  ”Safdarjungにあるなかなか評判の良い歯医者ですよ”

そんな話をしてからしばらくの後、私の調子の悪い部分、そこは右下の奥歯から2番目ぐらいの歯なのですが、噛むと鈍痛がし、右側で十分に噛めなくなってしまいました。ご飯ぐらいなら問題ないのですが、たとえばナンでは少々固いため痛みを感じてしまいます。困った困った、これは日本への一時帰国まで待てないかも。                                                                        この際Mr. Y氏にその評判のよい歯医者を紹介してもらって、たぶんインプラントになるだろうけど、覚悟を決めて治療するか。私も次の一時帰国まではたっぷり時間がありますし、仮にインプラントを入れるとしたら、一週間や二週間で済む治療ではありませんから、日本に帰ったついでに、というような簡単なものではありません。                                         というわけで、覚悟を決めてMr. Y氏にその歯医者を紹介してもらい、治療することに決めました。 インドの歯医者が日本の歯医者より劣っているという証拠はどこにもありませんし、たまたまですが同じ頃、日本のH医科大学整形外科よりインドの病院に派遣されている先生とも知り合いになり、”インドの病院と医師の質の高さにびっくりしました” という情報も背中を押すことになったと思います。もっとも医師と歯医者はちがいますけど。

その評判の良い歯医者は、Dr. Poonam Batraという女性の先生でした。メールで、アポをとるため症状を記したメールを出すと、間もなく返事が来て、2日後の9:30に来るように、とのこと。診療所は自宅からかなり近く、車で20分ほどのところです。

*Dr. Poonam Batra先生。サイトより拝借。

*待合室。壁にはここで治療した人たちの写真とコメントが。多くは各国大使とか外国人がほとんどです。日本や欧米の人たちも少なからずいますのでそれなりに安心材料ではあります。

Youtubeはありがたい

いまさらですが、Youtubeはありがたい。                               まずはゴルフの先生。当然ながらインドで日本語のゴルフの本など売っているはずもなく、しかしYoutubeがあればいくらでも無料で”レッスン”を受けることができます。もちろんYoutubeで会話ができるわけではありませんし、自分の欠点などを指摘してくれるわけでもありませんが、動画で見れますので、少なくとも本を読むよりはずっとマシです。       いい加減な事を言っていると思われるものも少なからずありますし、人によってはまったく反対なことを言ってたりして混乱しかねませんが、この辺は本でも同様、ゴルフとはそういうものなんでしょう。ゴルフは発展途上のスポーツと言えるのかも知れません。                    インドにも打ちっぱなしはそこここにあり、そこでゴルフレッスンも受けられます。しかしインド人が英語でやってくれるものですから、言っている事はほぼわかるものの、お互い微妙なニュアンスというか感覚的なものが伝わらないような気がして、途中で辞めてしまいました。言っていることは正しいんだろうけど、それが自分に一番必要なことなのか?誰にも同じ事言っているんじゃないか?もっとも私の質問が十分に伝わらなかったのかも知れませんが。

いつかの記事に書いたように、今や日本のTV番組が自宅で見れるようになりましたが、時差の関係でいまひとつ活用できていません。たとえば日曜日の夜8時から始まるNHKの大河ドラマを見ようとすれば、午後4時半にTVの前に居なければならないことを考えると、それほど簡単なことでもないことがわかってもらえると思います。ところがYoutubeですと、いつでも見れます。  大河ドラマだけではありません。力作ドラマやドキュメンタリー、スポーツ物など。映画も音楽もなんでもあります。秋の夜長はYoutube。”Youtuberさんありがとう” と言いたいくらいです。

ところで、Youtubeってだれが考え出したのだろう?とGoogle先生に聞いてみると、2005年ある3人のアメリカ人が考え出し、”Tube”とはブラウン管、すなわちTVを意味し、”あなた独自のTV”とでも言った意味で、いまや毎年10億時間も見られているそうです。10億時間とは、1億2千万の人口を持つ日本人だけが見たと仮定すれば、一人一日10時間視聴していることになるそうです。 (世界中では10億人以上の視聴者だそうです)                                                 もともとは個人が撮ったビデオを公開するのが始まりのようでしたが、いまやTV番組や映画のコピーなどは星の数ほどあり、尽きることがありません。                        中にはこんなのもありました。 世界中が感動したタイのCMだそうです。でも何のCMなんだろうか?3つ目のCMは、以前も見たことがあり、確か保険のCMだったような記憶がありますが、ここではそんな風には見えません。

新聞記事より

1.日本の五輪相、桜田義孝氏はPCを使ったことない!?

