不動産に100%満足なし

不動産には100%満足することはあり得ないとよく言われます。                  また新事務所の話で恐縮ですが、一見何も問題ないように見えた新事務所、”住んで” みるといろいろあります。                                                          まず第一はエアコンです。私はいくらインドといえども今どきですからエアコンと言ったら温調付のエアコンとばかり思っておりましたが、これがなんと温度コントロールの効かないクーラーのみだったのです。きょうび温度コントロールどころかインバーターエアコンが常識だと思うのですが、インドではこれが普通だそうです。以前にも書きましたように、最初の改修業者はいい加減な業者だったので、途中でその業者をクビにしたのですが、その時点ではもうそのエアコンとトイレだけは工事が終了しており、時すでに遅し。                             モーターの廻る音はうるさいし、冷やすのみですからいつかは必ず冷えすぎて、耐えられなくなります。でも現地人はそれほど寒いと感じていないらしく(女性は別で、やはり寒いと思っているようですが)、私が時々2機あるクーラーのうちの1つの電源を切りに行くことになります。新事務所でもこんなことになろうとは・・・

第二の不満はトイレです。その建付けのわるいこと。やっつけ仕事とはこういうことをいうのでしょう。写真には匂いも音も写りませんが、換気扇が小さすぎるせいでしょうか、やや匂いがこもってしまい、”新築のトイレ” としてはかなりがっかりです。でもまあインドの基準からすると良いほうではあるんでしょうが。

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*高さあわせに木っ端をはさんでいます(左)。 *最初から割れている壁材(右)。      最初は便座もなくてあきれてしまいました。

このほかにもカーペットが既に汚い、水道の水の出方が悪い(いきなり勢い良く出るのみ)会議室のドアの位置関係がわるい(机と近すぎる)等々細かいこと言い出したらいろいろありますが、ローカルスタッフはどう思っているのか聞いてみると、私の不満はさほど気にしていないようでした。たとえば”これはエアコンとは言わないよ” と言っても、軽く笑うのみで、”日本を基準にされても、、、” みたいな顔をしています。クーラーが入っているところで働けるだけでも幸せかもしれませんが、いまどき車のエアコンだって温調くらい付いてますからね。

 

日本もたいへん

今年もGWは日本で過ごさせていただきました。”たとえようもなく美しい日本” というのは変わらぬ事実で、空気もきれい、ゴミも散らかっていないし、季節は最高、何を食べても安心しておいしく食べられ、この世の天国と言っても言いすぎではありませんでした。が、日本もなかなかいいことばかりでもありません。

5月3日に北陸新幹線にの乗って長野に行こうとしたのですが、その日はGW後半の初日。GWが混雑するのは十分わかっているはずなのに、”(事前にネットで予約しておかなければならない)インドと違って、駅に行って切符を買い、目的地に行けばよい” という日本では至極当たり前の感覚で駅に行ったところ、ホームには人が溢れ、自由席の乗り場に移動することさえままならぬほどの混雑ぶりです。                            指定席の位置なのに、なぜか何人もの駅員が”4列に並んでください!” と書かれたプラカードを掲げて立っています。”指定席でなんでそんな指示が必要なんだろう?” と思いつつ、なんとか自由席のあたりまでたどり着くと、長蛇の列か?と思いきやそれほどでもありません。ラッキー、と思うのもつかの間、駅員が近くにやってきて、”自由席は始発からもういっぱいで乗れませんので、指定席へ廻ってください” と案内しているではありませんか。       これで先ほどの駅員が持っていたプラカードの意味がわかりました。通路やデッキに乗る人のための案内だったのです。人を掻き分け掻き分け、来た道をなんとか指定席のあたりまで戻ると、列車が入線してきました。ただでさえホームからこぼれ落ちそうな状態が、入線によってさらに人ごみの密度が高まります。指定席車両のなるべく空いている方を目指して移動しますが、どの入り口も人が溢れて乗り切れません。発車ベルが鳴り始め、”今日はもう無理かも” と思いつつさらに先の指定席車両で何とかもぐりこむことができました。  それでもまださらに入ってくる人がいて、発車ベルはなり続けたままなかなか発車できません。およそ10分ほども遅れましたが、乗れなかった人もいたのではないでしょうか?バックパッカーを背負った外国人なんかもいましたが、右往左往するばかりでなにがなんだかわからなかったと思います。でもまあバックパッカーですから、列車の乗るのは翌日でも問題ないでしょうか。

