クリケット体験 その2

さていよいよ生まれて初めての、そして最後になるであろうクリケット体験です。      ラッキーなことに事務所からすぐのところに公共の運動場があって、クリケットだけでなく、テニスコートプールや卓球場、ヨガ道場なども。クリケット場を借りるのに、一人1,200ルピー(1,900円ぐらい)は、インドにしてはちょっと高い感じがします。クリケットは裕福な人が楽しむスポーツなのかも知れません。

*ヨガクラスの案内と右がクリケット場の入り口。

最初のイニングは攻撃側(打者=バッツマン)で、3番打者を指名されました。しかし、野球とは違い3番、4番が好打者というわけではありません。アウトにならなければ一人で何点でも得点できるのです。理論上は無制限に。打ったらバットを持ったまま15Mほど走らねばならず、それが続くと結構疲れます。片道走ると1点、往復で2点得点となります。                                                      ピッチャー(ボウラー)は、チームのなかから6人がそれぞれ6球ずつ投げます。(もちろんいろんなバリエーションがあります)野球のように投げる専門がいるわけではありません。独特なフォームで、一般的にはワンバウンドで投げて、打者の後ろにある”ウィケット”と呼ばれる3本柱に当てて、上に載っている”スタンプ”という木片を落とすことで打者をアウトにできます。打者はボールがウィケットに当たらないように、打ち返すわけです。

*試合開始直前。天気に恵まれ、皆さんやる気十分です。

*このバッツマンが大変上手で、確か一人で50点以上稼いだと思います。

*クリケット専用の得点記録用紙。誰が何点取ったかが、そして合計得点が一目でわかるようになっています。

早速”クリケット体験その1”に読者から感想が寄せられました。                     ”ルールは分かったけど、何が面白いのか分からない” と。うーん、確かにそれも分かるような気がします。クリケットの場合は前後左右どちらに打ってもいいので、バットに当たりさえすればいくらでも得点できそうな気もします。しかもバットは丸い棒じゃなくて、平べったい板のようなものですので、当てるだけならそう難しいものでもありません。でもそんな風に感じるのは”草” クリケットだからでしょう、たぶん。                                             それにしても、この日は改めて自分の歳を感じました。ちょっと走っただけで疲れる、ボールが取れない、投げられない・・・自分の頭のなかではキャッチできるはずだと命令しているのですが、なぜか手にも触らずすり抜けていってしまいます。動体視力が落ちるというのはこういうことなのだろうか。投げても、30mぐらいしか投げれません。”こんなはずではない!” と思っても、頭のなかと体は大きく乖離しているようで、情けないことこの上なし。よってピッチャー(ボウラー)なんてとてもとても。                                              そうなると、やはりいまいち楽しめません。 2イニングのみやって私は引き上げましたが、ランチの後、多くのメンバーは3イニング目を楽しんでいました。やっぱ、みんな若いしな。 私には、”そんなに面白いか??”と思えても、彼らはクリケットの楽しみ方も違うのでしょう。考えてみれば、ゴルフだってテニスだって、最初からそれほど面白いと思えたわけではなかったですから、何事もそこそこやってみて面白さが分かってくるのでありましょう。

 

 

 

クリケット体験 その1

インドで最も人気があるスポーツといえばクリケットです。日本ではまったく人気がありませんが、一説には世界で最も競技人口が多いのはクリケットだとか。 インドとパキスタン、バングラデッシュがあるからです。バングラデッシュも人口1億を超え、その3国合計すると16億人近くにもなります。                                          私もこれまでの赴任地(オーストラリア、シンガポール、インド)はすべて英国連邦。よってどこもクリケットは1-2を争う人気スポーツで身近だったのですが、ルールもわからず、口で教えてもらっても理解できずで、ほとんど関心を払ってきませんでした。多くの日本人はそんなもんだと思います。