*この記事はむしろ海外で話題になっているようですね。五輪相はサイバーセキュリティー法案の担当でもあるらしく、そんな立場の人自らの発言であったため、”ありえない!” と唖然としたのでしょう。でも日本では実際に仕事する人は別だから実害はないと思いますが、”なんで私が五輪相に選ばれたのか分からない” とも発言したようで、どちらもガッカリな発言であるものの、正直で実直な人柄が滲み出ているようにも感じられ、憎めないところもあります。自分でなりたくてなったわけでも無さそうだし。

2.やはり、多くのインド人はバイリンガルではなかった。

*以前、インドでは意外に英語が分からない人が多いので、”英語の分かるひとは半分以下くらいではないだろうか?” という感想を持ったことがありますが、やはり都市部の若年層でも5割ほどということです。年齢層が上になると当然その割合が減少し、全体では20%ほどがバイリンガル(英語とヒンズー語が分かる)となるとのことです。それでも日本の人口の2倍以上になりますけどね。3つの言語が分かる人は18%ということで、これは日本と比較しても仕方がないというか、環境の違いですね。

3.変な法律(条令)

*アンドーラ プラデッシュ州のタカラパリ村では、午前7時から午後7時にかけて、パジャマを着ている女性がいたら、2,000ルピー(約3,200円)の罰金、そのような人を見つけて通報した人には1,000ルピーの褒賞金を出す、というものです。この記事からは目的がよくわかりませんでしたが、”伝統を守るため” とか書いてありました。                   そもそもそんなインドの田舎で、寝るときにパジャマなんかに着替えるのだろうか?                      丸一日中着替えない(パジャマのままでいる)人に罰金を課す、ということだろうか?

 

 

 

酒類販売ライセンス

私のホームコースと言えるグルガオンのゴールデングリーンズゴルフコース(通称GGG)は、夏でもコース上の芝がところどころ薄茶色に枯れている、あるいは剥げて土が見えたりしているので、”ゴールデングリーンズ(金色というか薄茶色だから)” と言う名前になったらしい、というまことしやかな話もありますが、事実日本でこんなゴルフ場だったらぜんぜんお客が来ないであろう、と思われるところです。しかし、インドでは良い方とはいえないまでも、なかなかチャレンジングなコースで、私にとってはゴルフを楽しむという意味では十分です。

*GGGのクラブハウス。早朝なので薄い霧がかかっています。悪名高い大気汚染も混じっているかも。

しかし、10月に入って大きな問題が発生しました。それは酒類のライセンスが切れて、お酒を出せなくなってしまったのです。ある日のコンペでは事前にそのことを知らされておらず、ゴルフで大汗かいて、シャワーを浴びたあと、ビールを飲みながらの成績発表、というのがもうひとつのお楽しみだったのですが、いきなり”今日はお酒が出せません” の一言。    みんな、”ええー!!” とがっかりすることおびただしく、”近くの酒屋で買って来い” とか” 今日だけ何とかならないか?” などと詰めよりますが、真面目な経営者なのかなんともなりません。場所を変えるという方法もありますが、シャワーを浴びて、いざこれから食事と言うときになって、30人近くの団体で別の場所に変えるというのも簡単では無いなので、ビール無しで強行しましたが、盛り上がらないこと甚だしく、成績発表もそそくさに、食事の後皆様三々五々別の場所で飲み直しならぬ、”仕切り直し”をした人たちも多かったようです。

 