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*こう混雑しては、さすがの日本も出発直前では整然と並ぶという状態ではなかったです。真ん中の男性は”おい、これでさらに乗れというのかよ” と言っているかのようです。

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*なんとか入り込んだデッキの中。通勤電車ほどではないかも知れませんが、みんな足元に大きな荷物を置いているため、一歩も動けません。関係ないですが、さすが日本人は髪の毛がきれい(清潔)です。

結局終点まで約1時間強ずっと立ちっぱなし。それどころか軽井沢あたりまではずっと朝の通勤電車に揺られているようでした。さすがに軽井沢、リッチな人々がGWを過ごすのでしょう、多くの人が降り、そしてほとんど乗る人はおらず。軽井沢から先はデッキではなくて、車両の通路に入ることができたのでした。(多少エアコンの効きがよい)             教訓その1。もうGW中に移動することは控えよう。

 

MOMOS

MOMOSとはインドのダンプリングのことです。蒸した餃子といったところでしょうか。これまで何度か食べたことはあったのですが、それは中華料理としてのものであって、インドのものという認識はありませんでした。もちろん元は中国からのものでしょうが、日本の焼き餃子のように独自に発展というか変化したものと思われます。                                     たまたま同じブロックに住む女性社員と社有車に同乗しての帰り道、私の家のすぐ近くにもMOMOSを売っている店があると教えてくれました。”私もよく食べますよ。衛生的にも問題ないし、チキンMOMOSがお勧めです” とのこと。その日は家にこれといって食べるものがなかったので、早速その店でMOMOSを仕入れ、その日の夜ご飯にすることにしました。夜はビールと少々のおつまみがあれば十分なので、”餃子” の6つもあればちょうどいいところです。

”チキンMOMOSください” といきなり言うと、”店主”はちょっとうれしそうな顔になり ” どこから来ましたか?” というので、”Japan” というと” ありがとうございます!” と元気に一言。 ”いくついりますか?” というので”どのくらいの大きさ?” と聞くと”1プレート12個” と会話になっているようななっていないような。では6つほど、というと”ハーフプレートね” とちゃんと理解してくれてました。

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顔つきからすると中国系っぽいですが、インドの東北部(上の写真にもあるようにダージリンとかシッキムとか日本でも有名なインパールのあるマニプール州など)はほとんど中国人や日本人と変わらぬ顔をした人たちが住んでおり、このMOMOS屋もそんなところの出身でしょう。もちろん背景に映っている店は別です。

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まさに蒸した餃子ですが、ソースがまさにインド風です。3種類も付いてきて、一つはコリアンダーベースなのでパス(緑色のもの)。もう一つは白いソースで、のりのような感じ。味ものりに多少の甘辛さを加えたようなものです。こちらも味見しただけで実際には使わず。残りの薄茶色のものはまさにインド風。スパイスの効いたソースでベトナムの甘辛ソースから甘さを取り除いたようなものです。でも結局しょうゆにごま油、七味と酢を加えた正統派の餃子のタレを自分で作りいただきました。                                これで25ルピー(約40円)。ソースまでついて利益が出るのだろうか? 安いのはまあ良いとしても、さすがにこの値段の食事では、ひとりで食べる事と相まって少々のわびしさを禁じえないのでした。(もちろんおつまみはこれだけではないですけど)