およそ20年ほど前、仕事でバングラデッシュに出張した際、まず現地代理店を訪れたのですが、その日はクリケットの試合の日だったようで、代理店の社長は、                            ”仕事なんかしている場合じゃないよ、XXさん。一緒にクリケットを応援しようぜ” と言ってTVの前から動こうとしません。                                         おいおい、わざわざ東京から来たんだぜ。それは無いだろう!                                                 ”こんな面白いものないよ。仕事はあとあと” 。バングラデッシュの相手はどこだったか覚えていませんが、とても大事な試合だったのでしょう。郷に入ったら郷に従え、とも言うしクリケットに関心はないけど、のんびり行くか・・・そのころはWiFiなどという便利なものは無く、ダイアルアップと言って、”ピコ、ピコ、ピコ、ジージージー、ピーー”とか鳴って、やっとEmailに繋がるような環境でしたが、それなりに仕事も出来たのでまあいいですが、クリケットは彼らにとってそれほど熱狂させるものなのです。

インドに赴任して4年が過ぎようとしていますが、クリケットの話題になることも多いものの、私はまったくついていけません。                                      ”野球に似ているように見えるけど、点数の見方もルールが分からないし。昔オーストラリアにいるときも、教えてもらったけど、聞いてもよくわかんなかったよ” なんて言っていると、                ”じゃ、一度実際にプレーしてみるのが一番ですよ。今度計画しましょう”  そんな話になったのは1年も前ですが、なかなか実現する機会がなく、ほとんど忘れかけていたところ、       ”来週クリケットグラウンドを予約しましたから、やりましょう。一人1,200ルピーです。道具は用意しますので、運動できる服装で来てください”                         ”ほー、そうですか。それはありがと。じゃ、事前に勉強しておかないとね”              今はGoogle先生がなんでも教えてくれますし、実際自分でプレーするとなると読み方がまったく違ってきます。確かに野球にはちょっと似ているけど、だいぶ違うことが分かってきました。だけどそれほど難しいものでもなさそうです。デリー事務所のスタッフと運転手のGovindなどを入れて総勢20人を2組に分けてのクリケットマッチです。(正式には1組11人なのですが、バリエーションで何人でも楽しめるらしいです)・・・ 続く。

オクラのぬか漬け

ぬか漬けは、最初の作品こそイマイチでしたが、その後2-3週間もすると発酵が進み、ぬか漬けらしい、期待した味わいになってきています。大根、ニンジン、ナス、キュウリなどほとんど毎日のように楽しんでいるのですが、漬物の定番ともいえるナス、キュウリは、素材そのものが日本のものと違うせいか、残念ながら同じような味わいにはなりません。でもインドですから、多少の違いは許容範囲としましょう。                                                      そんなこの頃、ぬかずけのきっかけを作ってくれた”師匠”に再会する機会があったのですが、彼の言うには” オクラをぬか漬けしたらいけますよ” との情報。             オクラはインドではとてもポピュラーな野菜で、会社の従業員もしょっちゅう”オクラのカレー炒め” みないなものをお弁当に持って来ています。私はインドの野菜は農薬が怖いので、なるべく皮を剥いて食べるようにしているので、オクラはピーマンなんかと同様、皮を剥くわけにもいかず、これまで買ったことはありませんでした。                     ”でもぬか漬けに良いなら、この際試してみようか?きっとよく洗えば大丈夫。すくなくとも漬ける前と後で2回は洗うのだし”

味は、なんとなく想像した通りでした。日本では刻んで、しょうゆと鰹節などとまぶし、納豆のように食べたりしましたが、そのしょうゆ味を”ぬか漬けの味” にして、生臭さを少なくしたもの、という感じです。12時間ほど漬けたオクラよりも24時間ほど漬けた方が、生臭さがほぼ取れて、私にとっては好みでありました。

*オクラとにんじんのぬか漬け。にんじんはずいぶんと赤く見えるかと思いますが、ぬか漬けしたためにこうなったのではなくて、もともとの種類が違います。インドには2種類のにんじんがあって、日本風の黄色のものとこの赤みがかったものです。どちらも間違いなくにんじんなのですが、インドではこの赤い方が一般的で ”キャロットケーキ”などお菓子に使うことも多いようです。