*GGGレストランの中。これは朝の様子ですが、お酒を出さないとお昼ごろも閑散としています。

インドでは酒類を提供するライセンスを取得するのは簡単ではなく、相当の金額を当局に納めなければなりません。それはそのレストランとかの格付けで決まり、このゴルフ場は”5スターホテル”と同格と認定されたらしく、年間5百万ルピー(800万円)ほどを払わなければならないそうです。この金額を土日だけで稼ごうとするなら、単純計算で一日85,000円ほど利益を上げねばペイしません。ビール一本、仮に市価の4倍で売ったとしても340,000円の売り上げが必要となり、一本750円として450本売らねばならないことになります。いくら日本人や韓国人がお酒が好きであっても(中国人はあまりいない)、一回のコンペでせいぜい30人程度ですから、仮に2組コンペがあったとしても一人で7.5本も飲んでもらうことになります。それはさすがに無理。すなわち、5百万ルピーというのはこのゴルフ場が払える金額ではないのです。                                              酒が出ないならほとんどの日本人、韓国人グループはこのレストランを使わなくなります。ライセンス料を払ってもペイしない。かといって、払わないとレストランは開店休業状態、というジレンマに陥ります。このレストランの料理そのものはなかなか評判がよろしいので、できれば使いたいのですけけどね。                                   インドですから例によって”大人の解決”があるはずなのですが、私の口出しすることでもなし、GGGには気の毒ですが、しばらくは他のお酒が出せるレストランを使うことになるだけです。

#Me Too

アメリカの最高裁の判事候補に対し、その候補者から昔(何十年も前のこと)”セクハラ=レイプされそうになった” とある女性が実名で名乗り出て、大騒ぎになりました。トランプ大統領は”民主党のでっち上げ”で政治的陰謀である、とかばい、結局は”証拠不十分”で最高裁判事に指名されはしましたが、きっと昨今の”#MeeToo風潮” がなけれはこんな事件は起きなかったでしょう。証明のしようのないそんな昔のことを実名で名乗り出る女性(もちろん今はおばちゃん)もご苦労さんですが、そんな不道徳な男は最高裁の判事になどなってはならない、と義憤に駆られたのでしょうか、それとも政治的な裏があったのか。真相は本人たちにしかわかりませんが、ここぞという時になると ”証言者”が現れるというのは、いかにもアメリカ的であるような気がします。

しかし、同じセクハラ事件でも女性が告発するとなるとインドでは少々事情が異なります。                                                      1ヶ月ほど前、仕事でデリーのある大学の先生(A教授=学科長)を尋ねたときのこと。その先生からは、12月に学会があるのでスポンサーになって欲しい、という要請があったので、詳細の相談に伺いました。会社としてはこの先生に長期売掛金があったので、それをきれいにしてくれたら、そこそこの(シルバーとかゴールドといったランクがあります)スポンサーを引き受けましょう、と言うつもりで行ったのですが、そんな条件を予想したかのように、”未払い金の件は、先日予算の出所(文部省のようなところ)と話をつけたので、問題ない。もうじき支払われるよ。安心してくれ” と機先を制されることに。でもまあ、それならば一件落着なのですが、インドでは”性悪説” で人と接しないといけないという教訓から、同じ部署の別の教授(教授B)に同じ話をすると ”えっ?予算が取れたなんて話は聞いていないぞ” と一言。また例によっていい加減な話か!どちらが正しいのかわかりませんが、いずれにしても支払いがされなければスポンサーシップを引き受けないだけのことですから、もうしばらく様子を見てみましょう。

その後上記の件とは無関係のC先生のところに挨拶に寄り、今回のA教授の話題に触れると、ニヤッと薄笑いを浮かべ、面白い話をしてくれました。                             ”いまA教授は学内でセクハラで訴えられてて大変なんだよ” ・・・何とインドでも。いやむしろインドだからか。この話は学内では誰もが知っており、一緒に同行した同僚のN氏もよく知っている有名な話だそうです。                                            このA教授、そもそも今の大学に来る前の大学でもセクハラ疑惑で問題となり、大学を追われて今の大学に来たとか。                                      ”それにしては、今の大学の方が格が上なんじゃないの?”と素朴な疑問を呈すと、”そこがまたカースト制度が絡んでくるんですよ”                              ”はあ?なんで?”                                            ”A教授は底辺のカースト出身なので、今のポストに優先的に就ける枠があるんですよ。当時きっと他の良い候補者もいなかったんでしょう”                         ”でもまた懲りずにこちらでもセクハラですか?”                          ”いや真相はまだわかないけど、A教授は、『私は下層カースト出身なので、周りの人たちが(追い出そうと)いじめる。なんとか助けてくれ』 と言って、インド大統領(Modi首相ではない)に手紙を出したりしてるんですよ”                                                ”実際そういう下層カーストに対するイジメみたいなことはあるんですか?”         ”ありますね。でもインドでセクハラを訴えた女性が実際いるとしたら、これは限りなく『セクハラは有った』ことと同義ですよ”                                   ”どうして?”                                                ”インドではセクハラとかレイプに有った場合は、家族から相手にされなくなるんですよ” ”はあ?どういうこと?”                                         ”日本人には分かりにくいだろうけど、インドの伝統としては強制的であってもいったん男性からそのような行為を受けた女性は穢れた者として、家族から相手にされなくなるんですよ。だからそんな事件があっても、女性側からはまず訴えられることはない。特に農村部では。でも最近は逆に『家族はあなたを見捨てないから真実を話すように』 という励ます傾向が出てきてますけどね。よって女性がセクハラに遭ったことを公にするということは、自分の社会的生命を掛けている、というくらい重大な決断であり、よって限りなく事実に近いであろう、ということになるんですよ”