ランチデリバリーボーイ

外はすでに連日40度を越し、ランチだからといって外に出てゆくもの憚られます。夏場に限ったことではないですが、通常ランチは”出前” を頼んでいます。どの店であっても基本的には”Free Home Delivery”で、欧米諸国が首をかしげる”出前でも価格が変わらない日本” と同じです。                                            一週間(5日間)のうちインド系ランチが2-3日、中国系が1日、ピザや日系が1-2日というパターンで回転しております。店を変えてその都度事務所の住所などを説明するのは面倒なので、店はほぼ決めております。その名はEkta’s Kitchen。店を切り盛りしている人物は日本に居たこともあり、日本語もそこそこわかるらしいですが、電話に出たことはありません。                                                      インドのランチタイムは13:00からが一般的ですので、通常12:30ごろに電話で注文します。Deliveryはいつも若い男の子ですが、問題がひとつあります。夏になると汗臭い匂いを発散させて配達してくることです。せっかくランチを届けてくれてもその悪臭で食欲が削がれてしまいます。ランチそのものも影響を受けているような気分にもなります。 お風呂やシャワーを浴びていないわけではないのでしょうが、着ているものをこまめに洗濯していないということだと思います。 それとも水で汗を流すだけで、石鹸でちゃんと体を洗っていないのか?                  ”君くさいよ” とも言えず、届いてから支払い終了までは息を詰める思いです。

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*現金はふつうに流通するようになりましたが、300円ぐらいの注文でもいまだカード支払いが可能です。カードリーダー持参のランチデリバリーボーイ。

おなじことがゴルフ場でも言えます。キャディーが匂うんです。ですからなるべく風下には立たないようにしています。冗談ではなくて本当にそうなんです。キャディーはすべて男なのですが、こちらも原因は同じと思います。しかもユニホームが決まっているので、(何着持っているのか知りませんが。おそらく一着だけでしょう)それを何日も着続けることになり、夏場などはなかなか強烈なものになります。これから夏本番です。やはり本人には言いにくいので、今度ゴルフ場に申し入れてみよう。

支払いの取立て

これまで仕事のことを書くのはあまり多くはなかったのですが、本来このブログでは、今後のインド赴任者のための情報を書き留めておこうというのがもともとの動機でありました。 が、実際には物珍しいことや、日本では考えられないようなことなどを書き留めたものがほとんどになっています。                                                でも今日は前回の”人の採用”に引き続き、仕事に関するお話です。                             はっきり言ってインドでは支払いは非常に悪いです。お金がないわけでも、悪意を持って支払う意思がないわけでもありません。私の見るところ、単に支払い業務に怠慢なだけです。日本ですと使用者側が検収を挙げるとすぐに購買関係者が動いてくれて、支払いの回収に苦労するというということはきわめて稀です。特に国の機関などは、3月中(期末中)に支払らわなければならないため、本当の検収が未完でも支払ってくれたりします。民間もB to Bばかりで、個人との取引はまずありませんので、仮に間に入った代理店がおかしくなったりしない限り”支払ってもらえない”ということはまずありません。                  ところがインドでは国の機関であっても、代金の回収にはホトホト骨が折れます。正確にいうと、基本的には信用状(L/C)取引ですので、90%ぐらいの回収には問題ないのですが、残りの10%の回収が大変になります。上記のように、”怠慢”なためみんな我関せず状態となり、それが長引けば長引くほどわけがわからなくなり、時には担当者が変わってしまったりして、ますます誰も関わろうとしなくなってしまいます。さらにその事務処理の遅さと言ったら想像を絶します。わざと時間を掛けているとしか思えません。一つの案件に書類が山のように積まれ、仮に担当者が変わってしまおうものなら、手をつけようという気さえ起きなくなってしまうことでしょう。                                            たとえ10%(時には20%)であっても、払ってもらえなければ会社としては立ち行きません。裁判に訴える方法もありますが、それも面倒なので、まずはとにかく請求を繰り返すしかありません。”Out of Sight, Out of Mind”(去れば日々に疎し=うまく訳すもんですね、昔の人は)ということで若い担当者を2日も3日も客先に張り付いてもらって、支払い業務が進むように圧力をかけさせたこともあります。                                      先日たまたまゴルフで一緒にラウンドした日本大使館職員にそんな話をしてみると、意外にも”代金回収には協力しますよ” とのコメントをいただき、インドではどの会社も苦労していることが良くわかりました。しかし、大使館のお世話になるというのは、裁判を起こすほどでは無いにしろ、最終手段に近いでしょうから、その前に自力で努力するしかありません。 仕事の話は面白くもないですね、やはり。