前回”ぬか漬けに挑戦” をアップしたところ、同じ会社のブラジル駐在員から ”私もぬか漬け作ってますよ。ぬか床はもう4年物です” というメッセージをいただきました。その彼も単身赴任のおやじですが、思いがけずぬか漬けの大先輩だったとは!さらに思いがけない材料や楽しみ方があるのかも知れません。2週間後に会うことになっていますので、ぬか漬け談義が楽しみです。

 

大坂なおみ

デリーに4年近くもいるのに、一度もプレーしたことがないゴルフ場があります。       そこは、ITC Classic. デリーで3本の指に入ると言われているゴルフ場で、そこでプレーしたことない日本人はまず居ないくらいポピュラーなところですが、私にはなぜかこれまで縁がありませんでした。                                                   しかし1月26日(土)、ついにそのチャンスが訪れました。干支会の同世代、Mr. Sさんからお誘いいただいたのです。 (メンバーと一緒でないとプレーできない)                                                  ”その日はインドのRepublic Dayで(日本の憲法記念日)ドライデーなので(お酒が出ない)、ラウンドの後は私の家で火鍋パーティーをやりましょう”                      それはそれは、ありがたい。ゴルフをお誘いいただいた上、その後の食事までアレンジしていただけるとは。しかも”火鍋” とはまたグッドアイデア。昔10年近く前にシドニーの中国レストランで食べて以来か。                                             ゴルフ場そのものは、噂の通り大変良く整備されており、ホームコースとも言えるいつものGG(ゴールデングリーン)とは大違い。そもそもITCホテルは5スターホテルですから、さもありなんです。

*ゴルフ場に隣接しているITCホテル。

*1番ホール。我々の前のインド人グループです。朝日と朝靄がいい感じです。

ラウンドが終わって、午後2:30ごろS氏宅にお邪魔すると、見たいと思っていた 全豪オープン女子シングルスの決勝がTVでやっているではないですか。そうです、大坂なおみとチェコのクビトバとの決勝戦。第一セットを取って、第二セットを5-3でリードしているところ。憧れのITC Classicでゴルフができて、その後全豪オープンの決勝が見れるとは!                           早速ビールを飲みながら応援観戦で盛り上がります。誘ってくれたSさんは、ある会社のインド法人の社長さんで、その日は Sさんの部下が何人も参加していましたので、男ばかりとはいえ、火鍋を準備する人がちゃんといるのです。私もSさんと同年の最長老でもあり、お客様扱いしていただき、上げ膳据え膳といった結構な身分でした。

*火鍋の写真を撮り忘れたので、どこかのサイトから借用。ひとつの鍋に仕切りがあり、左右味が違います。S氏邸では、2つの鍋に3種類の味が用意され、誠に美味、そして栄養バランス満点でありました。

ところが大坂なおみは、我々が応援しはじめととたんに劣勢になってしまい、大きくリードしていた第二セットを落としてしまいました。でも最後には踏ん張って第三セットを取って優勝。しかも同時に世界ランキング1位です。めでたしめでたし。                                     彼女が日本人とは言いがたい、という議論もありますが、確かにあの体格とか肉体的強さは黒人独特のものを持っている、と言わざるを得ないと思います。  やはり本当に純粋な日本人女性なら、ちょっと勝てないじゃないか?だいたい彼女並の身長180cmの日本人女性などどのくらいいるのだろうか?そういう意味では、伊達公子が世界ランキング4位になったのは、奇跡に近いくらいすごいことなんだと思われます。                         逆にもし黒人が本気でテニスとか水泳などを始めたなら、黒人選手が圧倒してしまうかも知れません。実際、女子テニスでは一時期ウィリアムス姉妹が圧倒してましたし、100M走、(ヘビー級)ボクシング、プロバスケットボールなどは黒人の独断場と言ってもいいくらいです。今はテニスやゴルフ、あるいは水泳などでは黒人の競技人口は比較的少ないので、活躍している人はそれほどでもないですが、将来はどの競技も黒人系が独占する、なんて日が来るかも知れません。そうなったらオリンピックもつまんないかもです。 もともと体格、体力で劣っている日本人、アジア人はなんたって不利ですからね。               もっともそんなこと今に始まったことではないですが、そんな中でも最近オリンピックが近いせいか、テニスはじめゴルフ、サッカー、バドミントン、卓球、野球等々活躍する日本人が多くなっているのはうれしいことです。がんばれ日本!