というわけで、このA教授の結末はまだ不明ではありますが、それをきっかけに知ったインドの慣習はいささか驚きでありました。でも考えてみると、日本でもそのような事件があったとしても公にはせず、泣き寝入りというか、黙って忘れようといった傾向はまだ残っているような気がします。どちらも背景としては似ているのかも知れません。

 

注文した靴が届く

9月28日にバンガロールの靴屋で注文したときには、20日ほどで指定の場所にお届けしますということでしたが、届くであろう10月18日ごろには日本に一時帰国する予定でしたので、事務所に届けてもらうように名刺を置いてきました。自宅に贈ってもらうより、日中は誰かしらいる事務所のほうがより確実ですから。                                   さて日本から帰国して、翌月曜日(10月29日) ”オーダーメードの靴”が届いているに違いない、と少しばかり楽しみにして出社してみたのですが、自分の机の辺りにそれらしいものは見当たりません。事務所のスタッフに聞いても、何も届いてないとのことです。                          アドミのスタッフが、”じゃ、私が電話で聞いてみましょう” と言ってくれ、それによると、”明日すなわち火曜日に発送するそうです” なぜ明日で今日ではないんだろうと思っていると、間もなく私に直接電話があり、”2つ目の靴は光沢のある革を使うんですよね?” と今頃になって材料の確認をしてきました。 ”そう、最初の靴と同じもので、つや消しではないものです”  ”わかりました。では今週末に送るようにします”                                     ということは、明日送るどころかまだ作っていなかったのです。ま、インドですからね、こんなもんです。別に今日明日無くても困るものでもないし。

さて、一週間後の11月5日(月)になってなんとか届きました。さてどんな出来か?            履いてみると、うーん、ちょっときつい。2つ作ってもらったのですが、2つ目の(スリップオンタイプ)が注文したものと材料が違う!                                早速一緒に注文した同僚にどうしたものかとメールで相談してみると、その旨をすぐに靴屋に連絡してくれ、またまもなく靴屋から直接電話が来ました。                       ”2つ問題があって、一つはサイズが小さいこと。2つ目は革の材料が違うことなんだけど” ”わかりました。まずサイズの方ですが、厚めの靴下を履いていませんか?”          ”いや、普通だと思うけど”                                        ”じゃ、インナーソールを抜いて履いてみてください”                          ”なるほど、インナーソール無しだとまあまあかな”                                      ”2つ目の問題ですが、光沢のあるものを使うように承りましたが”                  ”そうだけど、両方同じ材料を使うようにお願いしたんです。普通の革でも光沢のあるのと無いのとの2種類があると言われたので、光沢のある方と言ったわけだけど”            ”了解しました。では作り直します。若干大きめで作るのですね?”               なんと意外にも、自分の非を素直に認めて、作り直すとは。これはインドではありえないような対応です。                                                 ”じゃ、是非お願いします。で、今手元にある間違った靴はどうしますか?”             ”ではいつか貴社のどなたかがバンガロールに来る機会があるでしょうから、その時にでも持たせてください”                                               ”OK、了解”                                                 繰り返しますが、インドでは珍しい誠意のある対応だと思います。                                                  今度は一週間ほどで出来るとのことですので、楽しみがまた増えたことにしておきましょう。