人の採用は難しい

新しい事務所になったこととは関係ないのですが、4月から2人の新人を採用しました。   1人は女性のアドミで4月1日から、も一人は若いエンジニアー(男)で4月10日から仕事開始。どちらも日系の人材派遣会社からの紹介です。                                                女性の方はまずは簡単な仕事からということで、エアーチケットや電車の予約などから始めてもらうことにしました。                                         話はちょっと逸れますが、インドでは電車(メトロではなくて長距離電車)の予約はほとんどすべてネット経由で行われ、日本のように駅に行って買うということはほとんどありません。そう聞くと、”さすがITのインド” と思われるかも知れませんが、長距離電車の切符を買うのは前日の11時に販売が開始され、ほぼ5分か10分くらいで完売になってしまいます。よって駅に行って列に並んで買うなどというのは、不可能ではないものの現実的ではありません。 毎日11時になったら各地から一斉に申し込むので、”国鉄”の切符予約サイトは”炎上” したような状態になり、これまた待たされます。実際に客先に行くエンジニアーや営業マンが、サイト経由とは言え正確に11時に自分で切符を予約する、というのは難しいので基本的にアドミの仕事としているわけです。                                  ところがこの20歳そこそこの若い女性、Shivanjaliさんというのですが、こんな単純な仕事すらも満足にできず、間違ってばかりいました。最初の1日2日はまあ様子見としても、3日4日経っても改善の様子が見えません。しかも、彼女の両親が銀行から借金があって、両親が行方を眩ましているようなのです。その銀行がその両親を追跡するために、彼女や会社に頻繁に電話が入るようになりました。借金の件は彼女本人には責任がないでしょうから気の毒なのですが、チケット予約のような簡単な仕事でも満足にできないようでは長くは置いて置けません。インドでは6ヶ月の試用期間があり、その間に”不適”と認めれた場合は一方的に解雇を言い渡すことができます。 こういう時のお役目は私の仕事であります。銀行から追い掛け回され気もそぞろだったのでしょう。かわいそうですが、仕方がありません。お引取り願うことに決め、心を鬼にして通告しました。涙をこらえながら退席していった彼女の顔が忘れられません。

一方、エンジニアーの方は、1週間会社に来ていたものの、翌週からパタッと来なくなってしまいました。10時過ぎても事務所に現れないので、”彼はどうした?” となり机の引き出しの中を見ると支給されたPCも携帯も引き出しの中に入っています。これはどうしたことか?   この時点では私はまったくNo Ideaだったのですが、ローカルスタッフにはある程度察しがついていたようです。後でわかったことですが。                            連絡の取りようがないので、紹介してくれた人材派遣会社に”捜索” を依頼すると、2時間ほど経ってから、”祖父が早朝に亡くなって、しばらく会社には行けない。直属の上司へも連絡つかず、申し訳なかった” との報告が入りました。ま、仕方がないか、と思ったのは私だけで、実は彼、前の会社を辞めてなかったのです。辞めたとウソをついて、新しい会社に採用されたのですが、恐らく前の会社からかなりよい条件を提示されたのでしょう。ならばやっぱ辞めるのをやめた、ということで前の会社に戻ってしまったのです。なんと。。。でもインドではこういうのは珍しいことではないそうです。地元の人は彼の机の中を見てすぐに察したというわけです。                                            ”まったく信じられないことするね” というと、”日本では考えられなくても、インドではそうでもないんですよ”とコメントがあり、またひとつ面白くもない経験をした次第です。