 

 

 

物は考えよう

これまで何かとネガティブというか、日本では考えられないようなことを取り上げて来たように思いますが、そんなネガティブなイメージも見方・考え方次第でプラスにも感じられるのも事実です。インドではそうでもしないとやってられないというのもありますが、そんな一般的にはネガティブなことも捕らえ方次第ではそんなに悪くもないのでは?なんて事象をいくつか挙げてみましょう。

1.時間にルーズ:                                            インドでは時間などあってないようなものだと言われますが、それは事実です。飛行機はかなり良くなってきましたが、電車など時間通りに動くなどということは誰も期待していません。納期を守る、支払い期日通りに支払う、なんてものもまず守られません。時間に異常に正確な日本人にとっては、我慢ならないというくらいのレベルですが、逆に日本人が異常に正確なだけで、世界的には時間を守る方が例外。そんなに気にしなくて、一応の目安程度のものだと考えれば、逆に気楽に生活できるかも知れません。私はこのところ腕時計もしなくなりました。正確な時間が知りたければ携帯があるし、インドで分刻みの正確さなんて必要ないですから。

2.駐車はどこでもOK:                                           東京ではどこに行くにも電車の方が確実で早いので、車での移動というのはまれだと思いますが、駐車場がない、そして駐車料金が異常に高いというのも大きな要因だと思います。しかしここデリーでは、公共交通機関の発達がまだまだで、車なしには動きが取れません。そして、駐車違反というものはあっても無いに等しいです。ここ10年で7倍ぐらいに車の数が増えたそうですから、どの道路も両側とも(駐車違反の)車でいっぱいです。結果、恒常的渋滞をさらに悪化させているのですが、まったく道を塞いでしまうほどでもありません。少なくとも駐車場のことを心配する必要がないというのは、それなりに便利といえば便利であります。さらに交通法規もほとんど守る必要なし。良くないことは明白ですが、自己責任においてどのように運転しても自由、と考えればこれまたさほど悪くないかもです。

3.分別ごみ無し:                                                ペットボトルのキャップまで分ける分別ごみは日本では当たり前ではありますが、インドではまだゼロと言っていいでしょう。生活する側からすれば誠に楽チンです。生ごみもプラスチックも缶もなにもかも一緒でOK。それでも最後には、いつかもこの駐在記で書いたように、人力で分別されます。ゴミ集めする人が、お金になりそうなもの、たとえば空き缶や壜、ペットボトルなどを取り出して分別くれるのです。                          ちょっと話しが逸れるようですが、古新聞も買ってくれます。お金を出して持ってってもらうのではありません。過日は古くなったダウンウェアーをゴミとして玄関に出しておいたところ、部屋の掃除人が良い拾い物でもしたかのように持ち帰って行きました。自分で着るか、売るためでしょう。循環社会?無駄がなくて結構です。

4.人の事は考える必要なし:                                      もちろんこれも良いことではないのは疑いの無いことですが、日本人のように人のことを考えすぎるものいかがなものかと思われます。学会や会議などでインド人が一人で喋りまくって顰蹙を買う、なんて話を聞いたこともあるかと思います。ゴルフなんかでも、スロープレーで後の組がイライラしていようと一向に気にする風はありません。                                                KY(空気が読めない)などという言葉がありましたが、インドでKYなんてあり得ません。すなわち誰もそんなことできません。ひたすら唯我独尊、わが道を行くのみ。これまた人によっては疲れなくて居心地の良い環境と捉えられるかも知れません。