*新聞紙で簡単に包んでの梱包。だいたいこんなもんです。

*写真では目立ちませんが、上の靴はエナメルを塗ったようにピカピカです。いい年してそのような靴など履けません。下はやや小さめでしたが、インナーソールを抜くとまずまずに。いかにも手作りって感じですが、悪くはないと思います。

 

 

 

池袋の夜

青江三奈なんて歌手知らないですよね?今なら70歳を超えているかと思いますが、どうしているんだろう。独特のハスキーボイスが結構人気がありました。               ”♪どうせ気まぐれ東京の、夜の池袋~” で終わる歌なのですが、池袋が歌になったのは、彼女の歌くらいかも知れません。池袋というとどことなく場末的で、ロマンチックな響きがしません。しかし、家賃が比較的安めで、便利ということで、最近住むところとしてはたいそう人気とか。確かに、新宿ほどではないにしても、JR、私鉄、地下鉄が5本以上乗り入れていてどこに行くにも便利ですからね。 一応大学も1つ2つあるし。

池袋は西口、東口どちらが賑わっているでしょうか。イメージ的には西口には大学もあるため、若者が多くやや明るい印象がありますが、東口はまさに”夜の池袋”。          その歌の2番の後半には、                                            ”♪美久仁小路の明かりのように、待ちますわ、待ちますわ、さよならなんて言わせない、夜の池袋~” とあるように、演歌が似合ういい感じです。                       その歌にもなった美久仁小路にある居酒屋のカウンターである婦人と飲んでいると、となりで一人で飲んでいた男がいきなり声をかけてきました。しかし彼の顔を見た瞬間 ”これはやばいかも” と感じましたが、そこは適当に大人の対応をしていると、”あんたたちの関係は?” みたいな質問をしてきたので、”あんたには関係ないだろう” と言いたいのを飲み込んで、”まあ、親子じゃないけれと、親子みたいなもんですわ、ははは” なんて答えていたのですが、それを頃合にお勘定を頼みそそくさと店を後にしたのでした。                                   やくざではないかもしれないけど、普通の堅気という感じでもない。そういった所属のカテゴリーよりも、精神的に危ない人間ってところでしょうか。                       でも美久仁小路は私にとってはまた行ってみたくなるとても魅力的なところでした。少なくともインドには無いですからね、こーゆーの。

*美久仁小路入り口

*最近はこんな大衆居酒屋でも若い女性も普通にいますね。

 

あれも食いたい、これも食いたい

およそ半年振りの日本への一時帰国。昼はカレー系かピザなどで、朝は味噌汁付のまあ和定食といえなくもないですが、夜といったら簡単な和風おつまみ程度で済ましておりますので、日本に帰ったらすし、ラーメン、うなぎ、刺身あるいはいろんな果物や新鮮な野菜。 今の時期だったら秋刀魚の焼きたてで熱燗とか、この時期食べ物への楽しみは尽きることがないくらいです。

帰国して、翌日の朝は健康診断を予定していましたので、前の日は自宅で日本酒は楽しんだものの、さらに軽めに済ませました。翌日の朝は抜かなくてはなりません。これはいつものことですが、私は胃のレントゲンが良く撮れるためにそうするのだとばかり思っておりましたが、採血のために必要だと今回初めて知りました。血糖値が高く表示されるのを避けるためとか。なぜ低めにならないといけないのかは依然よく分かりませんが。             さて、11:00ごろ健康診断が終了し、朝食が配られる人もいたようですが、私は料金の安いオプションなのか、そのようなサービスは付いておらず。普通ならちょっとがっかりするかも知れませんが、その日は逆に自分の好きなものが食べられるわけで問題なーし。           さー、なにを食べようか。そのあたりはある程度土地勘はありましたが、朝から(といっても11時過ぎですが)ラーメンを食べる気にもならないし、居酒屋がやっている昼定食なんかも悪くなさそうでしたが、その日は昔日本にいるときにランチでよくお世話になった”はなまるうどん”に決定。11:30ごろだったとおもいますが、ほぼ満員で5-6人の列ができています。 ”ほほー、いまだに人気のようでなにより” で迷うことなく、いつものように”温玉ぶっかけうどん”を選択。吉野屋なんかではめったに若い女性は見ないですが、このはなまるうどんは若い女性も学生も、そしてお年寄りの多いこと。あ、ふと気がつくと、自分のその一人だった!消化もいいし、健康的ですからね。