事務所の引越し2

3月1日に引渡し予定であった新しい事務所ですが、前回お送りしたように工事は遅々として進まず、挙句に中古の家具を持ってくるなど破廉恥甚だしいため、オーナーに工事業者の変更を申し入れたことは前回書きました。その後電光石火で新しい業者を選定し、わずか5-6日ほどで入居ができる状態になりました。万が一3月中に引越しが出来ないと、オーナーは多大な違約金を払うことになっていましたので、超特急で作業させたのでしょう。                                                    このオーナー、人相は悪いですが付き合ってみるとなかなかの紳士です。やるとなったらお金に糸目をつけずにやる、というところがあります。個人的にはゴルフにも誘ってもらい、癒着状態にあったので、工事の遅れについて責めるのはもっぱらローカル社員に任せていましたが、いろいろ聞いてみるとかなりの事業家のようです。不動産で食べているかと思いきや、それはほんの一部にすぎず、いくつかの会社のオーナーで、”これまでの自分の人生については神様に感謝したい” と言い切る、人生の成功者を自認する幸せな人でありました。年齢70歳、Guptaさんという人ですが、そんな風に自分の人生を振り返れる人はいったいこの世にどのくらいいるのだろうか?と思ったくらいです。子供は男の子がひとりだけ。 ペンシルベニア大を卒業した自慢の息子さんなのですが、”自分とは違って息子には運がないからダメだ” とこれまた冷徹に言い切る面白いところがあります。人間にはもって生まれた運というものがあって、それからは逃れられないものだそうです。その運というものは生年月日や星座などから決まるという風に言っていたように聞こえましたが、次回会ったときまた確かめてみましょう。いまさら自分の運など知ったところでどうにもなるものでもないですが、やはりちょっと興味があります。筆者の仕事は科学の世界に多少なりとも繋がりがあり、そういった非科学的なものは否定したいところですが、シドニーに居たときにも”超能力者”と出会った経験もあるし、この世には科学では説明できないものも少なからずあるのかもしれません。

話が逸れましたが、3月28日と29日を引越し日と決め、準備の出来た人から自分の荷物を持って順次2階から3階に上がるという簡単な引越しです。個人の荷物はPCとか事務用品ぐらいで、元の事務所も家具付でしたから移動する必要もなく、大きなものといえばコピー機ぐらいです。Manojという19歳の新しい契約社員が、書類の運搬、掃除など細々としたことはやってくれたので、良くも悪くもインドならではの事務所の引越し、いろいろありましたがなんとかこれにて無事終了です。

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*事務所の入り口で日本でいう地鎮祭みたいな儀式です。もちろんヒンズー教方式。

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*ヒンズー教のお経をありがたく拝聴。日本同様、地元民も何を言っているのか分からないと思います。30分も床に座っているのはつらかった。

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*新しい事務所の内部。荷物を運び込む直前です。

 

信号無視で捕まる

郷に入れば郷に従え、などと言っていたら早くも信号無視で捕まってしまいました。     もちろん信号無視など積極的にやる意思など毛頭なく、その日も赤信号が見えたのですが、横断歩道も停止線もないため何処で止まってよいのかわからず、ほんの一瞬戸惑っている間に、赤信号を無視して行く前の車につい釣られてずるずると前進してしまいました。ややカーブになった信号の先には、それまで見えなかった警官が手招きしています。日本のように、道路の端に止まらせられ、”免許書を見せて” と定番のパターン。                             更新してから初めての免許書、自分でもよく見たことなかったですが、免許書についてはなにも言われなかったので問題ないのでしょう。                           ”信号無視で罰金と免停3ヶ月” と言われ、”罰金はしょうがないけど、免停は困るんですけど。罰金もしくは免停ってこと?” と確認すると、”両方だ” と言います。その警官は私の免許書を見ながらクレジットカードリーダーのようなものを細いペンでなにやら打ち込んでいるように見えました。でも格好だけのようにも見えます。本来はそこから領収書が出てくるのでしょう。                                                   ”罰金はいくら?” と聞くと ”1,100ルピー”(約1,700円) ”今払うですか?” ”Yes”。     素直に1,100ルピーを差し出すと、即自分のポケットに押し込みました。内心、これはきっと自分でねこばばするに違いないと推測し、カードリーダーのようなものから領収書も出てこないので、”じゃ、行っていい?” と聞くと” OK” と一言。                   1,100ルピーは取られましたが、ラッキーなことに免停無しで済んだようです。