尚、以上は私の後任者募集を意識して書いたものではありませんので、念のため。

BIG BAZAAR

インドで4年近くも暮していますが、スーパーというのは食品や日用品しかなく、衣類を買うには小売店とかショッピングモールに行くしかない、日本にあるAEONやイトーヨーカドーのような大規模小売店舗は無いものと思っておりました。ショッピングモールはあちこちにあるのですが、自宅の近くには無く、またあっても大き過ぎて日用品の買い物には必ずしも便利ではありません。

今年の冬は結構寒く、冬物をほとんど持っていない私は、ある日の昼食時、        ”このあたりでカジュアルウェアーを売っている適当な店ないかな?セーターとかシャツなんかが買えればいいんだけど”                                     ”それならラジパットナガールマーケットかBIG BAZAARがいいんじゃないですか?” とのアドバイス。                                                 ”ラジパットナガールマーケットはブランド品とか色んな店があるし、BIGBAZAARは安くてなんでもありますよ”                                                   ”BIG BAZZARって聞いたことあるけど、食品のスーパーじゃないの?” と聞くと、   ”いや、衣類なんかも売ってますよ。値段も手ごろだし値引き交渉も必要ない、すなわち値札通りの価格です”                                            インドでは通常何でも値段交渉して買うものだそうですが、私は面倒だし慣れていないので、高いもの以外はほとんど言われたままの値段で買ってしまいます。仮に野菜など結構な量買っても100ルピー(160円)とか200ルピー程度ですから、値引き交渉する気力も沸きません。 また、政府からそういう通達も出ているのです。すなわち”露天商などはもともと貧しいのだから、払えるお金があるならば値切らないで買ってあげてほしい” というわけです。

紹介のBIGBAZAAR、事務所から自宅までの途中にありました。食品から衣類、電化製品までまさに期待したとおりの総合スーパーで、イトーヨーカドーを小さくしたようなものです。たしかに値段も安いと思われます。そこでパジャマ代わりの長袖Tシャツなどを買ったのですが、数日後たまたま重宝しているYoutubeでNHKスペシャルを見ていたら、”インドの衝撃” という数年前に作成されたと思われるシリーズがありました。急成長するインド経済を扱った番組です。クリックしてみると、なんとこのBIGBAZAARの紹介で始まっています。やはりこのような総合スーパーはインドではわりと最近のもので、拡大しつつある中間層をターゲットとした”モダンな” 店なのです。超大市場インドを象徴するひとつということでしょう。                                                    私にとって買い物などはいわば必要悪で、楽しくもなんともないですが(ほとんどの男は同じだと思いますが)、大きい買い物かごいっぱいになるまで買い物を楽しむインド人家族(とくに女性)がとても印象的でした。

*BIGBAZZARのサイトからコピーしたものです。

バスルームに監禁される

インドの友人がネパール訪問中、ホテルのバスルームに監禁されてしまうという事件が起きました。監禁されたと言うのは、誰かに閉じ込められたのではなくて、閉めたドアが開かなくなってしまったのです。その友人は(御婦人なのですが)、幸い裸で閉じ込められたわけではなくて、服は着ていたようですが、バスルームにあった唯一使えそうな道具、トイレットペーパーの金具(フラップ)を使ってロックがかかってしまったドアのノブの辺りを削って、何とか開けることができたそうです。脱出するまでにおよそ2時間の苦闘だったとか。冷静な判断力と行動力はすばらしいと思います。