その夜は、昔太宰治の愛したと言われるうなぎ屋で、熱燗と各種おつまみ、最後にうな重。うな重の前にいろんなおつまみを食べましたが、その後でもうな重は実に美味でした。夜あんなに食べたのは久方振りのことです。                                 その翌日からは秋刀魚の塩焼き、すし、社員用レストランの定食、そば、などと続くのですが、なぜかラーメンを食べる機会がありませんでした!朝からラーメンを食べる気にならないし、今は飲んだ後にラーメンなど食べると胃がもたれることになるので、お昼のみにチャンスがあるのですが、そうなると意外にチャンスがありません。結構そんなもんなんですね。次回の一時帰国では事前に食べる日を予定しておこう。

逆走には慣れたけど

日本人関係のゴルフの集まりは、多くの場合はグルガオン(デリー南西の隣町)にあるゴールデングリーンズという場所で開催されます。今の時期、受付が5:30から、プレー開始が6:30~7:00ごろになり、デリーからは空いている早朝でも車で1時間ほどかかりますので、4時前に起きて、4:30には出発しなければなりません。それどころか、ニムラナというデリーから見てグルガオンの反対方向、そこは既にグジャラートという隣の隣の州になりますが、日本企業の工場地帯もあり、そこから来る人も結構います。ニムラナからゴルフ場までは2時間ぐらいかかりますので、その辺に住んでいる人たちは3時前に起きることになります。                                                     それでも、そんな早起きをものともせずコンペの時には皆ちゃんと来るのですから、ゴルフとはよほど面白いものなのか。もっともインドでは休日にゴルフ以外にこれと言ってやることもない、娯楽がない、というのも事実ではあります。                                                      4:30といえばもちろん世間は真っ暗。そんな週末のある日のこと、日中では考えられないような空いた片側2車線の道路の内側車線を(MGロードという幹線です)、70Kmぐらいのスピードで調子よく走っていると、オートバイが正面から逆走して来ました。逆走には慣れているものの ”バカヤロー、逆走するなら道の端っこを走れ!” と心のなかで叫びつつ、なんなくかかわせました。オートバイですから、車幅はないので、ちょっとハンドルを切るだけでかわせます。ほっとする間もなく、今度は2つのライト、すなわち自動車が真正面に現れました。 すわっ!正面衝突!!                                         幸か不幸か、その対向車はまったく避ける気配なく、堂々とこちらに向かってまっすぐに走ってくれたので、私の車が左によけることで、間一髪正面衝突を避けられました。 冷やせをかきながら、”インドとは言え、まったくひでーマナーだな!”。 ところが、左側の車線に移って、前方を見ると、後から後から車が繋がって来るではないですか。 なんと、そこの部分は一時的に片側対面通行になっていたのです。                             しかし、何の案内もなく、2車線の道路を2つに区切るでもなく、人が立って案内をしているわけでもありません。いきなり、なんの前触れもなく、真っ暗のなか自分の走っている車線が、反対方向を走る車の車線になっていたのでした。”おいおい、デリーポリスは何をしてるんだ!?これでは事故らない方が不思議だろ。せめて”左を走れ” とか”対面通行中” とか何とか表示しておけよな” 仮に昼間であれば、反対車線が工事かなにかで通行止めしているのが見えたかも知れません。しかし街灯もほとんどなし、信号も機能していない真夜中の道路でこんなことをされてはたまったものではありません。

気を取り直して、その先しばらく行くと、今度は”DELHI POLICE” とかかれた黄色のバリケードのようなもので道路を半ば封鎖しています。そこは大きくゆっくりと左右にハンドルを切らないと先に進めません。”今度はデリーポリス、なんのためにこんな迷惑なことやってるんだ!こんなことをやって何の意味があるんだ?” 事件でもあって検問している、というなら分かります。しかしPoliceは道路脇の椅子に座って、なかば居眠りしているだけです。ただ、通行の邪魔をしているだけにしか見えません。ライトが壊れたまま走っている車もあるので、そんな車に突っ込まれたら、お廻りさんたちもただでは済まないでしょう。        ”そんなことしている暇と人がいるなら、この先の対面通行を案内しろよな”。             まったく理解に苦しみます。