その日はよく見ると警官があちこちに立っていました。実はデリーと隣接するハリヤナ州のJatsというコミュニティー(カースト)の大規模な抗議デモが計画されており、デリー市内はそのためにいたるところで警備していたのです。ただ立っていても暇なので、ついでに交通違反を捕まえていた、といったところです。                               ちなみにJatsというカーストは土地持ち農民で、インドでは比較的恵まれているコミュニティーなのですが、Dalitなどの下層カーストに認められている学校や国の機関への優先枠を自分たちにも認めろ、という要求をし続けています。現政権は断固認めない方針のようですが、そもそもそのような”優先枠” を設定したこと自体が間違いの元だったと思われます。表向きは”インドにカーストは存在しない” といいながら、下層カーストに対しはそんな優遇策というか逆差別ともいえる制度を作って、国自らカーストの存在を認めているのですから。                                                      とにかく、普段ちゃんと信号を守っている善良な運転手にとっては誠に不運な日でありました。日本では25年以上も無事故・無違反だったというのに。

後日この話を会社でしたところ、”信号無視など罰金は100ルピーですよ。1,100ルピーは飲酒運転の罰金です。だまされましたね!”。なんと信号無視の罰金は100ルピー(約160円)で済んでしまうそうです。やはりインドでは信号は参考程度になるわけです。

電気も水もなし

デリーのアパートに引越してほぼ1年が経ちます。一年前の入居時、水道の水が硫黄くさい感じがしたので、屋上にある水タンクを洗ってもらいましたが、一年に一回ぐらいは洗ったほうが良い、と会社のスタッフからもアドバイスされたので、運転手のGovindちゃん経由で”掃除業者”に頼むことにしました。当日はGovindちゃんが立会ってくれてお任せです。                                                     夜家に帰って、フィルター付の蛇口をひねってみるといつものように水が出ましたので、一安心。でも冷蔵庫と電子レンジの電気が消えています。電気もTVも空気清浄機も問題ないのに、冷蔵庫のあたりだけが停電となっているようです。部分停電などということもあるのだろうか?でも他の階でも同じだろうから、まもなく復旧するであろうとさして心配もせずビールを飲んで寝てしまいました。                                        年をとると夜中にトイレに起きることが多くなります。4時ごろだったでしょうか、小用を済ませて水を流そうとパネルを押しても、蓋が開くような音がするだけで水が流れてきません。あわてて脇にある洗面所の蛇口をひねってみましたがやはり出ません。昨晩はフィルターの水は出たではないか。。。冷蔵庫も依然停電のままです。これはどうしたことか? 水道から水が出ないことと(部分)停電は関係ありそうにも思えましたが、よく分かりません。 Govindちゃんに聞いてみるにも夜中の4時では電話するのも憚られ、夜が明けるのを待つことにしました。                                                      6時過ぎにGovindとも連絡がとれ、彼の言うには”ハウスガードが分かっている” といいうので、言葉が通じないハウスガードにどのように説明しようか悩みながら、下に降りてみると、日本でいうブレーカーと思われる器具の前で、ハウスガードが見知らぬ人物となにやら話しています。彼はおそらく隣の家のガードでしょう。ハウスガードは、Govindから連絡をもらって、私の部屋の電気を復旧させようとしているようなのですが、何をしていいやら分からない様子。実は彼らは昼間のガードとは別人物で、水タンクの掃除をしたことを知ってはおらず、なにをすべきかの指示も受けていないのです。