数年前の話しになりますが、私の同僚K氏はシンガポールの自宅で同じ目に会いました。男一人暮らしでもあり、真っ裸でシャワーを浴びて、出ようとしたらドアが開きません。シンガポールだから?なかなかしっかりした造りで、ノブの辺りを削るなんてことは到底できそうになかったそうです。道具もないし。アパートは15階で、バスルームの窓はありますが、隣のビルが迫っていて、大声を出しても、たとえばトイレットペーパーを吹き流したところでだれも気がついてくれません。 そこに”Help”とか書けたらよかったかも知れませんが、ペンなどあるはずもなく、また携帯もありません。                                                   結局あきらめて、そのバスルームに閉じ込められること凡そ24時間、会社に出社してこないし、携帯にも出ないことを不審に思った同僚が、大家とともに部屋に入ってきて救出されたそうです。裸だったけど、暖かいシンガポールですからそこは問題ではなかったようですが、狭く何もないバスルームに24時間閉じ込められたところを想像するだけでも気が狂いそうです。

私は数年前、ポルトガルに旅行した時に似たような経験があります。ただ私の場合は逆で、部屋からロックアウトされてしまいました。ホテルのスタッフに開けてもらえば何も問題ない、と思うでしょうが、その日は出発の日の早朝で、そこは夜間は誰もいないホテルだったのです。                                                     バスルームは、部屋の中には無く、自分の部屋を出たところに別途設置されておりました。その夜はとても暑くて、窓を開けたまま寝ていたのですが、朝5時ごろ起きてシャワーを浴びようと、何の疑いもなく隣のシャワールームのドアを開けたと同時に、風がすーーと流れてきて、”ガッタン”。私の部屋のドアが風に押されて閉まってしまったのです。あっ!!と思ったものの、もう自分の部屋には戻れません。オートロックですから。            パニックになりそうな心を抑えて、パンツ一枚で最悪の事態と、何とか部屋に戻る方法は無いか考えます。                                              ”まず、最悪でも帰国できないだけ。チケットが無駄になるかも知れないけど、命までは取られるわけでもなし。遅くとも7時か8時ごろにはホテル従業員が来るであろう。朝6時に予約しておいたタクシーの運ちゃんには、こんな格好だけど、事情を話してお引取り願うか”                                                  さて、ドアを開ける方法はありやなしや?隣の部屋の客を起こしたところでどうにかなるものでもなし。外に出て、開いている窓から入るか。部屋は2階ですが、壁に窓はあってもよじ登るような足場はまったくありません。

しばらく考えて、”そうだ、確かレセプションは無人でカーテンが閉まっているけど、中には自分の部屋の鍵があるに違いない”                                       一階に下りて、レセプションの中をカーテンの間から覗いてから、カウンターを乗り越えて内側へ。まるでこそ泥のようです。机の引き出しを開けてみると、いきなり鍵がいくつか出てきました。”自分の部屋の番号が書いた鍵はいずこに?”  なかなか見つかりません。でもそのなかに、ポルトガル語ですが”マスターキー” の意味ではないかと思われる字が書かれた鍵がありました。(どのような綴りだったのかは今は覚えていませんが) それを手に、部屋にもどって一か八か試してみると・・・正解でした。ああ、なんと、、、助かった!!その間およそ20-30分ほどでしたでしょうか。

後日、この一部始終をメールにて、このホテルを予約してくれた知人に連絡すると、”それは大変申し分けなかった。私だったらハートアタックに見舞われていたところでしょう。ホテルに改善するよう申し入れておきます” というコメントをもらいました。こじんまりとしたそのホテルはきれいで、値段も手ごろで快適だったのですが、一瞬の不注意で途方にくれたものの、物事なんとかなるものです。

新聞記事より

新年あめでとうございます。今年も皆様にとってより年でありますように。

1.2019年元旦の新聞の一面が”2009年”。

*Times of Indiaという新聞ですが、元旦早々2019年とするべきところ、何と2009年と印刷ミス。こちらの新聞では第一面が広告のみということも珍しくないのですが、これはホンダのバイクの広告です。新聞社のミスと思われますが、日本企業の広告であったのが残念。日本でもし修正が間に合わなかったとしたら、削除するでしょうね。でも裏面もあるから無理か。インドではこのくらいの間違いは、たいしたことではないかも。

2.レストランの配達業者がつまみ食い。

*ZOMATOというレストラン検索サイトから注文された料理が、配達人(ZOMATOとは別の業者)によってつまみ食いされていたことが発覚。配達人は、料理の蓋(カバー)を開けて、つまみ食いして後、再度蓋をしてお客のところへ。かねてより、客から”蓋が開けられたのでは?” とか”量が少ない” などの苦情があったようで、つまみ食いしている現場をビデオに撮影されYouTubeで流されてしまいました。そのビデオでは、ちょうとピザ配達人のように、スクーターに座ったままこっそり食べている映像が。しかし、これはZOMATOの競合業者がZOMATOを陥れるために”やらせ” をやったという説もあります。

3.デリーの交通マナーがいかに酷いかをデータが証明。

*インドの交通マナーがいかにムチャクチャであるかについては、過去にも書いていますが、この新聞ではそれを数値で示しております。なぜかコルカタはかなりマナーが良く、デリーは最悪というデータがでています。以下参考数値です。                                1.信号無視の比率:デリー42%。(インド全体では22%)                      2.制限速度を守らず、車線内で走らない:チェンナイ(94%) (インド全体45%)            3.(歩行者がいても)横断歩道で止まらない:デリー44% (36%)                     4.駐車場に止めない(駐車違反):デリー55% (32%)  *ちなみにこれは個人的には結構ありがたいです。どこに止めても駐車違反のステッカーを貼られることもないし、レッカー車に持っていかれることもありませんので。                                                   5.飲酒運転:ムンバイ:39% (18%) *インドでも飲酒運転はとても厳しい処罰が下されると聞いていますが、なぜかムンバイがひどいようです。

4.観光地で外国人料金との入場料差額をネコババ。

*デリーにある有名な”フマユーントム”というタージマハールの原型になったお墓なのですが、インド人の入場料は40ルピー(約65円)に対し、外国人は600ルピー(960円ほど)と約15倍の差が設けられています。他の観光地も大体似たようなものなのですが、外国人から600ルピーを徴収し、入場券はインド人用を提供して、差額を懐に入れ、28万ルピー(45万円ほど)をネコババしたいたとう話です。ま、インド人のやりそうなことのような気もします。

 

 

2018年打ち納め

娯楽が少なく、また単身赴任が多いインド駐在者にとって、ゴルフは数少ない娯楽のひとつです。私がインドに赴任した時は、5月の酷暑期でもあったため、早朝からゴルフに出かける人たちを横目に、”このクソ暑いのに、頭おかしいんじゃないの?” と思ってたものですが、11月ごろになってだいぶ涼しくなってきたので、”テニスだけではなくてゴルフも再開してみるか” と日本人ゴルフ同好会に参加し始めてから、いまでは”ゴルフをしない人は週末は何しているんだろう? などとと思ってしまうほど、ゴルフにはまってしまいました。    ほんと、その立場になってみないと、その人の気持ちというものは分からないものです。

いまでは日本人ゴルフ同好会のみならず、干支会など複数の同好会にも参加し、週末2日間とも参加することも珍しくないほどになっています。比較的料金は安く(インドの物価水準から見たら高い=日本の料金よりもやや安いぐらい)、デリー近郊ならそこそこの数もあり、インドは、そういう意味では意外な”ゴルフ天国” であるかも知れません。過日も書いたように、ゴルフ場のクオリティーはとうてい日本のそれに比較できるものではありませんが。

そうこうしているうちに、2018年も年末を迎え、”打ち納め” の日がやってまいりました。  デリーの冬は、寒いだけでなく、朝方は濃い霧が発生することもしょっちゅうです。こんな濃霧のなかでほんとに出来るんですか?と聞きたくなるほどですが、これでもやるんです。 闇夜のなかで刀を振り回すようなものですが、ちゃんとまっすぐ飛ぶ人にとってはさほど問題ではありません。一人ひとりに必ず付いてくるキャディーも慣れたもので、ほぼ落下地点に行き着くことが出来ます。まるで日本の屋内練習場で、打球の速度と方向、回転数から、落下地点を計算できるシュミレーターのようです。視界は20mぐらいはありますので、落下地点半径20Mぐらいまでのところに行くことができれば、まずボールを見つけられるというわけです。