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*奥の人物がアパートのハウスガード。左のボックスは各階のブレーカーなのですが、どうしらたらよいやら分からない様子です。                                                        私も今回の一件で学習したのですが、水タンクを掃除するには一旦メインの電源を切って、夜の8時と朝の8時に市から流される水道水をくみ上げるポンプを止めなければなりません。(デリーでは一日2回しか上水道が流されません。そのときにポンプで水をくみ上げてタンクに貯めておくのです)                                                   掃除の作業が終わったら、当然電源を元に戻しておくべきなのですが、昼間のハウスガードがそれを忘れて帰ってしまったらしいのです。夜のガードが2人で、Govindと電話で話しながらああでもない、こうでもないとやっているのですが、一向にラチがあきません。(彼らはもちろん英語も読めません)仕方なく20分ほど後Govindちゃん自らバイクで登場、メインの電源を繋げて、停電も水道も一気に解決。でも、冷蔵庫の冷凍してあるものなどかなり解けてしまったと思われます。またそのまままた冷凍になっていますが。                                                    頻繁にある停電対策のため、メインの電源が切れてしまっても、照明やTVはUPS(無停電電源装置)で供給され、水をくみ上げるポンプや冷蔵庫、エアコン、電子レンジなどはメインの電源を使っている、というわけです。                                      これで停電と水が出ないということは結びつきましたが、フィルター付の蛇口からは水が出たのはなぜ?たぶんフィルターの中に残っていたわずかな水が出ただけとおもわれます。      それにしても真夏でなくて良かったです。エアコンが使えない真夏など考えられません。もっとも一般のインド人はエアコンなど無しでじっと我慢しているわけですが。                                                頭にくるのは昼間のハウスガードの怠慢です。以前、勝手に車を運転してぶつけたガードが居て、即クビにしてもらいましたが、それほどのことでもないし。言葉が通じないのでは怒る気力も起こりません。これもGovindちゃんを通じて”叱る”というなんとも歯がゆい方法しかなさそうです。

新聞記事より

最近の新聞記事に、たまたま日本に関する記事が目に付きましたので、それらをまとめてお送りします。

1.東京は世界一正直者の都市?!

東京に限らないでしょうが、無くしたものがそのまま手付かずで持ち主に帰ってくるというのは日本では普通のことでも(最近はそうでもないか?)、海外からみたら”奇跡”です。    下の記事は、2016年に警視庁に約32億円の現金が落し物として届けられ、そのうち3/4が持ち主に無事返されたと書かれています。                             日本では喫茶店やレストランなどの”席取り”のためにしばしばスマホを置いて、カウンターなどに注文に行くのは普通のこと、とも紹介しています。確かに日本だったら誰も手をつけないでしょうね。これらは”相手(無くした人)の立場になって考えよう” という教育のお陰としていますが、人のものには手を付けない、という社会規範みたいなものが定着しています。世界で類をみない宝物と思います。

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2.日本は飛びぬけて安全な国

こちらは日本の事を書いた記事ではなくて、”リッチになると犯罪が減少する” という調査報告で、10万人に対し何件の殺人事件が発生しているかを1995年と2014年で比べています。ほとんどの国で減少傾向にあり、インドでは4.4人から3.2人に減少。飛びぬけて高い南アフリカでは64.9人から33人と大幅に減少しています。 日本は0.5人から0.3人と、2014年の時点では、安全な国というイメージが高いスイスの0.5人を大きく下回って最低数値です。そんな調査するまでもなく、豊かになれば犯罪が減る、なんて当たり前のことと思いますが、日本やUSAなど過去20年で少しは豊かになったのだろうか?

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3.アジアのなかではダントツに汚職の少ない国

アジアの中でのデータではありますが、日本のクリーンさもダントツです。日本は0.2%と2位の香港の2%の1/10です。 3位は韓国で3%。                                             インドは残念ながら汚職の高さでは堂々の1位で69%。ベトナム59%、タイの41%と続きます。なぜか中国が入っていないのですが、おそらくデータがないのでしょう。         どういう場合に”袖の下”が使われるのかというと、公立病院へのアクセスや、役所での手続き推進、あるいはおなじみの警察へ等。そういえば私自身もインドで運転免許を取得するときには手を染めてしまいました。お陰で特急で手続きしてもらえ、頼みもしないのに3年有効のものが発行されてきました。(普通は1年毎に更新)                        ちょっと前の話ですが、マレーシアの高速道路でスピード違反につかまり、50リンギット(約1,000円)を握らせて無罪放免してもらったこともあります。そのときは警官から”ありがとう” と日本語で言われびっくりするやらあきれるやらでありました。

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