*人が立っているあたりがTee(スタート地点)で、前方の左右の木の間を狙います。すなわちフェアーウェーです。でも左右の木々の中や、藪の中に入ってしまったら、そのあたりはさらに霧が絡まっており、慣れているキャディーを持ってしても、”ロスト” の可能性は高いです。

*一番左の人がTee Shot(スタート)しようとしているところ。しょっぱなから”ロスト” となるとたいそう気落ちしますが、仕方がありません。この霧は通常10時ごろには晴れてきます。

インドも1月1日は休日で、今年も ”打ち初め” から2019年が始まります。               読者の皆様、良いお年をお迎えください。

 

インドも寒い

日本から見るとインドというと”いつも暑い” という印象でしょうが、インドは大国であり、北のカシミール地方にはスキー場もあるし、同じ時期に南部では30度を越します。ニューデリーは北部に属し、しかも内陸に位置するため、夏は45度を超え、冬は5度以下に下がります。(マイナスは無い)                                                    クリスマスを迎えるこのところは今年一番の寒さで、ニューデリーでは4度まで下がりました。私のアパートの中でも、朝起きると吐く息が白く見えたこともあり、そんな時は10度を下回っていると思われます。部屋には電気ヒーター2つありますが、一つは買ってからまもなく壊れてしまい半分しか機能していません(800ワットのところ400ワットのみ)。部屋を暖めるというには程遠く、アイロン掛けなど作業している分には問題ないのですが、じっとしている時には、ヒーターをまん前に置いて暖をとるという、極めて侘しげな風景になります。                 シャワーからはもちろんお湯は出ますが、お湯の出方は誠に元気なく、温まるというより、冷え切るまえに、気合を入れて体を洗ってしまわなければならない、というようなこれまたつらいというか、インドらしいというか。ホテルでもお湯が出ない、ということもしばしばですからね。日本の生活環境が恵まれすぎているのかも知れません。                  夏には一日に2回以上も浴びていたシャワーも、冬には毎日浴びるのも面倒になり、それでもどうってことないな、などと新しい発見をしたような気になったり。

インドではホームレスが山のようにおり、日本の比ではありません。彼らにとって、夏も大変ですが、冬はもっと厳しいものになります。私のアパートの近所にもいっぱいおり、彼らは少なくとも雨を凌げる陸橋の下などで、毛布に包まって夜を過ごします。彼らの生業はわかりませんが、物乞いであったり、掃除人夫として日銭を稼いだりしているものと思われます。 同じ陸橋の下というか、道路の脇で火をたいて、チャパティなどを作っているところを見ることもよくあります。燃料は、あたりから集めた木々や、乾燥させた牛の糞でしょう。もちろんそれなりの”カレー” も作っているに違いありません。が、水はどこから?、トイレはどこで?お風呂は冬の間ずっと入らないのだろうか?などとあまり追求したくない疑問点はいっぱい出てきます。                                                    たまに彼らがまったく居なくなることがあり、それはデリー政府が立ち退かせているようなのですが、どこからともなくまた戻ってきます。デリー市がホームレスのためのホームを用意できるとも思えないので当然ですね、ホームレスですから。

*朝6時ごろの陸橋の下のホームレスたち。左側の女性がちょうど起きたところで、これから食事の支度などをするのでしょう。

*同じ陸橋の下、右側半分の風景です。全部で20人ぐらいは寝ています。

親が居ない、ストリートチュルドレンも方々に居るようですが、以下の新聞記事によると、彼らを利用する悪い大人が居て、日中は彼らを何らかの仕事をさせて、夜は食事を与えるのでしょうが、ビデオを見せたり、寒さに対する感覚をマヒさせるために麻薬を与えたりする、というから驚いてしまいます。そしてビデオや麻薬の代金を日銭から差し引くというのですから、”あこぎ” なものですが、彼らもそうやって生きて行くしかないのでしょうか。